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機身騎士ナイトキャリバーン/  作者: こたろう
第二話:襲われた小学校! 発進、キャリバーキャリアー!!
11/50

PART1

こっから毎週月曜更新!

 今から一年前、遙か宇宙の彼方にこれまで観測されたことのない惑星が、それまで何も無かったはずの場所に忽然と出現した。


 人類はあらゆるハイテク器機を用いて、その惑星を調べ上げようとしたが、その惑星は何か未知のエネルギーに覆われ人類の目からその正体を今だ隠し続けている。


 それから一年。謎の惑星は今だそこにあり、不気味な沈黙を保っている。そして数ヶ月前、清秋インパチェンスへと姫を自称する謎の少女フレアが訪れた。


 そして数日前、どこからともなく墜落してきたエネルギーの塊から破壊活動を行ったロボット・デストラクターが出現。そしてそれにフレアが立ち向かい、ナイトが撃破。


 岩戸市には再びの平穏が戻ろうとしていた――


「大変だあ! 遅刻しちゃうよ!!」


 自室から飛び出してきた啓助が寝癖もそのままにリビングへと飛び込んできては嘆く。既に父、丈治は仕事に出掛けており、リビングでは啓助の分の朝食を残して他は空。空いた皿をナイトがエプロンをしながら台所で洗浄していた。


 テーブルでは母、しのぶと居候のフレアが二人してのんびりと椅子に座り、再放送のドラマが流れるテレビを見ながら紅茶を嗜んでいた。今日はしのぶのパートもお休み。


「おはよう、ケースケ坊ちゃま」


 慌てる啓助に三人は気付き、ナイトが頭だけを真後ろ近くまで回し、手元では作業を続けながらまずは朝の挨拶。続いてしのぶ、フレアとだらだらと挨拶の連鎖が続いた。


「あ、うん……おはよ――って! 遅刻だよ遅刻!!」


 どうして起こしてくれなかったのさ――と椅子につき大急ぎで朝食のトーストとベーコンエッグを口に掻き込んで行く啓助。あらあらと相変わらずのんびりしているしのぶが言った。


「起こしたわよ~? でも啓助ちゃん、すっごくかわいい寝顔で寝ていたからぁ、もう少し寝かせていてあげようと思って~」


「も~っ! ママってばそればっかりじゃないかあ!!」


 牛乳で食べたものを流し込み、トーストを咥えた啓助が椅子から飛び降りて玄関に向かう。実は学校は今日から再開なのであった。


 事件の後、数日間は休みが続き、おかげで啓助の体内時計も少し狂ってしまっていたらしい。


 しのぶはそんな啓助をゆっくりと追い掛けながら、彼がリビングに置いて行こうとしていたランドセルを手渡しつつ「今日から学校だったのねぇ」ととぼけたことを言うものだから、啓助は「昨日そう言ったじゃないかあ」と半べそをかきつつ、彼女のマイペースぶりを嘆くのであった。


 そして実に騒々しいと、これまで誰より騒々しかったはずのフレアが今は逆に落ち着き払っていて、カップから紅茶を一口。


 しのぶの入れた紅茶である。どうやら茶葉に拘りがあるらしく、入れ方も本格的でそれは美味なのであった。フレアも気に入っている。


「ケースケ、お待ちなさい」


 すると、そんなお気に入りの紅茶が入ったカップをソーサーに置いたフレアが呼び止めるので、ランドセルを背負った啓助は足踏みしながら扉の手前で立ち止まり、振り返り何事かと訊ねる。


 部屋着代わりの若草色のジャージ姿、金髪もお団子にして、そんなフレアは背もたれに肘を掛けつつ振り返ると台所での仕事を終え、エプロンで手を拭いつつそこから出てきたナイトを見た。


 ナイトが彼女の視線に気付き不思議そうに首を傾げると、フレアはにやりと笑った。

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