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20話 「日本の梅雨」

あれから一週間後。

今日も雨だ。

ずっと雨だ。

外の草木は雨に打たれて葉がたくさん出てきた。

雨の匂いは嫌いじゃないが、この日本という国の雨は若干臭い。

それだけ空気が汚れているのだろう。

そしてずっと雨が降っていると外に出かける回数が減る。

あと、この日本の梅雨という雨は凄く湿気が多くて髪が大変なことになる。

私の髪はストレートだからまだいいが、タカヨシから聞いた話によるとカールした髪の人はもっと大変らしい。

食べ物も暑さと湿気ですぐに腐ってしまうようだ。

「ケルー、お昼にしようか。何が食べたい?車出すよ。」

雨の日は車で出かける事が多くなる。

濡れたくはないし仕方がない。

車には慣れたが、トラックやバスにはドキッとする。

「タカが連れて行ってくれるなら何でも食べたい!」

私からそう聞いてタカヨシは少し考える。

何かを思いついたようで出かける準備を始めた。

私も少し薄着の服を準備して着替える。

もちろんタカヨシに見えないように着替える。

何度も脱衣所 兼 洗面所に押し込まれたから学習した。

むやみに服を脱いではいけない。

これはどんな本にも書いていなかったが、そもそも常識のようだ。

着替え終わるとタカヨシと一緒に外に出る。

湿気が体にまとわりついてくる。

二人で一緒にエレベーターに乗る。

最初から使わなかったのは私を驚かせないように気を使ってくれたのだろう。

まぁ、驚いたのだけれどね。


マンションの地下に停めてある車に乗り込むとしっかりとシートベルトを締める。

これは安全のためにだ。

ぶつかったりした時や強く引っ張るとロックが掛かって体を固定してくれる優れものだ。

「そういえばどこに食べに行くの?」

「それはお楽しみだよ。」

タカヨシはそう言うと楽しそうに車を走らせた。

車の屋根や窓から雨の音が聞こえる。

今度はどこに連れて行ってくれるのだろう。

暑くて湿気が凄い日本の梅雨だが、私は新しい発見がありそうで気持ちは晴れていた。

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