表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ステージ!  作者: よっぴ
序章 夏の始まり 始まりの夏
9/10

序章 夏の始まり 始まりの夏 8

「って無視するなよ。ってなに?一名様ご案内?ここはホテル?ってこの声もどこかで?」

 困惑する章太郎に男の声が降りかかる。

「気のせいじゃないよ。だって、ほら」

 目隠しが取れ、視界が明るくなる。

「ってリッキー!ナッチまで!」

「やあ」

 と、優しく手を振るリッキーと、

「おひさ~」

 と、明るい笑みを浮かべるナッチの姿があったが、

「ってこの二人は?」

 そこにはリッキーとナッチ以外にも二人の男女がいた。

 男の方は、高身長で、細長い腕にはしなやかな筋肉が付き、日本人離れした顔に肩甲骨の下の方まで届いている長い髪を持ち、ワイルドな雰囲気を醸し出していた。

 女の方は、ナッチより少し高い身長で、肌が白く、長い髪を後ろで一つにまとめている、結構な美人だった。

 二人とも、というか四人全員、今いるこの場所にいるべき人間ではなかった。てゆうかここどこだ?

「二人とも、自己紹介を」

と、リッキーが促すと、

「俺は枕木総司(まくらぎそうじ)。周りからはマークと呼ばれてるから、それでいい。このバンドでベースをやってる。よろしくな」

と、低く響く鋭い声で言った。

 章太郎は握手を求められ、マークの手を握った。てか手がごつい。ベースなるものがまだよくわかってなかったが、自分には出来なさそうだと章太郎は思った。てゆうかバンドってなに?どゆこと?

「私は八木文乃(やぎふみの)。気軽にフミって呼んでね。私はキーボードを弾いてるの。これからよろしく」

と、落ち着いていて、かつ明るい声で言った。

「えっと、俺は大倉章太郎。あだ名は特にないから章太郎でいいよ。よろしくお願いします」緊張したのか、最後は敬語になってしまった。

「というか、バンドなの?みんな」

 マークの自己紹介で疑問に思ったことを章太郎は質問した。

「そうだよ」

と、リッキー。

「というか、ここはどこ?」

「スタジオだよ。入ったことなかった?」

「へぇ、スタジオってこんな感じなんだ」

「この部屋は大体12畳かな。だから五、六人くらいがちょうどいいかな。ギターアンプも二種類あるし、ミキサーもでかい」

「??」

 突然の専門用語に章太郎は混乱してきた。

「ねぇリッキー、とりあえず今はあの話をしないと」

 とここでフミ。彼女は結構しっかり者らしい。

「そうだな」

「なんの話?」

 章太郎は話について行けず、訳の分からないといった顔で尋ねた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ