魔神
「あれ・・・こんなところだっけ?」
しばらく走っていると、来たこともないような地獄のような場所にたどり着いた。
「いや、俺が間違えるはずがない!」
後に気付いた事なのだが長年部屋にこもっていたせいか、極度の方向音痴になっていたのだ。
「間違えるはずがない……」
最初は自信に満ち溢れていたが、紫色の霧が濃くなっていき、だんだんここがどこか分からなくなってきた。
「だが俺は屈しない!あの醜い人間どもに復讐するまでは!!」
ふふ、声に出して言っちゃった。誰もいないしいいか。
「…おい…そこの人間」
「ヒェッ!」
「お前は…同族のものを何故それほど嫌うのだ。」
視界が冴えない中、突然声が聞こえてきた。
「それは……今までの人生幾度となく人間どもにひどい仕打ちを受けてきたんだ……」
「お前は復讐がしたいのか……?」
「ああ、あいつらに復讐が出来るのならなんでもするだろう……」
「もし、私が、魔神だとしてとてつもなく強力な力をお前に与えるとしたら……」
「ありがたく頂戴する」
「しかし…その代償は大きいぞ……?」
「……ああ…」
代償が大きいということで少し悩んだが、
俺は今までのことを思い出し決意した。
「よぉし、それなら貴様のような人間に、
貴様のように醜い人間に復讐するため……
私の力を授ける……!」
魔神(?)がそう言うと、俺の体が青色の光を発し始めた……
それと同時にとてつもなく…耐えられそうにない
痛みが、身体中を襲う。
「ヴガァアァァア!!!……ガァ!!」
だが俺は復讐ということだけを考え続け、耐えた。
1時間位たっただろうか……激痛が治まった。
もう髪の毛も抜け落ちている…
「…なんでやつだ……あの痛みに耐えるとは……
お前なら私の力を引き継げる……!」
「……へっへっ、耐えてやったぜ……」
「……今日限りでお前は私自身となる…」
「え?…どういうことだ……それにずっとなぜ姿を見せない……?」
「実は私は、自分の子供にこの地に封印されちまってな…」
「その子供っていうのは?……」
「世界という概念をつくりあげた、神だ……」
「…っ!あいつか……?」
「…なんと、会っていたのか。奴は一見良い奴に見えるが、心の中に闇を宿している。
やつに封印され、もうここから動くことも出ることも出来ん……」
「……そうだったのか…。」
「希望はお前にしかない…やつを倒してくれぬか?」
「……約束しよう……」
そう言うと魔神の声は途切れた……
これと同時にさっきの激痛に絶えた疲れでその場に寝てしまった……
っ……!…寝ていたのか。
起きよう。
俺は目を開けた。すると俺の周りには、怪物、
いや、魔物の軍勢が待ち構えていた。
くそっ…やらなきゃいけねぇのか…
「「…………ま!!……か!」」
何か掛け声を掛けて、はじまりの合図か。
俺は立ち上がり、戦闘態勢に入った。五感を研ぎ澄ました。だがその時予想外の声が聞こえた。
「「ご主人様!!どうぞ、私たちをお使いください!!」」
「……え?」
ご主人様?なんで魔物が……
あー俺魔神になったのか!
「なんで俺が主人なんだ……?」
目の前にいた、魔物に問いかける。
「それは、その外見、そのオーラ。それを見て歯向かうものはおりません!!」
え?外見?俺禿げたんじゃないの?
試しに頭を触ろうとする。すると頭がとてもゴツゴツしている。それに端の方には曲がっている角のようなものが生えている。
あまり自分の顔は見たくないと思ってしまった。
そして、オーラってなんだ?ステータス?
あ、ステータスって叫べば見れるヤツ?
「ステータス!」
と叫ぶと、周りのヤツは一瞬驚いた表情をしたが、すぐに納得した顔をしていた。
そして俺は表示された、ステータスに目を向けると、そこには……




