~人間への復讐〜
カーテンを開け、窓から外を見下ろす。
何日ぶりだろうか日に当たったのなんて。
そう、俺はいわゆる引きこもり。社会不適合者だ。
そんな俺は社会から、家族からも見放され現在に至る。
歳は35になり、ゲームやテレビを永遠と見続ける生活に正直嫌気が刺してきた。
…ピンポーン
お?これはネットで注文した今話題のフルーツか?
早速早速!
ガチャ
「……は…い」上手く声が出…
「え……?」
俺がドアを開けると、そこには覆面を被ったピストルを俺に向けている何者かがたっていた。
「佐藤太郎、お前の両親からの命令だ……」
「え、」
バァァン!…
という銃声が周りに轟、俺の意識も遠のいて行った。
「起きてー」
ん、これは誰の声だ?てか俺は生きていたのか?
確かにあの時、銃弾が頭を貫通する感触があったのだが……
「あ、おきた」
俺が恐る恐る目を開けるとそこには、言葉では表せない位の美少女、ではなく俺によく似た体型、身なり
のおじさんがいた。
「え、誰ですか……」
「あー、そうだねまずは自己紹介からか。
僕はこの世界をつくりあげた神、それもその中の最上位に位置する神です。」
神?あー神ね。
「なんで俺はそんな神のところに?もしかして
異世界とか?それは無いか」
「ありますよ」
「えっ!マジ!?どんなチート能力貰おうかな〜」
「え?そんなのはあげませんよ?」
「は?」
「当たり前じゃないですか。そもそも君みたいなヒキニートにそんなことはしませんよ。するのはただ
異世界に行って前世の分まで活躍してもらうってことだけですよ?」
は?なんだコイツ。初対面の人に対してヒキニートとか言いやがって、常識無さすぎ。
「まあ、とりま転送しまーす。」
「え、ちょま……」
ああ、撃たれた時と同じ感覚だ……
背中が痛い。もしかして異世界来たのか?
っていう反応は、飽きた。
なんて思いながら目を開けるとそこには
怪物に襲われてる村があった。
だが俺には止めようとする気は起きなかった。
なぜなら俺は人間があまり好きじゃない。なので俺は木に寄りかかりその光景をただ笑って見ていただけだった。
そんなことをしていると、騎士団のような奴らが現れ怪物達を倒して行った。
あ〜あ、つまんない。
あっという間に全部の怪物が消滅して行った。
そうすると騎士団は村人の方に駆け寄り何かを話している。俺には関係ないと思いながら見ていると、村人がこっちを指さし、騎士団が近づいてきた。
「貴様が、魔物を指揮していた奴か!
おい!こいつをとり抑えろ!」
は?なんで俺が…あー笑いながら見ていたから
勘違いされたのか。これだから人間は……
「今日からお前はここで生活し、罪を償え!」
と言われ牢屋にぶち込まれた。
俺は最初、また引きこもりか〜なんて思っていたが、
だんだん俺を悪者扱いした村人、騎士を恨むようになった。
そんな俺は牢屋で復讐のため体を鍛えようとした。
腕立て伏せ1000回 腹筋1000回 スクワット1000回
諦めそうになったが、その時は復讐のことを思い出し、最後までやり切った。1日目は筋肉痛などで
体が痛んだが、それ以外の日はしっかりとこなして行った。そして徐々にメニューも増え、
だいぶ筋肉がついてきた。何日くらいやったのだろう、軽く1年はやっていた。
そして軽く壁を壊せそうな俺は脱獄を決意する。
「よい…しょ!」
バゴォーン!!
よし、行けた。あとは逃げるだけ。おお〜足が速くなっている気がする。気がするだけだ。
まずはあの村へと向かおうか。
そして俺は復讐を胸にし、あの村へとかけて行った。