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始点でもなく終点でもなく
チクタクチクタク
針は休む事なく時を刻み続けていた。
しかし、ここで針は動きを止める。
針はあべこべに動き出し乱雑に時を刻み始める。
時間はめちゃくちゃに動く。
しかし冬が明ける事は決してない。
1ヶ月経とうが、2ヶ月経とうが、一年経とうが決して冬は明けない。
歴史は"ありえない"方向へと進んでいく。
姿を消した大魔導士。
紅い館の新たなる主人。
冥界に佇むもう1人の剣士。
山の頂上にて君臨する天狗の長。
様々な者が様々な方向へと進んでいく。
未だに絡み合った思惑はもう誰にも解けないほどに絡み合う。
"いるはずのない"現人神
誰からの声も、誰からの目にも、認識出来ない場所で静かに微笑む"八雲"の名を継ぐ女性。
普通の魔法使いだった魔法使い。
しかしこれらが紡ぎ出すストーリにはきっと救いがなく、悲劇があり、惨劇があるだろう。
これは————




