第9話 自己確認
昨日のレッドウルフ五体同時討伐でどちらともが疲れたので、今日1日は午前と午後の一部を魔術、午後は剣などの訓練に使うことにした。
傷ついた皮の鎧は修復できないぐらい損傷が激しかったので鉄の鎧に変えた。
とは言っても、壁役が使うみたいな全身を覆うのではなく、肩パットプラス腹を覆うぐらいのものだ。
さて今日の魔術の訓練は、せっかく魔力が超がつくぐらい増えたので固定化魔術の最下級魔術を習得することにした。
威力が今度はわからないから平原で一番モンスターが出にくい南側で練習することにした。
まずは◯◯ボール系だ。とは言っても無と火と水と土だけだけど。けどこの◯◯ボール系は後の魔術の形を作る基本的なものらしいから、下級以上を覚えるときはほんとどの場合必須らしい。
それぞれやると、どれも15cmぐらいの玉が出てきて空中での操作は可能だかシャボン玉が浮いている程度のスピードしかでない。
それに魔力消費量も半端でなく、動かさなかったらそこまでだけど、少しでも動かすと脱力感がし始め、10秒ぐらいで意識が朦朧としてくる。
次は風のウインドカッターだ。これは真空の刃で遠くの敵を攻撃する遠距離用で、燃費もそこそこだが30mを超えると急に脱力感が来始めた。
次の電のサンダーは手から草がチリチリになるぐらいの電流の強さだ。これは5メートルを超えるとしんどくなった。
あ、これらの魔術の操作は才能なくても可能です。魔力消費量が大きいため、その分魔力の微調整が容易になるそうだからです。(最低でも俺はそうだった。)
次に聖のキュアです。これはリジェネの強化バージョンみたいなので、消費量はそれの倍以上だか、擦り傷は一瞬で完治、大きい傷でも何回もかけると自己修復可能なぐらい回復できるし、何より状態異常の毒、眠りを徐々にとは言え治すことができる。
まぁこれはリジェネでもできるが10倍速く治るかの差らしい。・・・・・・結構な差だよね!
最下級魔術はまだあるが、今のレベルでは扱えない(本には魔術操作レベル1は必要と書いてあった。)ので、当分はポーションを使う機会が減っただけだということになるな。
次は剣術の練習だ。
最初にウォーミングアップで走ると全力で100mでも軽く息が上がる程度で済んだ。
そして、剣の素振りに至っては最初剣を振った時残像しか見れなかった、意識すれば見れるけど。
・・・・・・うーん、このレベルアップのステータスの上昇で頭が追いついてないな。これは頭の反応の強化を重点にしたほうがいいな。
それで本気で走る時に流れる景色をマッドボールで20mごとに等間隔で作った10個の目標物が捉えれるようになるまでぶっとうし走った。
それが20本続いた時、微かに最後のマッドボールを止まって見ることが出来た。
そして剣の素振りをすると、意識してなくても剣の動きがきちんと見えるようになった。・・・・・・あれ? 自分の体なのに。
そこから、イメトレしながら剣を振ったりステップの練習をしていると、アサルトラビットが襲って来た。
アサルトラビットの突撃は完璧に見えていた。その攻撃を避けて、腹を切って倒した。
おお、前も捉えれてはいたけどここまで綺麗に見えてはいなかったな。
そう言えば、俺は元の世界では硬い方のテニスをしていたから、危なげなかったとは言えそれらの攻撃を見て避けれたから良かったけど、この異世界に俺と同じ条件で来た人だったらちょっとやばかったんじゃないかな。
そう考えたらちょっと身震いするな。
まぁ気を取り直して剥ぎ取りだ。ちなみに今回はきちんと解体したので30銅貨で売れました。