言霊の存在
はじめまして、JACKというものです。
この話は少し未来のお話です。実際起こることではないと思いますのでそこの所の理解はお願いします。楽しんでもらえたら嬉しいです。
ーー言霊ーー
古代日本では、言葉には不思議な力が宿っていると信じられていた。発した言葉と同じことが起こったりすると…
今は2026年、ダインドが流行りだし多くの人が死んでいった。ここまでは今までの感染症や伝染病と同じだ。
この病気はここからが問題だった…
「うわぁぁぁぁぁ!」「やめろぉぉぉぉ!」
その死体が動きだしたんだ。
「はぁ…はぁ…!」
僕は今その死体に追いかけられている。
映画にありそうなシーンだ。今では現実だが。
「なっ…!くそっ!」
運が悪いことに一本道で挟まれてしまった。
「ここまでかよ…ごめんなぁ…」
死を覚悟したその時だ、爆弾が爆発したような轟音が鳴り響いたんだ。その後、バタバタと何かが倒れる音が聞こえた。
「な、なんだ…?」
不思議なことに目の前と背後にいた死体が全て倒れていたんだ。それともう一つ不思議なことがあった。死体のそばに女の子が立っていたんだ。その子が僕に話しかけてきた。「大丈夫?危ないところだったわね。」
「き、君は一体…」
あの大群を1人で?それもこんなに早く?俺は死んでしまって別の世界に来たのかと思った。
「私は日比野彩華、詳しい経歴が知りたいなら後でね。またまた大群が来るから…!」
「ぐぉぉぉぉぉぉぉお!」
多分死体たちの叫び声だったんだ。足音も聞こえた。
「早く逃げるわよ!えーっと…少年!」
「ぼ、僕は月島智也です!」
「自己紹介ありがとうね!智也くん!走るわよ!」
彼女が素早く対処したおかげか大群をなんとか巻くことが出来た。「あ、危なかった〜…」
「何を馬鹿な事言ってるの?これからよ」
「えっ…」僕はこの時口がぽかーんと空いていたと思う。目の前には別の死体が数匹、進行方向を塞ぐように立っている。「ど、どうするの!?」僕はここまでかと思った。
「武器!剣!斬!」突然彼女がこう怒鳴って突進していったんだ。すると、前に立っていた死体たちはバタバタと倒れた。全て首を切られて…
「君は何をしたの…?」突然いろいろなことが起こりすぎて整理が追いつかなかった。
「これを使ったのよ。」彼女は手首を見せてきた。
手首には腕輪が付いていた。真ん中には緑色の石がついていて、アクセサリーのようだった。
「何ですかこれは…?」
「これは、言霊具現機よ。人の体内にある音霊を使って想像したものを具現化するものよ。」
「へ〜…ってこんなこと話してる場合じゃない!」
僕等は走った。彼女には宛があったようだが僕にはなかった。ただただ彼女について行った。そして到着したのが…
ーーダインドーー
ウイルスの名前。2025年に発見されて以来これ以外の病気はないのではと思わせるくらいに感染者を増やしている。感染すると約10時間後に突然体の至るところから血を吹き出し、死に至らしめる。そして、死んでから約24時間後再び起き上がり人を襲う徘徊者となる。分からないことはいくつもある。
ーー音霊ーー
人間の体内に存在する不思議な物質。
言霊という考えが生まれたのはこれが現実の物などに干渉したからと考えられている。未だにわかっていないことが多い。
ーー言霊具現機ーー
音霊を自由に具現化するのに使うもの。携帯式で今のところは腕輪型のみ制作されている。小型化を目指している。
ーー徘徊者ーー
ダインドに感染した生物の成れの果て。
人間以外も感染するという話が出ているが真実は定かではない。ダインドと同じように分からないことが多く存在する。
この作品では新しく出てきた単語を紹介するということをやります。読んでいて知らない言葉が出てきたら最後の方を読むと大体書いてます。意見感想があればよろしくお願いします。次回はとある場所に到着して…という所から始まります。