20、彼氏??
頭、痛い・・・
ここ、どこだっけ・・・
眠い目をこすりながら、昨日の事を思い出す。
あぁ、そうだ。
昨日はヤケ酒して、誘われるままにカイとホテルに入って・・・
あれ?
そこまでしか記憶がない・・・。
でも、服、着てない。
隣には、絵里と同じで裸のカイが寝ていた。
もしかして、カイとしちゃったの―――?
ケン以来、誰ともセックスしなかった。
それに、好きな人としかセックスした事ないし・・・。
絵里は混乱しながら隣に寝ているカイを起こさないように、ベッドから起き上がった。
そして、シャワーを浴びてホテルを出る。
ホテル街には若いホテトル風の女や、いかにも援助交際のような男女が何人もいた。
絵里はここにいる事が恥ずかしくなり、タクシーに乗り込みホテル街から逃げ出した。
家に着いた時、カイから電話がきた。
置いてきちゃったし気まずい。
少し躊躇しながら電話に出た。
「もしもし」
『えり?
なんで置いてくんだよぉー。』
あくびをしながらカイは絵里に甘えた口調で言う。
「あ、ごめっ、ごめんねっ!
ちょっと用事あって。
起こすの悪くて・・・」
あまり意味のない嘘をついた。
そして、絵里は思い切ってカイに聞いた。
「あのさ、昨日のこと、覚えてる?」
『忘れるワケないじゃーん! 絵里すっげえ可愛かったし、エロくてびっくりしたよぉ。
俺、絵里の事、好きになってもいい?』
・・・。
やっぱり。
しちゃったんだ。
カイは嬉しそうに絵里に話し続けている。
でも、頭には全然はいってこない。
『・・・けど、いい?
ねー、聞いてる?
いーの?!』
「・・・あ、聞いてる聞いてる。
いいんじゃないかなぁ」
面倒で話を合わせる。
でも、それが間違いだった。
『マジで?いいの?
絵里は今日から俺の彼女ね! 浮気すんなよ!』
・・・? はぁ?!
「え?どうゆーこと?」
『付き合ってほしいんだけど、いい?って聞いたじゃん。
絵里も今、いいんじゃないかなぁって言ったじゃん。
ちなみにキャンセルはもうナシだから!』
ええっ?!
でも、まぁ、いっか。
記憶ないけどヤッちゃったし。
カイの顔は悪くないし、性格もけっこう好きだし。
まぁ、いっか。
ケンの事も忘れられるかもしれない。