19、ヤケ酒
『今日は絵里ちゃんヤケ酒?! すごい飲んでるよね。
ボトル開いたから入れていい?』
「いいよ!!
早く酒作って!!」
絵里はローズに来ていた。
カイは絵里の隣に座り、絵里に笑いかけて新しいボトルを入れる。
頭がクラクラするし、確実に飲み過ぎてる。
でも、飲んでケンの事を考えられなくなりたい。
ケンに逢い、ショックを受けた。
ケンとの再会を夢見てたけど、こんな再会になってしまうとは思ってなかった・・・。
金融屋さんになって犯罪を犯しているなんて、夢にも思わなかった。
それに絵里と同じように、ケンも絵里に未練があると思ってた。
逢いたがってくれていると思い込んでいた。
その勘違いを思い知らされ、もうケンと絵里は終わっていると気付かされた。
そりゃ、そうだよね。
二年ちかく経てば、ケンも新しい彼女がいてもおかしくない。
性格が変わって、犯罪を犯せる人になってしまったのかもしれない。
さみしいけど、認めないといけないよね。
考えていると、涙があふれそうだった。
そして絵里はあびるように酒を飲み続けた―――。
あっとゆうまにローズの閉店時間になった。
酔っ払って、足がもたついて上手く歩けない。
フラつく絵里を支えながら、カイは絵里の耳元で小声でささやいた。
『今日、どっか泊まらない??
こんな絵里ちゃんを一人にさせたくないよ』
カイには何も話してなかった。
でも、カイは絵里に何かあった事を気付いていたようだった。
そして、カイは絵里を抱き締めた―――。