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クラスごと異世界転移したモブの俺、ハズレスキル【無限収納】が覚醒したので異世界で無双します  作者: よるねこ
第一章

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第7話 風呂と鑑定と、先生のプロフィールが見えてしまった件(事故なんです、わざとではありません)

 連日続く魔物討伐訓練から王城に戻った頃には、すっかり日が傾いていた。


 森での緊張が解けたせいか、宿舎へ戻る生徒たちの足取りは重い。


「はあ……疲れた」


 相沢翔太が大きく伸びをする。


「毎日、休み無しで討伐かよ」

「まあ死ぬほど危険って感じでもなくなってきたけどな」


 悠人が言う。


「それは騎士団がいてくれるからだろ」

 相沢は苦笑した。


「俺たちだけだったら普通に死ぬぞ」

 

 その時、騎士が声をかけてきた。

「おい、お前たち」


 振り向くとレオンだった。


「今日は王城の浴場を使っていいぞ」

 

 その言葉で生徒たちがざわめく。


「マジか!」

「風呂だ!」


 玲奈が嬉しそうに言った。

「この世界ってほとんどお風呂無いんだよね」


 真里奈が頷く。

「ええ。王城だから使えるのね」


 悠人も少しほっとした。


 水で身体を拭くだけの生活は、日本人としてやはり落ち着かない。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 王城の浴場はかなり広かった。


 石造りの大きな浴槽から湯気が立っている。


「おおおお………」

 男子たちが感動の声を上げる。


「風呂だ……」

「日本人で良かった……」



 悠人も思わず息を吐いた。

 久しぶりの湯船だ。


 身体を洗い、湯に浸かる。


「生き返る……」

 相沢が完全に溶けた顔をしている。


 そのとき、相沢が言った。

「そういえばさ」


「スキルのこと聞いた?」

「スキル?」

「騎士に聞いたんだけど」

 相沢は声を潜めた。


「異世界人のスキルは一つ」

「俺たちは二つなんだって」

「へえ」

 

 悠人は少し考える。


 最近は討伐訓練や魔力訓練が忙しくてスキルのことをすっかり忘れていた。


 忙しい日々でもきちんと情報収集している相沢は、おれなんかよりずっと真面目なのかもしれない。



 湯船に浸かりながら、相沢が言った。

「しっかしさあ」


「俺のスキル、こんなとこで役に立つのかな?」

 相沢は湯船の縁に腕を乗せている。


「商業と鑑定だろ」

 悠人が言う。

「そうそう」

 相沢は苦笑する。

「鑑定はまあ分かるけどさ」

「商業って完全に商人のスキルだろ」

 

 近くで聞いていた男子が反応した。

「鑑定あるのか?」

「いいなそれ」

 相沢は肩をすくめる。

「武器とか名前とか素材が分かるだけ」


「それでも便利じゃね?」

「商人になるならな」

 笑いが起きる。


 悠人は黙って湯船の湯気を見つめていた。


 相沢のスキル【鑑定】


 そして自分のーーーーー【完全鑑定】


 だが今のところ、違いはよく分からない。


 名前が少し大げさなだけかもしれない。

 少なくとも、周囲はそう思っている。



 収納。

 鑑定。


 どちらも戦闘向きではない。


 つまりーーーーーー

 

 ハズレスキル。


 今のところ、そういう扱いだった。


ーーーーーーーーーーーーーー

 久しぶりの風呂から上がったあと。


 宿舎の前で玲奈と真里奈先生に会った。



「男子も入れた?」

 玲奈が聞く。


「最高だった」

悠人が答える。


「そっちは?」


「女子も入れたわ」


「でも、人が多いから交代制ね」

 真里奈が髪を拭きながら言う。


 その時。


 悠人の視界に文字が浮かんだ。


 名前:橘真里奈

 年齢:26

 種族:人間(転移者)


 レベル:14


 HP:148

 MP:172


 筋力:11

 敏捷:12

 耐久:10

 魔力:19

 知力:24


 悠人は思わず目を瞬いた。


 さらに文字が増える。


 スキル【指導】

 スキル【戦術】



 ……………【完全鑑定】

 ぼんやりとスキルのことを考えていたので、発動してしまったらしい。



 悠人は慌てて視線を逸らそうとした。




 身長:165㎝

 体重: 54㎏


 だが。


 その下に表示された情報を見てしまう。






 スリーサイズ:B88/W60/H89








 …………………悠人の思考が止まった。


「黒崎くん?」


 真里奈が不思議そうに首を傾げる。


「どうしたの?」


「いえ」


 悠人は即座に目を逸らした。


「なんでもありません」


 頭の中ではさっきの情報がぐるぐるしている。


 ……【完全鑑定】

 

 …………なんでそんな情報まで出るんだ。


「変な顔してる」


 玲奈が笑った。


「疲れてるんじゃない?」


「ええ。……少し疲れました」


 悠人は小さくため息をついた。



 このスキル。


 便利だがーーーー


 使い方を間違えると大変なことになりそうだ。




 とりあえず、このことがバレたら殺されるかもな。





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