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ローファンタジーショートショート

お祈りメールの使い道

 人のいない神社の中をぶらぶらと歩いていると、ピコン、という軽い電子音が届く。持っている携帯電話を確認するとメールが届いていることが分かった。

 内容を確認してみると企業からの不採用通知、所謂(いわゆる)お祈りメールというやつだった。


「お、やった」


 小さく声をあげながら僕はなんとなくいままで受け取ったお祈りメールを思い出してみる。これでもう何件目のお祈りメールだろう。ひょっとしたら百を数えるかもしれない。


 普通の応募者ならそろそろ絶望する頃だろうか。だが世の中は広い。お祈りメールを送ってもらいたくて応募を続けている僕のようなやつもいるのだ。


「それにしても案外テキトーなものなんだねえ、僕たちって」


 人の祈りがなければ姿を維持できない僕たち(低級神)にとってみれば、企業のくれる「お祈り」メールはとても大事なものなのだ。


「さあて、次はどこに応募しようかな」


 僕はボロボロの社で履歴書に向き合った。

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