再び2学期
二人は、やっと学校に戻ってきた。
「何か、懐かしいわね。」
「そうですね。明日から仏ンお生活に戻れると思うとうれしくなりますね。」
そうしみじみと話していると、急に球に後ろから襟首をつかまれた。
「あなた達、何悠長なこと言ってるの?せっかく、追いついたと思ったら、知らない間に1週間以上授業をサボるなんてなんていい度胸してるの。」
「今から、勉強始めますよ。」振り返るまでもなく、それは、亜紀先生だった。
二人は、そのまま校庭を引きずられるようにして教室に向かった。
その時、校舎の3階の音楽室から、ピアノの音が聞こえて来た。
「私、この曲知ってる。」
それは、夏休みに入ったころに祖父の家で練習した曲だった。
「確か、モーツアルトのピアノ協奏曲第21番よね。」
「もしかして、佐紀先輩も来てるの?」
「そうよ。だから、あなた達の面倒を見るのに助っ人呼んだのよ。」
「また、ピアノ練習できるわ。白虎、勉強頑張りましょうね。」
「亜紀先生は、白虎の面倒を見てね。」
「私、佐紀先輩に色々教わるから。」
そう言って、教室に向かった。
教室には、まだ数名の生徒が残っていった。
そこには、真紀も居た。
「真紀、久しぶり。」
「やっと、戻ってこれたわ。今日から、よろしくね。」
「姫様、お部屋の方は、綺麗にしてありますからいつでも、準備OKです。」
「ありがとう。今日は、これから勉強みたいだから、先に帰ってて。」
「わかりました。佐紀に姫様が来たことを伝えてから、帰ります。」
「じゃ、お願いね。」
「とりあえず、佐紀が来るまで、二人の勉強は、私が見ます。」
「二人とも、机の中の英語の教科書を出して。」
姫様は、嬉しそうに英語の教科書を出した。
英語なら、亜紀より数段しゃべれる。
横目で、白虎を見ると、白虎も何かうれしそうだった。
「さあ、二人とも、声を出して、47ページから読んでみて。」
姫はわかるけど、白虎もすらすらと英語を読みだした。
「白虎、今読んだこと訳してみて。」
白虎は、すらすらと今読んだことを約した。
「どうしたの白虎、英語わかるの?」
「そりゃ、姫さんと一緒に海外で1週間以上も居れば、しゃべれるようになりますよ。」
「すごいね、白虎。」
「英語は、良さそうね。じゃ、今度は、古文の教科書を開いて。」
「これも、最初から読んでみて。」
こちらは、竹取物語だった。
こちらも、二人ともぺらぺらと声を出して読んだ。
「どうしたの、二人とも。」
これも、出雲の神様のしゃべるの聞いて、昔の言葉が分かるようになったのだ。
「後は、数学と社会ね。」
「数学の教科書を開いて。」亜紀先生は、多分、世界史と地理は、この二人は、得意かもしれないと思ったので、不得手そうな学科を選んだ。
「じゃ、今日は、微分をやります。」
とその時、佐紀先輩が、教室にやってきた。
「亜紀先生、姫様は、今日お疲れのようなので、後は寮で教えます。」
姫様は、助かったと思った。
「白虎、ごめんね。私、先に寮に帰るわね。」
そう、白虎に告げると、佐紀先輩と腕を組んで、教室を後にした。
後に残された、犬猿、いや、狐と虎の中の二人は、お互い緊張感のある中で勉強を深夜まで続けた。
「佐紀先輩、ありがとうございます。今日は、飛行機で出雲から、帰ってきたところだからくたくた。」
「そうよね。明日から、私が、放課後専任で付いてあげるから、姫様のペースで頑張ってね。」
「また、ピアノ教えてくださいね。」
「いいわよ。高校生活楽しまないとね。」
「でも、ユキの事も心配。」
「そうね、今は、黒龍も静かにしてるけど、何か有ったらすぐに駆けつけないといけないから、ちょっと気になるわよね。」
「でも、青龍様もしばらくは、暇になるから、そっちは任せておいてもいいかもしれないわ。」
「だから、思いっきり学校生活楽しみましょう。」
時計を見ると、もう5時を回っていた。
「佐紀先輩、一緒にお風呂入ってもらってもいいですか?」
「寮のお風呂広いから、一人で入るのは楽しく無くて。」
「いいわよ。一緒に入りましょう。」
姫は、部屋に入ると真紀と一緒に着替えとお風呂セットを持って、寮のお風呂に向かった。
佐紀先輩とお風呂の前で合流すると3人で湯船の中に消えていった。
「ここに、ユキが居ればもっと楽しいのに。」
「そうですね。」
姫は、お互いの背中を流しあったりして、久しぶりの日本のお風呂を愉しんだ。




