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バトル

 「レイラ、悪いけどもこのまま、わしの屋敷まで向かう。次のサービスエリヤで、車に乗り換えると奴らに追いつかれてしまうかもしれん。」

と、ヘルメットのインカムから流れてきた。

「大丈夫です。」と一言。

前にも、この人に背中にしがみついてバイクで走ったことが有ったような気がした。

『きっと、この人も知ってる人で、今、私を守ろうとしてくれているんだわ。』そんな風に思えてくる。

東北道を、時速200㎞/h近くで走っていると、周りの景色もドライバーの肩越しに前方が少し見えるぐらいだった。

でも、恐怖感は全然なかった。

仙台に近づいたころに、後方から甲高い轟音が聞こえてきた。

朱雀のカウンタックだった。

ところどころ、弾痕が残っていたが、逆にそれが、誇らしげだった。

「姫、どうする?向こうに乗り換えるか?」

「大丈夫です。このまま、お屋敷まで向かってください。」

「わかった。じゃ、飛ばすぞ。カウンタックと競争じゃ。」

そう言うと、いきなりアクセルを開けるとバイクは、時速200㎞/h近いというのに、ホイールスピンをしながら加速していった。

どうやら、姫様を載せているということでスピードを抑えていたのが、カウンタックに競争心が芽生え、抑制できなくなったようだ。

姫様は、大丈夫と言った手前、後は必至でしがみつくしかなかった。

 5分もしないうちに、バイクとカウンタックはトンネルに入ったと思うとそこから、永遠に出てこなかった。

少し遅れて、2台を追尾していた敵の車は、仕方なく東北自動車道の終わりまで、消えた敵を追いかけるしかなかった。

そのころ、朱雀の別動隊は、敵を数名捕虜にして、相手の素性を探っていた。

これ以上情報が取れないとわかると、サービスエリアのごみ箱に捕虜を縛って、早々に撤収した。

 同じころ、レイラの学校でも、白虎と偽の姫様と、白虎の精鋭部隊が、敵と交戦していた。

校門のところから、敵が30名ほどナイトスコープを付けながら、侵入してきた。

それを、ことごとく木刀1本でなぎ倒していくのは白虎だった。

「ナイトスコープなんて、掛けてるからやられるんだよ。夜は、裸眼で月が無くても見えるように訓練しなくちゃ。」そういうと、白虎の目が、猫の目のようにきらっと光った。

校舎の両サイドからも壁を上って、敵が侵入してきたが、これも、白虎の先鋭部隊が、ことごとくやっつけた。

「坊ちゃん、殺しちゃダメとのことですけど、捕虜だらけになっちゃいますよ。」

「いいんだ。全員縛り上げておけば、明日の朝、警察が全員連れていく。」

「口を割らせるのも、奴らの仕事と言うことで、話は出来てる。」

「全部、親父からの指示だよ。」

「この学校を壊すと、姫さんが、2学期から通えなくなるから。みんなには、無理を言ってすまなかった。」

「いえいえ、大した連中でもなかったので大丈夫ですよ。」

「とりあえず、捕虜を全員縛り上げたら、朝まで交代で見はるのと、敵の救援部隊が来たらすべて撃破するように。」

「わかりました。坊ちゃん。」

その後、学校の方も朝まで何事もなく時間が過ぎた。

 日が昇って、敵の顔を見ようとしたけど、服の中身がすべて消えていた。

「やっぱり、人間じゃないものの仕業か。どうりで、助けにこないはずだ。これなら、情報が流れることもないな。」

「服を全部集めてくれ。すべて警察に引き渡して調べてもらう。」

それから、1時間もそない間に、警察が到着し、詳細を確認すると敵の残した服と銃器を全てもって帰っていった。

「やっと、終わったわね。」と亜紀先生。

「じゃ、白虎、今から補習よ。」

「じゃ、坊ちゃん、頑張ってください。」

そう言って、白虎の舞台は、トラックに乗って帰っていった。

「何か、あれば、またいつでも呼んでください。」

「みんな、ありがとな。」と言って、身をひるがえして亜紀先生の隣をすり抜けようとしたが、すでに襟首をつかまれていた。

「しゃあない、補習を受けて、早いとこ、姫さんのとこの駆けつけるか。」

「その必要は、無くなったかもよ。」とアキ先生は、嬉しそうに笑った。


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