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夕暮れ

 「お母様、夕日を見ながらのお風呂っていいですね。」

いつもは、ユキと入ってるけど、今日は、はじめて、お母様とかお風呂に入ることにした。

「そうね。」

あの襲撃以来、急ピッチで作り上げたお風呂がやっと完成した。

依然のお風呂よりは、小さくなったけど、1階上にできたのと、露天風呂ができた。

襲撃では薬で眠らされたので、外気を取り込むことで薬が充満しないようにしましたと、玄武は言っていたけど、日本の露天風呂が参考になっている。

やっぱり、玄武も日本が恋しいのかも。

「このお風呂も、どことなく和風ね。露天風呂のお風呂は岩で囲まれてる。」

と言って、お母様は、大きな胸を水面から浮き上がらせた。

「それは、わからないわね?私も、あなたの年頃には、もう少し大きかったようなきがする。」

「ええっ、ほんとですか?」

「大きいのって、面倒くさいわよ。肩も凝るし、走ると揺れるし、朱雀は、気に入ってるみたいだけど。」

「ユキぐらいが、ちょうどいいわよね。ねぇ、ユキ。」

ユキは、湯船には浸からずに、洗い場で、薄い生地のメイド服で控えていた。

その服が、湯船の湯気で、湿気を吸って、ユキの裸身が透けて見えていた。

ユキは、顔を赤くして、下を見ているだけだった。

「お母様、ユキが返事に困ってるじゃない。」

「いじめないで。」

「だって、レイラは、実の母親より、ユキの方になついてるんだもの。やきもちよ。」

「ユキは、私の命の恩人だから仕方ないでしょ。それに、お母様は、肝心な時に居ないし。」

「おじい様も助けに来てくれたけど、ユキは、命がけで守ってくれたもの。」

「ですって、ユキ。」

「ユキは、姫様にそうおっしゃっていただけるだけで幸せです。」

「はいはい。」

そう言って、お母様は、湯船を出られた。

すかさず、サキが、その体をバスタオルで吹き上げた。

「ありがとう。サキ。」

ユキの傍を、お母様が通り過ぎようとしたときに、ユキの胸を掴んだ。

何も言わずに、されるがままにしていた。

「面白くないわね。」

お母様は、そう言うと夕日の光を浴びながらで出て行った。

「ほんと、失礼なお母様。」

「ユキ、ごめんね。お母様の言ったことなんて、気にしなくていいからね。」

「いえ、大丈夫です。」

どこで、誰が聞き耳を立て要るかわからないので、ユキは、当たり障りのに返事をした。

「姫様もそろそろ湯船から出られては、いかがですか?」

レイラもユキの勧めに従って、湯船から出た。

ユキが、姫様の体をバスタオルで拭こうとしたときに、薄い生地のメード服が開けた。

ユキの左胸に、手形の青あざが見えた。

「ユキ、大丈夫?」

「体ぐらい、自分でふけるから、ユキは、休んでて。」

「いえ、大丈夫です。」そう言って、ユキは、姫様の体を拭いてくれた。姫様は、姫様でユキが、倒れないように支えていた。

「ありがとうございます、姫様。」

「私が、至らないばっかりに姫様にご心配をおかけして申し訳ありません。」

「でも、よく我慢したわね。」

「ユキ、このまま、私の部屋に行きましょう。晩御飯も二人分持ってこさせるわ。そうすれば、お母様も、ユキに手を出せないわよね。」

「駄目です、そんなことをしたら、さらに奥様の機嫌を損ねることになります。」

「ユキは、大丈夫ですから、奥様とお食事をしてください。」

「そもそも、私のような下の者のことなど、気になさらないでください。」

「ユキに何か有ったら、お母様でも許さない。」

「ありがとうございます。ユキは、その言葉だけで幸せです。」

「ユキは、休んでてね。後は、何とかするから。」

そう言って、レイラは、自分で服を着て、さらに、ユキが着替えるのを手伝ってあげた。

その儘、食堂にむかった。

ユキも付いてきたので、早めに母親との食事を切り上げるようにした。

「お母様、お風呂に浸かりすぎたので気分が悪いから、今日は、これで失礼します。ユキ、悪いけど一緒に来て。」

そう言って、早々に食事を切り上げた。

「大丈夫?ユキ、悪いけどレイラの面倒を見てあげてね。」

そう言って、笑っている母親の顔を見て見ないふりをして、二人で食堂を後にした。

部屋に着くと、

「ユキ、今日は、ここで一緒に寝ましょ。私の気分が良くなるまで一緒にいたことにすればいいわ。」

ユキは何も言わず、涙を浮かべた。

ユキは、よっぽど痛かったのか、知らない間に狐の姿に戻っていた。

そのまま、一人と一匹は、朝まで一緒に過ごした。

『わたしに、傷を治せる力が有れば。』と、お互い思いながら。





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