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やってきた歓迎会

 あっと言う間に1か月が過ぎ、明日日本からの大使を迎えに空港まで行かなければならない。

「明日、大丈夫かしら。」

「姫様なら、大丈夫ですよ。」

今日は、最後の追い込みとして、遅くまで練習していた。

「何かしていないと落ち着かないのよのね。」

そう言って、遅くまでユキと練習していた。

「すごく、上手になりましたよ。姫様。」

「でも、ユキや、玄武に比べたら足元にも及ばないわ。」

「そんなことないですよ。1か月でここまで踊れるなんて、ほんと素晴らしいです。」

今は、練習を終えて、遅い時間にユキとお風呂に入って、疲れた筋肉をほぐしてもらっていた。

思春期で急に成長した胸に、引き締まった腹筋、身長も目に見えるように大きくなった。

体に筋肉がつくことで、今までより優雅にダンスができるようになった。

一通り、マッサージしてもらって、再び湯船に浸かった。

「ユキ、日本の大使どんな人か聞いてる?」

「奥様の情報だと、30歳前のイケメンだそうですよ。」

「ほんと?じゃ、ユキの旦那さん候補にいいわね。」

「そうですね。でも、私たちは、同族で結婚することが多いので、人間とは難しいかもしれません。」

「でも、うちのおじい様とユキの一族の長と結婚したんでしょ?」

「そうですね、でも、長は特別ですから。それに、姫のおじい様も特別ですから。」

「そうなのね。」

「わたしも、気を失っていたから覚えてないけど何かに変身したんでしょ?」

「はい。綺麗な白い龍に。すごくお綺麗でした。龍の神様みたいでした。」

「こんな小娘が、そんなのにほんとになったのかしら?不思議ね。」

「ユキ、今日は疲れたから、一緒に寝てくれる。明日、起きれないかもしれない。」

「畏まりました。」

 翌日、飛行場まで大使を迎えに馬車で出かけた。

飛行場には、専用機が、ちょうど着陸してくるところだった。

「多分、こんな小さな国、馬鹿にしてるんだろうな。」

タラップから、大使が下りてきた。しかもたった一人で。

「ようこそ、大使。はるばる、こんな小国においでいただいて、感謝しております。」

そう挨拶すると、大使は、膝をついて、手の甲にキスをした。

「こちらこそ、わざわざ王女が直々に迎えに来ていただいて、恐れ多いことです。」

と、顔を上げた。

 漆黒の黒い髪、そして、黒い瞳が印象的だった。身長は、玄武と同じぐらい。紺色のスーツが、とても似合う好青年だった。

『明日から、玄武とやりあうのね。ちょっと、可愛そうな気がした。』

「今日は、お疲れでしょうから馬車でお城までご案内します。ゆっくりお休みください。」

「明日、大使館の方にお連れ致します。そして、ささやかながら歓迎会を準備させて頂いてます。」

「ありがとうございます。でも、あなたの美しい笑顔が僕にとっては、一番の歓迎です。」

「あら、日本人にしては、お口がお上手ですこと。」ユキが、後ろから、口をはさんだ。

「これは、ユキ様。ご機嫌麗しく。それに、いつもお綺麗ですね。」

「僕は、あなた方お二人にお会いするために、この国を熱望しました。それに、玄武様と一緒に仕事ができるなんて、日本人にとっては、これ以上もない喜びです。」

 本心のなのか、裏に何かあるのか、判断に迷った玄武の目が細くなった。

『こんな奴、姫様のお城に入れていいのか?』そう思ったが、もう遅い。

「では、参りましょう。」そう言って、馬車を進めた。明日の歓迎会で本性を探ってやる。

沿道では、初めて見る他国の大使に見んな興味診診で眺めていた。

1時間程度で、お城に着いた。そして、客間に案内した。

客間自体は、お城のどこになるかわからないような迷路になっていた。

 外の景色を見ても、始めてくるものには、どこかわかない仕組みになっていた。

結局、お城に深く入ったつもりが、すぐ入り口の横の部屋だったりする。

 大使は、簡単な晩餐が開かれもてなされた。

 話すことは、現状の日本の状況とこちらの国との今後の取り決めに関してどのように進めるかといった当たり障りのない内容だった。

「本日は、ごちそうさまでした。このまま、部屋に下がらせて頂きます。」

「部屋には、お風呂からトイレから一通り揃っておりますので、ご自由にお使いください。」

と、玄武が伝えた。

「後、夜間勝手に部屋から出られると何が有っても責任はとれません。」

「夜な夜な、何か出るんですか?怪物でも?」と言って、姫様を見た。

「そんなことは無いですが、立ち入り禁止の所に間違ってお入りになったら護衛が誰何します。」

「そうですね。注意いたします。」

「なにか有りましたら、メイドを呼んでください。」

「わかりました。」

「お部屋にご案内いたします。」そうユキが言った。

別のメイドが、大使を部屋に案内した。

「ユキ、どう思う?あの大使。」

「つかみどころがないですね。あの年齢で、あれはちょっと厄介ですね。」

「逆に、厄介そうに見えるだけまだましかもな?やり方もあるさ。」

「とりあえず、ユキ、明日の歓迎会で姫に化けて奴をワルツに誘ってください。」

「わかったわ。」

「姫様も、上手にダンスが踊れるようになったから、たぶんばれないでしょう。」

「姫様、今日も一緒にお風呂に入ってください。姫様の香りから一緒になるようにします。」

「わかったわ、ユキ。明日の朝まで、ユキと密着すればいいのね。」

 翌朝、目が覚めた。

隣には、ユキが眠っていた。

「ユキ、おはよう。」そう言って、ユキにキスした。

「姫様、おはようございます。」

「姫様、すみません。窓の所に立っていただいてもよろしいでしょうか?」

「昨日、変身するためって言って、暗闇の中であんなことやこんなことを全身でしてたじゃない。今日はなんなの?」

「今朝は、姫様を見て、同じように変身します。ちょっと目を瞑ってください。」

「痛い。」

「ユキ、そんなところの毛を抜かなくてもいいじゃないの。」

「いえ、これが大事なんです。何があるかわからないですから、大事なところも同じにしておかないと。」

「目を開けてください。」

 目の前に、自分がいた。

「鏡を見ているみたい。そっくり。」

「声までは、難しいので、今日は、あまりしゃべらないようにお願いします。」

「わかったわ。」

「今日の歓迎会でワルツを踊ったあとにこの部屋に来てください。それで、私と入れ替わります。後は、玄武がうまく進めます。」

「わかったわ。ユキ。でも、その胸、ちょっと小さくない?私のもっと大きいわよ。」

「いえ、こんなものですよ。」そう言って、ユキが姫の胸と自分の胸を触った。

「あっ、ユキが触った。じゃ、私も。」そう言ってああだ、こうだ騒いでいると気づかない間に玄武が部屋に入ってきていた。

「なにしてるんですか?二人とも裸で。遅いと思って見に来たら。で、どっちが姫様です?」

「私が、姫です。」

「ハイ、ハイわかりました。では、姫様言いますよ。」

「ちょっと待って、玄武、服ぐらい着させてよ。」

「大使と、朝食一緒に食べるんでしょ。」

「裸の方が、むこうも喜ぶかもしれませんよ。」

「喜ぶのは、玄武だけでしょ。」

 玄武は、手を放して上から下まで値踏みするように見た。

「すみません。服を着てください。」

「どういううことよ。」

「隠した方が、想像して相手が喜ぶかもしれません。」

「ユキ、何とか言ってよ。」

「さあ、姫様お洋服着ましょうね。」

仕方なく、服を着せられ、食堂に向かった。

「じゃ、ユキ、行ってくるわね。」

そう言って踵を返し、胸を反って食堂に向かった。



























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