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放課後

 授業が終わって、真紀と姫は、体育館の隣にある2階建てのクラブハウスに向かった。その、クラブハウスの2階にチア部の部室が有った。

着替えもみんなここでするために、覗かれないように2階にしてもあったとのことだった。

そして、無謀にも1年に一人か二人がその着替えを覗こうとして窓の外の木から落ちるのがいる。

姫様が、入部してからは、白虎が目を光らせているので、誰も近づけなくなってしまった。

姫様が着替えている間、真紀はその衣装を見て、

「姫様、結構露出多くないですか?」

「かわいくていいでしょ?」

「そうですね。私、着れないかも?」

「それが、あのミニのメイド服ではしりまわってた人の言うことかしら?」

そう言って、姫は、奥の部屋からクリーニングのビニール袋に入っているチアの衣装を持って来てくれた。

「真紀も、これ着てみて。」

「Ⅿだけど。入るかな?」と言って、真紀の胸を見た。

「大丈夫ね。」

制服を脱いでハンガーにかけると、チアの衣装を着てみた。

スカートがプリーツのミニで、上が、ノースリーブ、上下とも赤で、胸のところにブルーの刺繍で学校の名前が入っていた。

「ぴったりです。姫様。」

「ほんと。」そう言って、立ち見鏡の前に、姫が後ろから、真紀の肩を両手で持って連れて行った。

そうして、真紀の肩越しに鏡を覗き込んだ。

「かわいい。」

「ちょっと待ってて。」そう言って、姫様は、再び部室の奥に言って、ポンポンを持ってきた。

「これ持って、ポーズしてみて。」

姫様から、ポンポンを受け取る真紀は、右足を上げて、ポンポンを上にあげて、ポーズをとってみた。

「そうそう上手。」

「じゃ、練習に行きますか?」

「今からですか?」

「そうよ、思い立ったら、ベストデイ。なんてね。」

「さあ、行きましょ。明日香が待ってるわ。」

二人連れだって、体育館に向かった。

真紀は、恥ずかしいのか、ポンポンを胸の前に抱えて、小走りに体育館に走っていった。

体育館の扉の前で立ち竦む真紀に追いついて、再び、肩を掴んで

「皆さん、今日から一緒にチアのメンバーになりました真紀です。」

真紀は、大きくお辞儀して

「真紀です。よろしくお願いします。」と緊張のあまり、普段出したことのないような大声で挨拶した。

体育館で、練習していた他の部のみんなも一斉に真紀の方を見た。

一瞬、時間が止まったと思った真紀は、急に顔が赤くなるのを感じた。

その後に、みんなが拍手してくれたので、再びお辞儀した。

その後、『可愛い。』の言葉が、あちらこちらから聞こえて来た。

 明日香が、真紀の傍に近づくと、

「チア部にようこそ。」

 姫と明日香と真紀がチアの衣装で並ぶだけで、体育館の空気が変わった。

「全員集合。」と明日香が、号令をかけた。

それから、メンバーを一人づつ紹介した。3年生は、すでに引退していたので1年と2年生で20名の部員がいた。それを、まとめているのが明日香だった。

部員は、半数ぐらいが、おそろいのジャージを着ていた。

「じゃ、練習を始めます。二人、一組で柔軟します。」

柔軟が終わった後は、ポンポンを持って、音楽に合わせて踊った。

真紀は、周りの人の動きをまねながら踊った。

1曲終わっただけで、真紀は、疲れてしまった。

「真紀、ちょっと休憩しましょ。」

姫が声を掛けた。

「どう?」

「初めてだけど、楽しいですね。」

 他の人たちは、違う曲で違う振り付けで踊り出した。

「そうでしょ。私も、最近始めたばっかりだけど、やっぱり、体を動かすのって楽しいわよね。」

2曲目が終わったところで、明日香が休憩の号令をかけた。

そして、姫と真紀の所にやってきた。

「初日だから、無理しなくていいわよ。自分のペースでやてみて。姫もね。」

「ありがとう。」先日のことが有ったので、姫にも気を使っていた。

「明日香って、すごいね。教室と全然雰囲気が違う。」

「ほんと、そうね。」

真紀は、それから、2曲振り付けをみようみまねで何とか踊りきった。

「じゃ、今日の練習は、これまで。」

明日香がそう号令をかけた。みんなは、そのまま、体育館の入り口で振り返って令をしてから部室に向かった。

部室で、みんな制服に着替えると今度は、ノートを持って食堂に向かった。

「真紀、これから、ミーティングよ。」

「演技の順番とか、誰がどう動くとかをお互いに確認するの。」

「その後は、自由ね。寮のお風呂に入りに行く人もいれば、自主練する人もいるかな。」

「今日は、そんなに気負わなくてもいいから、一緒にお風呂に行きましょ。」

「それに、ちょっと勉強もしないとね。」

そう言って、二人は、ミーテイングが終ると明日香に予定を告げて、食堂を後にした。

女子寮に向かう途中で、武道館によって、中を覗いてみた。

ちょうど、白虎と佐々木が、掛かり稽古をしていた。

「今、白虎と練習しているのが佐々木よ。」

 小柄だけどその打ち込みの速さと正確さにあの白虎が圧されていた。

「白虎が、圧されてる。しかも、あれだけ動いているのに、呼吸が乱れていない。」

「すごいですね、姫様。あの佐々木って子。」

「真紀もわかる?結構強いのよ。」

「でしょうね。」

「さあ、白虎に見つかる前に行きましょ。」

そう言って、姫と真紀は、女子寮に戻っていった。










 







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