学校3
翌朝、早く起きて真紀と一緒に女子寮のお風呂に入りに行った。
「やっぱり、朝は誰も居ないからいいわね。」
「二人の貸し切りですね。」
ちょっと暗いうちから、湯船に浸かって、朝日が昇ってくるのを見るとなんだか力が湧いてくる。
「真紀、さあ、今日も1日頑張りましょう。」
「はい姫様。」
そう言って、裸で堂々と自分の部屋に戻ろうとする姫様の体をバスタオルで巻くと、真紀も急いで体を拭いて、姫様の後に続いた。
『やっと、普通の姫様に戻った。』細かいことは、気にしない、そして、思ったことは、即実行の姫様に。
部屋に戻った二人は、制服に着替えると、食堂で軽く朝食を取ってから、職員室に向かった。
職員室で、亜紀先生が湯呑のお茶を冷ましながら、ちびちびと日本酒を飲むようにお茶を飲んでるところに近づくと、
「先生、今日から、真紀が戻って来たのでよろしくお願いします。それと、昨日は、無断で学校休んですみませんでした。」
「そのことは、良いんだけど、いなくなるなら、ちゃんと白虎に言っといてね。」
「昨日、大変だったんだから。姫さんがいないって、学校中探し回ったんだから。しょうがないから、虎徹呼んで、面倒を見させたんだけど。」
「虎徹って、あのワンちゃんですか?」
「そうよ。一人でその辺うろちょろされても気持ち悪いじゃない。犬を散歩させてるように見せかけて何とか、他人の目をごまかせたわ。」
「白虎も、まだまだ子供よね。」
「まだ、17才ですから、私たちと一緒で。」
「そうね、じゃ、真紀は、今日から学校来ましたって、皆様よろしくって、挨拶お願いね。」
「1時間目は、私の授業でよかったわ。」
「じゃ、先生よろしくお願いします。」
そのまま、二人で、2年生の教室に戻った。
教室に入ると、白虎が、虎徹を連れて寄ってきた。
「姫さん、おはよう。真紀も、おはよう。」
「おはよう。」
「虎徹を教室に連れてきていいの?」
「授業が始まったら、正門の所で不審者が入ってこないか、警備してくれてるんだ。まだ、正門修理できてないから。」
「虎徹、偉い。よろしくね。」そう言って、姫さんは、虎徹の頭を撫でた。
その時に始業ベルが鳴ったので、虎徹は残念そうに、
「クウウン」と鳴いて、廊下の外に出ていった。
しばらくして、亜紀先生が、教室に入ってきた。
「起立、礼、着席。」
「皆さん、おはようございます。」
「皆さんも、ご存じだと思いますが、真紀さんが、また皆さんと一緒に今日から、学校生活を送ります。
真紀さん、ご挨拶してください。」
「皆さん、おはようございます。家庭の事情で、夏休みから、今まで、学校をお休みしてました。今日から、また、クラスメイトとして、仲良くしてください。」
クラスのみんなが、拍手した。
一部の人から、『家庭の事情って何?』みたいな声が聞こえたが、白虎が、睨んだので、一瞬にして、その声は消えた。
『さすが、白虎ね。でも、威圧は、駄目よ。』って、姫様は思った。
真紀は、明日香の後ろの席に座った。姫様からは、右斜め後ろの席になる。
明日香が振り返って、『これから、よろしくね』って、真紀に挨拶した。
一旦前を向いたが、しばらくして、また振り返った。
「真紀、チア部入らない?この間から、姫もチア部に入ってるんだけど、真紀もどう?考えといてね。」
そう言うと、亜紀先生に怒られる前にさっと前を向いた。
亜紀先生が、黒板に向かって百人一首を書き出したので、
姫様も、真紀の方を見て頷いた。
そして、口パクで、『ま・き・も・い・し・ょ・に・や・ろ・う。』と言った。
真紀は頷いた。
それから、姫も、真紀も、久々の授業でお昼休みには、くたくたに疲れてしまった。
「駄目、頭がついて行かない。」
「そうですね。」
そう言って、明日香と姫と真紀の三人で、食堂でランチを食べていた。
「明日香、真紀もチア部入りたいって。」
「ほんと、ありがとう真紀。」
「部員は、少しでも多い方がうれしい。」
「この間のこともあって、辞める子も出てきて今大変なの。」
「そうなんですか?私なんかでよければ、お願いします。」
「かわいい子が入ってくれたら、男の子も入ってくるから、大歓迎よ。」
「姫、放課後、真紀さん部室に連れてきてね、私、今、部長だから、忙しくって。」
「明日香さんすごいですね、成績も学年トップでチア部の部長なんて。」
「それは、姫が、手を縫いÞ暮れてるおかげよ。」
「ねえ、姫。」
「そんなことあるかな。ってね。でも、明日香がいてくれるお陰で、学校生活楽しい。」
「あつ、もうこんな時間。学校サボってたから、午後もがんばって勉強しないと。」
そう言って、三人は、教室の戻った。




