〜第十一話 熊鍋〜
ドーモ、政岡三郎です。いよいよ七之譚もラストです。はたして、此度の一件の結末はいかに?そして、ふれあい祭りはどうなるのか___?
女性を襲った男……気絶している蓮夜を背中に乗せた熊を連れた直也は、町へと向かう森の中を突っ切っていた。
「クッソ、まずいな……」
時刻は夕暮れ時。もう間もなく完全に日が沈む。
暗くなった後でこの広い森を歩くのは危険だ。
可能であれば、早いところ町へ出たいが……直也がそう思っていると___。
「___ぐっ………ぐぐっ……」
蓮夜が目を覚ました。
「ヘッ。ようやくお目覚めかい?」
直也の呼びかけに、蓮夜の意識が少しずつ覚醒していく。
「ぐっ……このクソガキ…………っっっ!?!?」
ここでようやく、蓮夜は自分が熊の背に乗せられていることに気が付く。
「ひ、ヒィィイイイ!!?」
熊の背の上で暴れる蓮夜。
暴れるといっても、手足をガムテープで縛られているため、身動ぎ程度のものだが……。
「おとなしくしやがれ!!」
直也が蓮夜の頭にゲンコツを落とす。
「ギャッ!?」
頭頂部を殴られ、蓮夜は短い悲鳴を上げる。
「食わせたりしねぇから、おとなしくしてな!テメェは生きたまま、警察にしょっ引いてもらうからよ」
直也のその言葉に、蓮夜は項垂れる。
「ふ、ふざけるな!おれは……東帝大卒で、県議員の息子なんだぞ!!なんでこんな目に……」
蓮夜がそう呟いた途端、直也はピタリと立ち止まり、ギロリと蓮夜を睨む。
蓮夜を背中に乗せた熊も、直也の様子を察して止まる。
「……なんでこんな目に、だぁ?」
酷く冷めた直也の声色に、蓮夜はビクリと肩を震わせる。
直也は右手で蓮夜の髪をむんずと掴み、強引に顔を上げさせる。
「おい、豚ぁ……」
「ひっ!?」
顔を引き攣らせる蓮夜。
直也は冷徹な眼差しで蓮夜を睨みながら、吐き捨てるように言う。
「東帝大卒だの、親が県議員だの……テメェはこの期に及んで、まだテメェのしでかしたことの重大さが判らねぇのか?」
そう言うと直也は、蓮夜に見せつけるように左拳を上げる。
「判らねぇってんなら、テメェの県議員のパパに代わって、俺がもう一度テメェの顔面に教え込んでやってもいいんだぜ!?」
直也が脅すと、蓮夜は怯えた表情を浮かべて許しを請う。
「や、やめて……もう殴らないで……」
「……チッ」
胸糞わりい、と吐き捨てて直也が再び歩き出そうとした、その時___。
蓮夜を背中に乗せていた熊が、ピクリと何かに反応するように顔を上げる。
「……あん?どうした?」
直也が熊に声をかけると、熊は背中から蓮夜が落ちるのも構わずに、明後日の方向に走り出す。
「ブヒャッ!?」
地面に落ちた蓮夜が、短い悲鳴を上げる。
「あ、おい!?」
直也が熊を呼び止めると、熊は一瞬立ち止まり、何かを訴えるように直也を振り返った後、再び走り出す。
「ったく、どうしたってんだ……?おい、お前。ちょっとここで待ってろ。逃げようなんて思いやがったら、承知しねぇからな?」
手足を縛っている蓮夜に一応釘を刺して、直也は熊の後を追う。
熊は時折止まって直也の方を振り返りながら、先へ先へと進んでいく。
最初こそわけがわからなかった直也だが、先へ進む途中で遠くの方から耳をつんざくような雄叫びが聴こえた。
(ッ!なんだ今の……?)
嫌な予感を感じた直也は、熊の後を追う足を早める。
やがて雄叫びの発生地と思われる滝の前に辿り着いた直也は、そこで驚くべきものを目にする。
直也が目にしたのは、へし折られた何本もの木と、その奥にいるヒグマよりも一回り巨大な熊。
そして、その大熊と戦う田中一男の姿であった。
「な、なんだあのデケェ熊……っつか、おやっさん!?」
そこにいた予想外な人物と状況に驚きつつ、直也はハッとする。
「……あれ、お前の母ちゃんか?」
直也が一男と戦う大熊……鬼熊を指さしながら、となりの熊に訊ねる。
熊は直也の問いかけを肯定するように、小さな鳴き声を漏らす。
「なるほど、そういうことかよ……!!」
直也はダッシュで一男と鬼熊のもとへと駆けつけ、そして___。
「ちょっと待ったぁーーーーーー!!」
両腕を広げ、迷わず一人と一頭の戦いに割って入った。
「あっ、直也」
「せっかくの闘いを邪魔して悪りぃが、そこまでだ、おやっさん。これ以上は___」
ごちんっ。
「痛でぇえええ!?」
割り込んだのが直也と判るや否や、一男はノータイムで直也の頭にゲンコツを見舞う。
「熊が出るから山に近づいちゃいけませんってあれほど言われたでしょーが。僕がどれだけ心配したと思っているんだい?」
至極真っ当な叱責をする一男。もっとも、それを今この状況で言うべきかは疑問の余地が残るが……。
「い、いや、それは!出し物でジビエ料理の店やるってクラスの連中焚き付けた俺にも責任が___」
ごちんっ。
「あだぁあ!?」
「言い訳しないの」
再度ゲンコツを喰らう直也。
「っっ〜〜〜!!と、ともかくだ!」
直也は鬼熊の方を向いて、宥めるように言う。
「お前の子供なら、ここにいるぜ」
直也が親指で横を指差す。
鬼熊が直也の指差した方に顔を向けると、そこには彼女が探し求めていた我が子の姿があった。
我が子を見た途端、鬼熊はそれまでの鬼気迫る様子が嘘のように、穏やかな様子でのっしのっしと我が子に歩み寄る。
包帯代わりに直也のインナーを巻き付けた子熊の頭を、愛おしそうに舐める鬼熊。
「なんでおやっさんと喧嘩してたのかは知らねえがよ……今回は引いてくれねえか?こっちも、お前らを追い回したりしねぇからよ」
直也がそう告げると、鬼熊はまるで直也の言葉を理解したかのように、ゆっくりと直也と一男の方を振り向き、敵意を感じさせない鳴き声を漏らす。
おそらく、知能の高い熊の中でも取り分け頭の良い鬼熊には、直也が子熊の怪我を手当てしてくれたことが解ったのだろう。
やがて鬼熊は直也達に背を向け、森の奥へと姿を消していく。
一方の子熊は、母親の方を気にしつつどこか名残惜しそうに直也を見つめる。
「あばよ。危ねぇからもう人里には近付くなよ?」
直也はニカッと笑みを浮かべて子熊にそう告げる。
直也の一言に、子熊は小さな鳴き声を返し、母親と共に森の奥へと消えていった。
やがて熊達の姿が完全に見えなくなったタイミングで、一男が口を開く。
「……行っちゃったねー?」
「だな。……っつーかさ、おやっさん」
直也はガシガシと頭を掻きながら言う。
「結局熊たちを逃しちまったわけだがよ……できれば、あいつらのことはサツや猟友会には言わねぇでくれねえか?」
バツが悪そうに直也は続ける。
「いや、分かってんだぜ?本来は、ちゃんと地元の役人なりなんなりに報告しなけりゃならねえってのはよ?」
けど……と直也は言う。
「今世間に迷惑かけてる、熊駆除反対派の連中みてぇなことを言う気はサラサラねぇんだがよ……ど うにもあいつにだけは、妙な情が湧いちまってさ」
直也の言葉に、一男は変わらぬ無表情のまま言う。
「でも、あの熊たちが人里に降りてきたり、人間を襲ったりしたら、どうするんだい?」
一男の顔に似合わぬ鋭いツッコミに、直也は「うっ……」と言葉に詰まる。
「……こんなこと言っても説得力ねぇかもしれねえが……」
そう前置きして、直也は続ける。
「あいつらはたぶん、無闇に人間を襲うような真似はしねえと思うんだよな。っつーか、そう思ってなけりゃ俺もあいつらを庇ったりしてねえしな」
ポリポリと頬を掻き、直也は一男を見る。
「……やっぱ駄目か?」
「駄目だね。熊が出たことは近隣住民の方にも行政にもちゃんと言わないと。だけど、猟友会だって山奥まで深追いはしないだろうから、彼女らが町の近くまで降りてこなければ大丈夫だよ」
一男の言葉に直也は少し安堵したように「そっか……」と呟いた。
「……さてと、おやっさん。俺達も早ぇえところ、町に戻ろうぜ?……っと、その前に」
直也は親指で来た道を指差しながら言った。
「実は向こうに、女を崖から落としたクソ野郎をふん縛ってんだけどさ。ワリィけどついてきてくんね?」
――――――――――――――――――――――――
その後、結局辺りが暗くなるまでに森を抜け出すことができなかった直也達は、彼らを探しに来た救助隊に保護された。
直也達は救助隊と共に森の近くまで来ていた澤城刑事に蓮夜を引き渡し、直也と一男はそのまま病院へ運ばれ、検査がてら警察からの聴取を受けた。(ちなみに一男は、肋骨の骨折によりそのまま入院となった)
西條寺蓮夜は暴行、並びに殺人未遂の罪であえなくお縄となった。
取調べの際、蓮夜は最初の内こそ往生際悪く黙秘を貫こうとしたが、取調べを担当した澤城に凄まれ、あっさりと罪を自白した。
相手が自分より強いと見るとすぐに口を割る。いかにも蓮夜らしい末路であった。
蓮夜が襲った女性、唯崎彩音も無事に意識を取り戻し、無事に回復へと向かっている。
後日、一男の報告を受けた猟友会が、町と山の境目辺りから半径1kmの山々を捜索したが、結局熊は見つからず、後にその報せを聞いた直也はほっと安堵した。
そんな直也はというと、西條寺蓮夜を捕まえたことにより警察から表彰……などということはなく、普通に大目玉を喰らった。
そもそも唯崎彩音が生きている時点で、彼女から得られるで、警察が西條寺蓮夜にたどり着くのは容易だった。
仮に彼女から証言が得られなくとも、県境に設置された警察の[Nシステム]に、唯崎彩音の車を運転する西條寺蓮夜の姿がバッチリ映っていた。
Nシステム以外にも、県警が本気になって捜査をすれば、蓮夜の雑な犯罪計画の証拠などいくらでも見つかっていただろう。
つまり、直也がわざわざ危険を冒さずとも、はじめから蓮夜は逃げられはしなかったのだ。大目玉も当然である。
それから数日後___。
豊崎小学校ふれあい祭りは滞りなく開催された。
結局地元の猟友会が熊を狩ることはできなかったわけだが……。
「へぇ~、これが熊鍋かぁ~………なんていうか、うん……牛や豚の方がいいな」
「俺は結構好きだな、熊肉」
5年一組の出し物であるジビエ料理店は予定通り開かれた。
扱うジビエは主に、熊肉を使った熊鍋をメインに、白飯と山菜を使った小鉢を添えた定食スタイルで提供している。
田中結奈と田村珠稀率いる調理監督PTAメンバー達のお陰で、熊肉特有の臭みは最大限抑えられはしたものの、熊肉の持つ独特の味わいは、噂を聞きつけてやってきた来場客達の間でも賛否両論だった。
それでも、小学校の文化祭でジビエ料理を振る舞っているという物珍しさからか、5年一組の出し物はここ数年のふれあい祭りに類を見ない大繁盛となった。
「大繁盛だねー」
ちょうど休憩時間に入った客引き担当の月男が、同じく休憩時間に入ったホール担当の健悟と調理担当の直也に話しかける。
「まぁ、こういう文化祭の出し物でジビエ料理出すなんて珍しいからなー。そういう意味では、直也の提案は良かったよなぁ〜」
健悟の言葉に、月男がこう続ける。
「熊肉も、猟友会のネットワークで他県の猟師さんが仕留めた熊肉を沢山確保できたしね〜」
月男の言葉が刃物のように直也に刺さり、直也はバツが悪そうに月男を睨む。
「………おい、なんだ月男。俺が熊を探して山の近くに張り込んだのは無駄だったって言いてぇのか?ああ?」
「うん」
月男の発した「うん」という二文字が、再び直也をグサリと刺す。
「ぐっ………クソッ」
言い返したい直也だが、月男の発言は何も間違っていないため、言い返せない。
見兼ねた健悟が、フォローを入れる。
「まぁまぁ。直也も自分がジビエ料理の店やる方針でクラスを焚き付けたから、絶対に熊肉手に入れなきゃならねえって責任感じてたんだろ?」
「なぁ〜にが責任だ。ったく……」
健悟のフォローに、直也の背後から低い男の声が横槍を入れる。
三人が振り返ると、そこには県警捜査一課の澤城と、退院したばかりの田中一男という、珍しい組み合わせの二人がいた。
「やっほ、三人とも。えへへ、来ちゃった☆」
無表情の間抜け面のまま、仕草だけはモジモジとしながらそう告げる一男。
「……遠距離恋愛中の彼氏のアパートにサプライズ訪問した彼女みたいなムーブやめろよ、気持ちワリィ。っつーかおやっさん、刑事のおっさんと一緒とか珍しい組み合わせだな?」
「たまたまそこで会ったんだぁ〜。ね、サワキン」
「サワっ……あんた馴れ馴れしいな、おい」
一男のノリに肩を竦める澤城。
「……で、今日はどうしたんだよ?刑事のおっさん。非番かい?」
澤城の服装を見ながら訊ねる直也。
澤城は今、白のポロシャツの上から紺のジャケットを羽織り、茶色のスラックスを履いていた。仕事中の服装には見えない。
「まぁな。ちょっくら顔を出す約束しててな」
それより……と、澤城は険しい顔で直也を見る。
「葛西君枝の一件といい、今回といい……お前は何度危険なことに首を突っ込んだら気が済むんだ?」
厳しい口調の澤城に、直也は肩を竦める。
「おいおい、今回に限っては向こうが喧嘩売ってきたんだぜ?」
「何が向こうが喧嘩売ってきただ。お前、わざわざ自分から犯人を捕まえに行っただろうが!」
険しい口調のまま、澤城は続ける。
「いいか?お前がわざわざ危ない真似なんぞしなくとも、警察はあの男を捕まえられたんだ!証拠は充分あったしな。つまり、お前が犯人を追いかける必要なんぞ、なかったんだ!」
厳しく直也を叱る澤城。
そんな澤城を、直也はキッと睨み返す。
「別に感謝状貰いたくてやったわけじゃねえよ。やられた借りは倍にしてそっくり返すのが俺の流儀だ。俺は、他人に敗けたり嘗められたりすんのが一番気に食わねぇんだよ」
吐き捨てるように言う直也。
「ふざけんな!ガキ同士の喧嘩とはわけが違うんだぞ!?お前が今生きているのは運が良かったからだ!思い上がんな!」
澤城の厳しい言葉に、直也も次第にヒートアップする。
「聞き捨てならねえな、おっさん。この俺が、あの鉤爪野郎や葛西君枝みてぇなクズ共にも劣る雑魚だって言いてえのか!?ああ!?」
澤城と直也が互いに声を荒げたため、周囲の視線が直也達に向く。
見兼ねた健悟が直也を宥めようとするより早く、一男が直也に《コブラツイスト》を仕掛ける。
「アダダダダダだっっ!!?」
「反省の色がな〜〜い。制裁☆」
一男はそう言って、直也を絞め続ける。
「ぐががががっ!?ギブ!ギブだっておやっさん!!」
「反省したかい、直也?」
直也をうつ伏せに寝かせて《キャメルクラッチ》に技を移行しながら、一男が訊ねる。
「反省してる!してるから!マジで!!」
「そうか、なら僕はお前を許そう。だが、果たしてこの《アルゼンチンバックブリーカー》はお前を許すかな?」
言いながら一男は、直也を首の後ろに持ち上げて《アルゼンチンバックブリーカー》を仕掛ける。
「許さねぇのかよ!?」
直也のツッコミも虚しく、その後も一男はひとしきり直也に技をかけ続けた。
やがて直也がボロ雑巾のように床に突っ伏したタイミングで、一男が澤城に声をかける。
「この通り本人も反省してるから許してあげてね、サワキン」
「……はぁ、ったく……分かったよ。まぁ俺も、こういう場で大声を出すもんじゃなかったな」
頭を掻きながら澤城がそう答えた丁度その時、直也と同じ店舗委員の女子、笹本陽向が直也達のもとへとやってくる。
「あ~、おじさ〜〜ん」
「おお、ひな!」
陽向の姿を見るや否や、澤城は今までに無い柔らかい表情を浮かべる。
「来てくれたんだ〜?いらっしゃ〜〜い」
「おう!ひなとの大切な約束だったからな!」
二人の仲睦まじい様子を目にして、直也、健悟、月男はそれぞれ顔を見合わせる。
「笹本と刑事さんって、知り合いだったの?」
健悟が訊ねる。
「知り合いってゆ〜か〜……親戚?」
「陽向は年の離れた妹の娘でな。姪っ子ってやつだ」
陽向の言葉を、澤城が補足する。
「マジか……世の中 狭めぇモンだな?」
フラフラと立ち上がった直也は、世間の狭さにある種の感慨深さを覚え、そう呟く。
「それより〜、直也くん二組の劇観に行かなくていいの〜?もうそろそろ始まっちゃうよぉ〜?」
陽向に言われてハッとする直也。
「おお、そうだそうだ!もうかのこのクラスの劇が始まっちまう!オメェら、行くぞ!!」
そう言うと直也は、全速力で体育館へと駆けていく。
「あっおい、待てって直也〜!」
「それじゃあ父さん、サワキン、ごゆっくり〜〜」
健悟と月男も、直也の後を追いかけていく。
「だからその呼び方やめろ!……ったく、忙しないガキ共だ……」
澤城はそんな三人の背中を呆れながら見送った。
そんなこんなで、二組の劇【白雪姫】は開演した。
ちなみに、直也の天使である柚澄原鹿乃子の役は、森で迷った白雪姫に道を教える親切な”木”の役であった。
鹿乃子の演じる木が舞台上に登場するたび、直也は「こんなカワイイ木見たことな〜い!!」だの、「白雪姫よりカワイイ〜〜!!♥」だのと熱烈な掛け声を飛ばした。
観客席からはクスクスと笑いが起こり、当の鹿乃子は恥ずかしさのあまり酷く赤面するのであった。
__七之譚 悪意ノ爪痕 完__
__八之譚 第一話へ続く__
直也之草子七之譚、いかがでしたでしょうか?
まずは皆様にお詫びの一言を。今回七之譚投稿までに半年もかかってしまい、大変申し訳ありませんでしたm(_ _)m
今回の七之譚、大雑把な構想は出来ていたのですが、細かなプロットが未完成で……。正直、筆の進みも遅かったです……。
元から筆の早い方ではなかったのですが、今回は特に時間がかかりました。以後、このように投稿が遅くならないように気をつけます。
さて、今回のお話は学園モノでおなじみの文化祭イベントを切っ掛けに山に行った直也が、殺人未遂事件に巻き込まれるサスペンス風味なお話でした。
本当はもっと、サスペンス感のある物語に仕上げたかったのですが、自分ではこれが限界です……。
そもそも、山で熊に襲われたように見せかけて殺すというのが、やっぱり無理矢理感があったというか……。
今回、山でのサスペンスに熊要素を取り入れたのは、七之譚の構想を考えている段階で、ちょうどその時ニュースで野生の熊の問題が頻繁に取り上げられていたからです。
今回は鬼熊と一男の戦いを描きましたが、現実では一男のようには戦えませんし、現実の熊は今回登場した鬼熊のように物分かりがよくもありません。
ですので、「熊がかわいそう……」などという理由で猟友会などの方々に苦情を言うのは、絶対にやめましょうね。熊が街に現れたら、人間にとっては死活問題です。
さて、次の八之譚は、クリスマスのお話です。
……現実でクリスマスシーズンになる前に投稿できたらいいなぁ……。
とにかく!今度こそ七之譚よりも時間をかけずに投稿できるように頑張りますので、皆様、しばしお待ち下さい。
以上、政岡三郎でしたm(_ _)m




