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エピローグ


 俺は今、平日の昼にも関わずゲームに勤しんでいる。

 19歳、同年代の若者なら大学に行ってたり、仕事しているだろう。


つまり何が言いたいのかというと、おれは無職であり、学校にも行っていない。


毎朝昼夜、決まった時間にドアの前に運ばれてくる飯、いつ寝て、いつゲームしても何も言われることのない生活。

典型的なニート、ダメ人間、親不孝。世間ではそういわれるだろう。今のままではだめだ、自分を変えたい、いつもそう思う。だが言葉とは裏腹に俺はいつも、画面の前でピコピコピコピコ。


ちゃぶ台の上には空のペットボトル。ラベルには『おーい選ばれた麦茶』どこが作っているか知らんが、コカ〇ーラと伊〇園に怒られても、文句は言えないだろう。


水分を求めて、一階の冷蔵庫へ向かう

階段を下ろうとした時。


おっと、弟がいた。    、、、駄洒落じゃない。

嫌悪の目 


すぐに去っていった。


弟は俺のことを同じ人間だと思っていない。まあそう思うのも仕方ないことだ。


冷蔵庫の前についた。


蓋を開け中を見渡す。


、、、最悪だ

飲み物がない。

そういえばさっき弟の右手に大容量の麦茶が握られていた。

弟とは何年もまともな会話をしていない。話す気はない。あっちもそうだろう。、、、、仕方ない、買いに行くか。

そう決めると、あらかじめ親の財布から抜いといた諭吉をもってドアを開けた。



7月上旬、快晴、猛暑

額をじりじり日光が照りつけ、汗が流れる


外に出るのは何日ぶりだろう。

非生産的日常を送るニートはまともに外に出ない。

コンビニエンスストアまでの道のりをうろ覚えながらに歩いていく。


昔はよく通った道だ。確か、コンビニの隣には学習塾がある。

親はとても教育熱心だった。

小さいころから塾に通わされ、友達と遊ぶことさえできなかった。

その時に掛かった金や、労力を考えると親に申し訳なくなる。

でも、中学受験に落ちた時から徐々に親の興味は弟に移っていった。

その時、唯一の繋がりだった親との糸が切れた気がした。

俺はその時すでに死んでいたんだと思う。

親は義務的に俺に飯を食わしている。

そうして立派なニートが完成したわけだ。


しかし暑すぎる、ジャージが汗でびちょびちょだ。なんかくらくらする、徐々に視界が暗くなっていく、てか、これ、脱水症状、、、、ああ、ニートに、真夏はきつい。 彼女ほしかった、、

どうてーで、死ぬのかよ、、、麦茶、、飲みてー。




完全に意識がシャットダウンした。





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