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ミコトのドーグー!  作者: あいうわをん
第2章 埴輪(はにわ)のパピプペポ
109/155

遠足の悪影響が出ていた

短めです^^




病が手掛り、とソナタはいってた。診療所の近くを探せば、パピプは見つかるだろうか?いやそれは順序が逆だろう。病気になった結果診療所に行くのであって、診療所に行ったからといって病気の元がわかるわけではない。ミコトが考え事にふけっていると見た山本凛は教室外に聞こえる足音に気付きミコトに声をかける。


「ミコトちゃん、ほら、先生が来てるよ。しっかりして、ぼーっとしてないで」


ミコトが我に帰った瞬間、教室のドアが開いた。担任宮本が入ってきたあと、児童川村が従者のようにドアを閉めて後に続いた。ミコトは号令をかける。学級委員の大事なお仕事だ。今日も勢いよく声を出したが、いつものようには皆は反応しない。


「はい、みなさん、おはようございます。今日は元気がないわね。朝から張り切っていきまっしょうー」


昨日あれだけ歩いたのに、この人はどうしてこんなに元気なんだろう、ミコト以外の児童は皆そう思った。ミコトはこの人が日頃トレーニングしていることを知っていたので別に何とも思わなかった。


「今日は竹下さんは学校をお休みするそうです。ご家族から連絡がありました」


担任宮本は、はーっとため息をひとつ。昨日の無理が体に障ったのかしらねえと児童に聞こえるような独り言をつぶやいた。だったら参加させなきゃいいのに、とみんなが思った。


「それでね、六年生は竹下さんだけなんだけど、五年生の人達が今日は大勢休んでるの。オマケに担任の佐々木先生までお休みするので、今日は私が五年生と六年生の授業をやります」


「一緒に授業をするんですか?」


「それは、授業の内容が違うから無理ね。半分は自習ってことにします。一時間目は五年生、二時間目は

六年生ってふうに交代で授業するから。と、いうわけで一時間目は、日野さん、このプリント配ってやっといて。わたしゃ隣のクラスに行ってくるから。騒がしかったら罰を与えますので、皆さんそのつもりで。まあ今日の状態じゃ、騒ぐ気にもなれないだろうけど。日野さん、後はよろしく。それじゃあねえ」


そう言って、プリントをミコトに手渡すと教室を軽やかに去って行った担任宮本。ミコト達が質問する間も与えず、現れては消えた。その日元気のない児童たちには都合が良かったかもしれない。ミコトが配ったプリントに皆おとなしく向かい始めた……



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