調子にのって『ひのきのぼう』も作ってみた。あと『かわのたて』も改良してみた(写真付き)
2,492ポイント……だと?
ゴクリと固唾を飲む。
自分が漫画の世界にいたとしたら、アゴが尖り、汗をかきながら『ざわ… ざわ…』という背景を背負っているに違いない。
お遊びで作った『かわのたて』にテンションが上がり『最弱装備として有名な『かわのたて』を作ってみて思うこと(写真付き)』というエッセイを記したところ、総合日間ランキングの20位近くにまで入るというポイントが集まってしまったのだ。
過去退会する以前の最高ランキングに迫らんとする勢いに戦慄を覚えずにはいられない。
再び固唾を飲み、そして口を開く。
「続きを書くなら今しかないよねっ!」
いつものように調子に乗った――
はいどうも。フェフオウフコポォと申します。
またです。すみません。
せっかくの休日。またもモノづくりエッセイを投げ込んでおります。
ではいつも通り定型句を。
はじめに、私が記す内容に関しましては、あくまでもエッセイです。
個人の主観で感じるまま書き綴ったモノであり、純粋に『私はこう思った』という程度のモノでしかありません。内容によっては書いても仕方がないことを述べる愚痴のような物もままありますので、どうぞその旨ご了承を宜しくお願い申し上げます。
さて、今日のテーマは
『調子にのって『ひのきのぼう』も作ってみた。あと『かわのたて』も改良してみた』
はい。タイトル通りでございます。
前の『かわのたて』エッセイが高評価を頂けたので、調子にのって『ひのきのぼう』を作りました。すみません。
一応『ひのきのぼう』を作るだけでは寂しいので、『かわのたて』エッセイで色々と頂いたアドバイスを検討し、ちょっといじってみましたので合わせて記させて頂きます。
では、まずは『ひのきのぼう』から。
って、ひのきのぼう……なんだ?
なんちゃらクエストでは、最初にもらったりする武器……確か店とかでも買えたよな?
って事は売り物になるって事だし、ただの棒って事はなくて、それなりに武器として使えないとマズイはず……
そんな事を考えながら、いかに『手を抜いて』『適当に』作るかにばかり頭が向かう私は閃く。
実際売ってる『ひのきのぼう』を買おう!
ホームセンターに向かうと、普通に材木コーナーにありました。
桧の棒。普通に。
あっさり見つかる桧の棒。
とりあえず明らかに振り回せないサイズからポッキリ折れやすい物まで沢山あったので、その中から取り回しし易そうな大きさを選定すると3cm×3cm×90cmが、一番武器として使いやすそうに思え、即購入決定。
お値段なんと658円。
……び、微妙っ!
そして帰って購入した『ひのきのぼう』眺めて思う。
「ただの角材じゃないか。」
これはいけませんね。
武器屋で販売している商品であれば、もう少し武器としてきちんとしているはず。
そこで、とりあえず持ち手を作って握りやすく、そしてグリップ力を高めることにしました。
彫刻刀で削ってサンドペーパーで磨き、簡易な溝をのこぎりでつけます。
溝に綿糸を引っかけ、巻き続けて滑り難いように加工。
スライム的な柔らかいモンスターに突き刺す事も考えて先端を鋭角にし、
『ひのきのぼう』完成。
300グラム少しで軽く、片手でも取り回し可能!
角材の鋭角部分で殴打すれば破壊力は抜群だ!
やったぁ! 超簡単にできた!
……でも、どこか引っかかる。
これで果たして『武器屋で売る商品』と言えるのだろうか?
なにかが物足りない。
『武器屋で売る』という事は、武器として最低限使えるということ。
これでモンスターを殴打したら、あっという間に返り血で汚れ、その血が沁み込み悪臭とかの元になって使い続けるのは難しいんじゃないか?
武器として売るからには、もう少し長持ちさせる工夫をしているのではないだろうか?
そう思いインターネットで調べ始め、そして見つける。
『木材は炭化層を設けることにより防腐処理ができる』
これだっ!
よし。燃やそう。
『ひのきのぼう』完成! ざっとお値段700円!
握り易い持ち手、鋭角にしてある攻撃力、炭化層を設けたことでの耐腐食。
これくらいの付加価値があれば武器屋で売っている物としても納得できる線じゃないだろうか。
一人満足しつつ、先に作った『かわのたて』と一緒に装備し初期装備気分を満喫。
やった……これで今日から冒険者の仲間入りだ!
……
…
だめだっ!
実際のよく使われる革の盾が『革と木を複合させたハイブリッド』な盾だと知ってしまった今、こんな装備じゃ満足できない!
そうだ。
改良しよう。
『かわのたて改』
バックラー的に持ち回りを改良。
木材を使用しない『かわのたて』にしたかった為、蜜蝋硬化の床革、通常の床革、蜜蝋硬化の床側、水硬化の床革の4層構造。
かたい、やわらかい、かたい、そこそこかたい。の構造だから、衝撃吸収もできて防御力アップ!
直角に殴打すれば、間違いなくヤバイ! 攻撃にだって使える!
革の硬化については、タンナー(鞣し屋さん)に問合せたところ、そもそも堅い革は鞣しから違うから本当に硬い革が欲しいのであれば、そちらを使えとの事。
うん そこまで おかね かけたくないれす。
そうきちんと聞こえるように呟き、流通している革の硬化方法を尋ねてみると
「濡らして重しをするとかが多い。」
と、アドバイスが。
そっか! 水びっしょり後、圧力ね! それならできるわ!
というワケで、30cmアクリル板2枚でサンドし、万力で締め上げて放置したのが水硬化の床革。
蜜蝋硬化の革も蜜蝋で煮た事により波打つので真っ直ぐ伸ばすのにどうように圧力をかけました。
ちなみに今回使った『床革』というのは銀面と呼ばれる革の表の無い革です。革はその製品によって「厚さ1mmで漉いて」などの指定がよくあり、その厚さに漉きます。
『銀面から計って厚さ1mmに切る』ということなので、その余りとして出た不要の部分が床革となります。
大抵は破棄されますけど、もったいない精神で『漉いて出るやつも頂戴!』ともらい、そのままゴミ一直線で眠ってた物を使いました(汗)
尚、今回の『かわのたて』
中央の金具を利用して『なべのふた』をジョイントする事も可能です! ハイスペック!
え? ボルトとかネジとか使ってるやん……って? だって縫うのはめんd……
……いやぁ!(手抜きの)モノづくりって楽しいですね!
とりあえず手抜きついでにオマケ。
簡単にできる『かわのこて』。
とりあえず適当に裁断しての水硬化。
アクリルで挟んで圧力をかけたので、まるでグレージングしたみたいな光沢が生まれてます。
水硬化からの容赦ない蜜蝋煮。
蜜蝋で煮た時の色合いは、裏から見てもカッコイイです。はい。
床革で作った腕への固定具を接着。
蜜蝋革に合わせた色に染色した革の作業用手袋を並べたら、手抜き『かわのこて』の完成です。
蜜蝋で煮た革は、丈夫なクセに軽く加工もしやすいので、そういった利点から革の防具は多用されるのかな? と思いました。
なにより雰囲気と色がカッコイイし!
蜜蝋で煮た革。お勧めです。
……ただ溶けた蜜蝋が手につくと、めっちゃ熱いからお気をつけて。