魔法のマント
登場人物 ロップソン=ロプ(台詞表記) ジャド=ジャド(台詞表記) ニイナ=ニナ(台詞表記) ミリアナ=ミア(台詞表記) レイセモルス=レイ(台詞表記) 小林幸=幸(台詞表記) ミーリス=ミリ(台詞表記)
ニイナのマントが完成した後、みんなの分も作る為にマントを貸してもらうことにした。マントはなるべく目立たないものの方が良く地味なものが好まれるので、今現在使っているマントとなるべく同じ物で魔法のマントにしたいっていうのもあるし、それぞれのサイズがあるのだけれど女性の体を採寸するとかは、何か気が引けるんだよね。
まあ鎧を作るとなるとそうも言っていられないだろうけれど・・・・・・
まあとにかくマントが集まるまでは日本刀の作製をして、集まったらマントを作ることにした。何度も作っていると段々コツがわかってきたから、ほんとに少しずつではあるけれど日本刀作りも効率化されてくる。
順調に作り続けて夕方にマントを集めて持って来てくれる頃に大体の形に仕上がっていた。後は削り出しで仕上げだな~
そこでマントを持って来てくれたジャドに、マントの相談をする。
ロプ 「そういえば、ニイナは風の属性と相性がよかったから移動系の補助を付けたけれど、みんなはどんな魔法をかければいいんだ? 万能だって言っていた火属性か?」
ジャド「あえて言うのなら物理の防御力なんだろうが、それはもう付ける予定なんだったな?」
ロプ 「ああ、というか必要なら他にもいろいろ付けれるぞ」
ジャド「う~ん、これといって思い付かんな~ 魔法防御系くらいか?」
ロプ 「そういえばニイナのマントは物理だけだな」
ジャド「今からでも追加はできるのか?」
ロプ 「そっちは問題ないよ。ちょっと追加で装飾を増やすだけだが・・・・・・魔法抵抗になると全属性の魔石が必要になってくるな」
ジャド「駄目そうか?」
ロプ 「駄目ではないけれど、魔石がジャラジャラ付くと重くなったり、邪魔になったりするかもしれないな」
ジャド「じゃあ、どれかの属性を選んで高めるのが良いってことか?」
ロプ 「そっちの方がスッキリはするだろうな。まあでもニイナのマントだと四属性は普通に使っているから残りの、光と闇、後は生命くらいなのか。生命は追加して自動回復力を追加しておいた方が良いか?」
ジャド「いや、マントに全部機能を追加する事もないだろう。四属性があるっていうならそれで十分だ」
ロプ 「そうか?」
幸 「オチャドウゾ」
僕らが話し込んでいると幸がやって来た。日本刀もきりが付いたしちょっと一服するかな。幸も含めて三人で座って落ち着いてお茶を飲む。
ジャド「でさっきの続きだが、マントに全部付けないでも、そのうち防具とか作るならそっちに付ければいい。だからニイナに作ったやつで問題ないと思うぞ」
ロプ 「なるほどな。分かった、それで作っておくよ」
ジャド「頼む」
幸 「ワタシモロップソンニ、ツクッテホシカッタナ」
ジャド「確かサチさんの装備は、発明王じゃないかって人のお手製だろう? ロップソンの装備にすると、おもいっきり性能が落ちるぞ」
ロプ 「おいおい、そこまで酷いか? まあ勝てる気がしないのはわかるが・・・・・・」
ジャド「まあどれくらいの性能があるのかわからないが、ちょっと見ておきたくはあるな。魔法防御くらいは出来るんじゃないか?」
ロプ 「どうなんだろうな?」
ジャド「申し訳ないがサチさん、少しマントを貸してもらってもいいかな?」
幸 「エエ、イイデスヨ」
そう言うとマントを取りに部屋に向ったようだ。
でもこんな実験みたいな事をしてもいいものかな? 試してみたらボロボロになりましたって事にならないといいけれど・・・・・・
少ししてやって来た幸は冒険に行く時の完全装備姿だった。マントだけ持って来たらよかったのに・・・・・・まあいいか。
ロプ 「じゃあちょっと火の魔法を使うな。危険だと思ったら避けてくれてもいいから」
幸 「ハイ」
ロプ 「焼き尽くせ、ファイアアロー」
幸に向って飛んで行った火の矢は幸の一メートルくらい手前でふっと消えてなくなった。まじで強力な魔法防御があるのかも?
ジャド「魔法防御は完璧って感じだな。ちょっと物理攻撃も試させてくれ」
ロプ 「さすがにそれは痛いだろう?」
ジャド「やっぱそうかな?」
ロプ 「そりゃあ殴れば痛いもんだしな」
ジャド「だが冒険していたら、絶対安全とはいえないからな。そういうのも知っていた方が良いと思うんだけれどな~」
ロプ 「まあ、そうなんだが・・・・・・」
幸 「ワカリマシタ。オネガイシマス!」
ジャド「なるべく寸止めして痛くないようにはする。多少痛い思いをするかもしれないが、我慢しろよ」
幸 「ハイ」
そう言うと練習用の木刀が工房にあるので、それを持って幸の前に移動して行くと、さすがに仲間を攻撃するのは緊張するのか、ちょっと精神統一をしたジャドは幸の左腕の革で出来た篭手の部分に向けて撃ち込んだ。
そしてその結果はジャドが寸止めする必要もなく幸に触れる前に止められてしまったのが確認できた。
ジャド「おー、なんか透明な膜があるみたいな感じだな。これ以上攻撃が前に進まないぞ。何だろうこの弾力があるようなやんわりと止められる感触は・・・・・・やっぱ膜が覆っているって感じが正しいのかな?」
なんとなく気になったので、攻撃としてではなく普通に幸に触りに行くと、ジャドの攻撃は今だに防がれているのに、僕は普通に幸に触れることが出来た。
これ、どうやって識別しているんだ? まあそれはともかく、魔法も物理も完全対応してるな。さすが発明王の装備っていうところか・・・・・・悔しいがおそらく僕の作る装備以上の性能なのは、確かだと思えたよ。
ジャド「これは、サチさんは冒険で怪我をすることはまずないな」
ロプ 「だな」
ジャドは攻撃することを止めて幸の手に触ると、今度は普通に触れていた。幸がもぞもぞしていたので直ぐにやめていたけれどね。
まあその後やっぱり発明王は凄いなって言い合ってジャドは帰って行った。こっちは一度着替えて夕食を食べた後、集まったマントを元にしてそれぞれのマントを作って行く。
異世界の知識で作ったミシンと言う機械のおかげで、寝る前にそれぞれのマントは完成して、表面に金属液を塗って魔石化する作業に入ると仕上げに襟元に魔石を取り付けて魔法を構築、リンクさせて完成させていった。
ニイナのマントと違うところは、魔法防御を上げる魔法を展開させたところかな。ニイナのマントは後日調整することにしよう。
これで一応作業はきりが付いたかな? さくっと仕上げようとがんばったおかげでかなり眠い・・・・・・そんな訳で今日はここで休む事にした。
翌日からは日本刀の作製をすることにする。まずはこっちを終わらせないと他の開発をじっくりすることができないからね。
そうは思いつつも、この金属液をどう使えば新たな魔道具を作って行けるのか、頭の中で考えながらひたすら日本刀を研いでいた。直ぐに思い付くのは以前諦めたマッピングシートかな。この技術を使えば、ぺらぺらの革を魔道具に変える事も不可能ではない。
問題は魔法をどう使えばマッピングする事ができるのかって、その魔法の構造自体だな。昔と違い、探査系の魔法が使えるようになったことで、前とは比べ物にならないくらい幅は広がったものの、直ぐにいいアイデアは思い浮かばないな~
しばらく黙々と研いでいる時にふと静かな空間で削る音が聞こえた事で閃いた。
蝙蝠とかは目がよくない代わりに音で障害物を判断しているという。ならばその方法を利用して障害物の配置を把握したら、マッピングに使えないだろうかっていうアイデアだった。
削る作業を一時中断すると、早速昔に手に入れたアサシンバジリスクの革を取り出し、金属液を塗って魔石化して風属性の魔法で音を作り出し、実験してみる事にした。実験結果はとにかく音がうるさい・・・・・・これって洞窟で使ったら音が反響して、敵が寄って来ちゃうんじゃないかな?
なので、音をいろいろと調整する作業をしばらく続けた。そうすると自分にはわからないけれど、革には反応が出る無音みたいな状態を発見することができる。偶然なのかどうか分からないものの、一応これが使えそうだなって思い、まずは部屋の中を移動してマッピングされるかどうかを確認してみた。
結果は・・・・・・
革の一点を中心として現れた壁や障害物みたいな配置に重なるように、ドンドンと筋が描かれて行く。つまり、表現を開始した位置から動かないので、障害物の位置がドンドン重なって表現されているのだろう・・・・・・使えねぇ~
再び対策を考える間、また日本刀を研いで行く作業に戻って行った。
結局その後たいしたことが思い付かなかったので、レイの為に作っていたちょっと長めの日本刀は無事に完成する。魔法を付加しする段階で、今回は少しだけ属性に趣向を凝らせて見ることにした。
以前ニイナが属性の攻撃で苦労していたのを見たので、単一の属性にすると対応できないことがあると思ったので、火属性以外で土の属性に切り替えられるようにしてみた。これで本当の完成だなって考え少し休憩することにした。
一仕事終わってのんびりしていると、幸がやって来てお茶におそらくまたレイシアさんの所へ行っていたのだろう、デザートを持って来たみたいだった。
ロプ 「ありがとう」
幸 「いえ」
ロプ 「やっぱりレイシアさんのところのデザートは美味いな。日本って所のよりも美味しいんじゃないのか?」
幸 「それはレイシアさんが甘いもの好きみたいだから、バグ君が力を入れているみたいで、いろいろ作ったり研究したりしているみたいなの。昔は発明品とレシピを交換していたんだって」
ロプ 「へ~。大事にされているんだな。と言うか、レシピの為に発明していたのか・・・・・・」
幸 「だね。レイシアさん、いつも幸せそうだよ」
ロプ 「僕もがんばらないとだな・・・・・・といっても、さすがに発明王程上手くできないんだがな・・・・・・」
幸 「直ぐにどうこう出来るって思わないで、少しずつでいいよ。あんまり急ぎ過ぎると見落としちゃう事もあるだろうしね」
ロプ 「そうか、できる限りでがんばってみるよ」
実際幸の世界の技術力が高過ぎて、こっちだと幸が満足できるような環境に対応しきれないんだよね。そして向こうとこちらの一番の違いは、食生活。
今までは仕方がないとか思っていたけれど、こんな世界でも発明王は幸が満足できるだけの料理やデザートなんかを用意している・・・・・・これはできないとか言っていないで、意地でも出来ることをするべきだな。そう思い気合を入れて、何か開発して行こうと決心した。
ジャド「邪魔するぞ~」
幸 「イラッシャイ~」
ロプ 「よう」
気合を入れていると、ジャドがやって来た。せっかくなのでまずは出来上がったマントとレイの日本刀も完成したので渡しておくことにしよう。
ロプ 「まあ、マントはニイナと同じやつなので説明はいらんと思うが、日本刀の方は属性を切り変えられるようにしておいたぞ。盾の時と同じように、属性を変えようと考えれば土属性に変わるようにしておいた。普段は火属性かな」
ジャド「ほー、そりゃあいいな。この前の精霊の時に考えたってところか?」
ロプ 「ああ、単一だと効かない敵もいるみたいだからな。そういう時にいいかと考えた」
ジャド「それって、俺のも変えられるか?」
ロプ 「ちょっといじるから持って来てもらえれば、出来るぞ。ただ、内蔵はできないから外付けになるけれどな」
ジャド「まあ、そこは仕方がないな。後付でもないよりはましだ」
ロプ 「なんなら、ミリアナの鞭とか、ニイナの日本刀も調整するから持って来てくれればやるぞ。後はニイナのマントにも魔法抵抗を付加しないとかな」
ジャド「わかった。俺の日本刀も次の時にまとめて持って来た方がいいか?」
ロプ 「どっちでもいいぞ、そう手間ってこともないからな」
ジャド「じゃあ、まあ個別にするよりまとめての方がいいだろうし、まとめて持って来るぞ」
ロプ 「わかった」
幸 「オチャイレマスネ」
ジャド「いや、サチさん。今からみんなのところへ行って来るからいいよ。じゃあまた顔出すな」
ロプ 「ああ、お疲れ~」
幸 「マタデス」
そう言って慌しく出て行った。
しばらく幸とのんびりした後、ミーリスの日本刀を作りながら再び開発のアイデアを考えていく。マッピングシートもそうだけれど、幸に美味しい料理を食べさせていく事も、目標にする。
不便な想いはさせたくないしね。まずはなんと言っても元になる材料の野菜の質が段違いなんだよな・・・・・・
野菜を美味しくする方法か・・・・・・錬金術を使えば、苦味を消すことはできたのだったよな。それなら野菜の種を錬金して、美味しい野菜の種を作ることはできないだろうか? 発想としてはいいかもしれないが、かなりの運が関係するのと、確かめるのに時間がかかりそうなところが厄介だ。
野菜の栽培時間を短縮する魔道具とか作れたら、いろいろと助かる気がするんだけれど・・・・・・自然回復力を高めるとか駄目かな? ちょっと適当な鉢植えを持って来て、試してみることにした。
種を植えたらにょきにょきと成長する、みたいな急成長はなさそうだな。これは、効果があるとか以前に、効果が出ていてもわずかってことかもしれない。念の為、成長速度を調べる為に、魔道具化していない鉢植えも置いておこう。
さて、とりあえずどれくらいで芽が出るかとか、いろいろ見るとして効果がわかるのは何週間もかかるかもしれないな。もっとこうにょきにょき生えて来る方法はないだろうか? コントロールプラントの魔法みたいな・・・・・・というか、植物を操る魔法があったよ! こいつはどんな原理で植物を大きくしているんだ?
確か大抵の動きを絡め取る程成長するものだけれど、そんなに伸びる植物でもないのに、成長していたよな?
とりあえず、よく観察してみようと庭に出て、適当な樽にでも魔法を使ってみることによう。
ロプ 「新緑の命ここに我が意思に従え、コントロールプラント」
結果は、樽がぐるぐる巻きになっているけれど、こんなに長く伸びる植物なんか、庭にはなかったはずだ。そこでまずはこの植物自体が何なのかを調べてみた。
そしてわかったことは、庭にはない種類の植物だと分かる。つまり、この魔法は生えている植物を成長させて操っているのではなく、どこかから呼び出した植物ってことかな? とすると、召喚魔法的な扱いが正しいような気がする。まあ、どっちにしてもこれだと意味がなさそうだってことは、わかったよ・・・・・・
日本刀の形が完成したら今日は寝ることにしよう・・・・・・
翌日、植木鉢に変化が無いことを確認しつつ、日本刀の削り出しをしながらマッピングシートと、栽培の魔法のことを考えつつ作業を開始した。
ジャド「おはよう~」
ロプ 「おっす。今日は早いな、日本刀を持って来たのか?」
ジャド「ああ、それとニイナのマントとミリアナの鞭な」
そう言ってマントと、日本刀を二振りと鞭を渡してきたので、早速マントの調整から始める。マントは魔法の構成を追加してリンクさせれば直ぐに完成する。でもって、日本刀だな・・・・・・こっちは柄の後ろに魔石を埋め込んで魔法を構築、リンクさせて完成させた。剥き出しになっているので、ここを狙われると修理の必要が出て来るかもしれないのが、少し申し訳ないのだけれど、まあ、我慢して欲しいかな・・・・・・中に埋め込もうと考えると、刀身バランスに影響が出てしまうから、穴を開けられないのだ・・・・・・
鞭の方はそういうバランスとか気にしないでいいので、普通に埋め込む事が可能だった。
ロプ 「出来たぞ~。見てもらえば分かると思うが、柄の後ろに追加したのでそこに攻撃されると故障の原因になるから、気を付けてくれ」
ジャド「前にも言ったがそこは仕方ない、上手く扱うよ。あ、これ相手を柄の部分で殴っても壊れるか?」
ロプ 「うーんどうだろう。力加減とか相手が金属部分だったらって考えると、そんなにお勧めは出来ないかな」
ジャド「基本しない方がよさそうだな」
ロプ 「まあそうだな。それとも作り直すか?」
ジャド「しっかりした物をってなると、そうなるのかやっぱ」
ロプ 「柄の下の部分に穴を開けて魔石を埋め込むことになるからな。微妙な違いだがバランスが変わってくる」
ジャド「了解。このままでいいぞ。もし不都合が出てきたらお願いするよ」
ロプ 「ああ、わかった」
幸 「ジャドサン、オハヨウ。ゴハンイッショニタベテイキマスカ?」
ジャド「サチさん、おはよう~ せっかくだから、ご馳走になろうかな」
幸 「ハイ、ジャアスグジュンビシマスネ」
ロプ 「着替えたら向うよ~」
ジャドが来て作業は中断していたことだし、手早く着替えて手を洗い、ジャドと一緒にご飯を食べに行った。
今日はトーストとサラダに紅茶って感じの朝食だったけれど、柔らかいパンは焼くと最高に美味いな。この焼き立てに塗られたバターが特に美味い。
まあ普通にこちらにはない食材だけれどね・・・・・・レイシアさんのところから貰って来たやつだな・・・・・・
ジャド「サチさん、美味しいよ。これでもう料理人として食って行けるんじゃないか?」
幸 「ザイリョウガモライモノダカラ、ソンナニリョウガツクレマセンヨ」
ジャド「そりゃ残念だ」
ロプ 「いつまでも甘えてばかりもいられないよな~」
ジャド「そもそもなんで、レイシアさんはそんなにも良くしてくれるんだ?」
ロプ 「友達になったからだそうだが・・・・・・」
ジャド「限度ってもんがあるだろう? あの装備一式だけでもかなり過剰だぞ」
幸 「イチオウワタシモ、レイシアサンニヒツヨウソウナアイテムノカイハツニ、キョウリョクシタリシテイルカラ」
ジャド「うん? 向こうには発明王がいるんだろう? ああ、そうか異世界の知識を渡してその対価で援助してもらっているってことか」
ロプ 「うーん。まあそれに近い感じだろうか」
ジャド「ふむ。それなら納得だ」
そんな話をしながら騒がしい朝食も終わり、ジャドは早速装備を渡しに行くと言って、町に繰り出した。まったくせわしないやつだな。
さて、こちらも続きを始めるとするかな~
再び日本刀の削り出しを始めつつ、開発のアイデアを考える作業を始めた。そしてしばらくして、これはっていうアイデアを思い付いたのはマッピングシートの方で、バラバラになっても機能するところから一部をスタート地点に置くことで、移動距離を測るシステムを考え付いた。
まあ革の切れ端を入り口に置いておくと、風とかで飛ばされたりしそうだからそこは楔みたいな物にしておこう。ようは楔を含めて一つの魔道具と判断されれば問題はない。
そんな訳で削る作業にきりを付けて早速魔法を構成してリンクさせると、楔を適当に庭に刺してマッピングを開始する。壁までの有効範囲は大体三メートル程かな? その範囲の障害物などを革に描き出せるようになって、ちゃんとマッピングできて行っているな。しばらく感動しながら見ていると・・・・・・次の問題点が発覚したよ・・・・・・
書き初めが革の中心だったので途中からマッピングできなくなった。これって、予想以上にでかいダンジョンだった場合、地図が途中までしか完成しないってことだよな・・・・・・縮尺を調整して対応するのがいいか? でも、ダンジョンがどれくらいの大きさなのかなんて、そもそも未発見のダンジョンなら予測もできないしな・・・・・・
とりあえず、スタート地点は一番下の中央にでもして置こう・・・・・・縮尺は、見えにくくない程度になるべく小さ目かな?
後やれることは、革の大きさを変えるくらいだろう。とりあえずそれくらいが僕のできる対策の限界かな。
その後日本刀を磨きながらコントロールプラントの魔法の構成を解析する作業をすることにした。別の植物を召喚する魔法だったとしても、そこには植物という共通のものを扱う為のノウハウが隠されている気がしたので、何かしら魔法の中にヒントとなりそうなものがないか調べてみたくなった。
そして調べていくうちになんとなく命令を出せる植物を変更ができそうな気がしたので、早速魔法の構成を変えてみる作業をした。まあ、日本刀はちょっと保留にしておく。
庭に出て、まずはそこにある花に対して改良型コントロールプラントの魔道具を発動させた。そうすると、本来のものとはまるで違うものの、樽に向って葉っぱや茎や花を伸ばしている花が確認された。一応少しは成長しているかもしれないな・・・・・・花の周りが何かぱさぱさになっている?
これはまずは実験の必要があると判断して、種は他にないからイモを持って来て庭に埋めて、その芋が成長したりするのかを試してみる。
その結果は、一応芽を出して茎や葉っぱを出すことには成功したと考えられた。その一角の雑草が枯れているところを見ると、成長に必要な養分を一気に吸い取った可能性があるね。と言うことは、もっと高密度な栄養があれば、もっと豪快に成長してくれる可能性がありそうだった。
まあ、いろいろと調査をしたいのだけれど、各種野菜の種や肥料などが欲しいので、一度商業ギルドへと買い物に行くことにする。
ロプ 「ちょっと商業ギルドまで、買い物に行って来るよ」
幸 「私も付いて行っていいかな?」
ロプ 「野菜の種とか、肥料を買うだけだぞ」
幸 「農業でも始めるの?」
ロプ 「そういう訳じゃないんだけれど、野菜の栽培研究って感じかな」
幸 「ほんとにいろいろなことをするんだね~」
ロプ 「まあな。じゃあそれでもいいなら一緒に行くか?」
幸 「うん」
マギーに乗り込んで、二人で商業ギルドまでやって来ると、販売課の方へと向かった。まずは野菜の種をいろいろな種類買ってから、肥料を見てみるのだけれど結構いろいろとあるものなんだな~
腐葉土とか、山に行けば普通に一杯取れるんじゃないのか? 行って持って来るのが大変とか、そういう理由で売っているのかもしれないな~ まあいい、それよりも販売している人に聞いてどの土がどんな効果があるのかとか、そういう話を聞いていく。
やっぱり専門知識がないので、いろいろ説明してもらえるものの、よくわからないな・・・・・・なのでとにかく植物に必要な栄養が一杯ある肥料をお願いして、それを買うことにした。
分からないことを聞いて判断するより、こっちの希望を言って選んでもらった方が、目的の物に近いと考えた。
こっちは買い物を終えたので、幸の方を見てみると、幸は幸でお菓子を買っているようだな。レイシアさんへのお土産かもしれないな。
しばらく待ってから家に帰ることにした。
幸はやっぱりレイシアさんへのお土産を買っていたらしく、早速レイシアさんの所へと向かったので、こちらも実験を始めることにしようかな。
庭に適当な野菜の種を植え、そこに肥料を一杯入れてからとりあえず水をかけておく。さて、これでどうなるのか試してみよう。魔道具を発動させると、一気に成長したのを確認できた。
今回は樽に絡むように指定しなかったので、普通に成長しただけで種からしっかりと成長できたのを確認はできたものの・・・・・・肝心の野菜が実っていないな・・・・・・
これは栄養が足りないのか、指示不足みたいなものなのか・・・・・・とにかく魔道具の魔法構成に、収穫物に関する指示を付け加えることにする。
しばらくは構成をいじるのに頭脳労働になる為、その間に日本刀を研いていよう。日本刀は黙々と磨くから、魔法構築を考える時に集中できていいんだよね~
そんな感じでそこそこの時間魔法構成を考えながら作業していると、日本刀が完成した。先にこっちを仕上げるかな・・・・・・
出来上がった日本刀に魔法をかけて作業を終了する。これで武装強化は鎧の類だけになったけれど、そっちはまた今度だな~
そして魔法の構成を変えた魔道具で、新たに植えた植物を成長させて見たところ、今度はちゃんと実が付いたのだけれど、味はいまいちって感じだった・・・・・・
まだまだ先は長そうだ・・・・・・




