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魔石職人の冒険記  作者: 川島 つとむ
第一章  凸凹コンビ
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アイテムの構想

登場人物 ロップソン=ロプ(台詞表記) ジャド=ジャド(台詞表記)

 僕の住んでいる町は、かつては王都と呼ばれていたリンデグルー国家の首都だった場所だ。

 魔王軍との争いの中、魔神国落としと呼ばれた魔族によって、王家に連なる者が皆殺しにされたことによって、リンデグルー自治国となった。

 国としての運営をおこなっているのは、各ギルドの長であり、そのとりまとめをしているのが暫定の国王という立場の人である。今その暫定の国王としての勤めをしている人物は、かつて発明王と呼ばれていたブレンダという女性だった。

 それなりに知名度があって、貴族でありながら商業ギルドに所属し深い繋がりも持っていて、勇者のパーティーにもいたということで、代表者に選ばれたのだそうだ。

 僕はまだ国としては手探りな状態の、末端商業ギルド員として、活動を開始し始めたばかりの一般職人だった。

 魔道具の作製ができる人は、今は僕しか確認できていないらしく、ある程度期待はされているようなのだけれど、さすがに本来の発明王と呼ばれた人程の力は持ち合わせていない。

 それは商業ギルドの人も理解しているようだった。まあ、今後に期待って感じなのだろうね。


 さて僕達は、魔石の作製に向いている鉱石がある山まで、やって来ていた。

 せっかくなので、例の作りかけの馬車に乗り、ゆっくりとした移動である。これは、どれくらいの荷物まで乗せる事が出来るのかのテストも兼ねていた。


 ロプ 「護衛しっかり頼むぞー」

 ジャド「ああ任せろ! 余程の敵じゃなければ、見捨てたりはしないからな!」

 ロプ 「いや普通に倒せよ、そして何が何でも守れよ」

 ジャド「無茶言うなよ。ここにはドラゴンがいるって噂だってあるんだぞ」

 ロプ 「え? いつの間にドラゴンが住み着いていたんだ? そんなの知らなかったよ」

 ジャド「うーん。魔王軍との戦争が終わって、しばらく後って話だったかな。見かけたって人の話では、子連れだったらしいな」

 ロプ 「それはますますやばいな。なるべく急いで作業するよ」

 ジャド「ああ、それがいい。出会ったら俺達じゃあ、まず助からんな」

 ロプ 「ドラゴンが相手じゃあ、分が悪過ぎる。あんなのを相手にするのは、どんな魔道具を作っても、無理があるだろうからな」

 ジャド「日本刀が一杯作れたら、勝てる可能性も、出るかもしれないぞ」

 ロプ 「槍のように投げ付けるとか?」

 ジャド「それもいいな、なんてったって、こいつは金属でも貫けるからな」

 ロプ 「なるほど、発射装置か、それいいな」

 ジャド「まあ、日本刀なんか、買うのはもう無理だろうけれどな」

 ロプ 「作るのも無理だから、お前の日本刀を返して欲しいところだな」

 ジャド「いや、それだと外れたら俺達、死ぬだろうが」

 ロプ 「それもそうだな。一回限りの攻撃で死ぬとも思えん。やっぱこの方法は使えないか」

 ジャド「相手をハリネズミにするくらい、日本刀があったらできそうな攻撃ってところだろうな」

 ロプ 「それは無理な相談だな~。逆にそれだけの技術があるなら、別の兵器を開発できそうだ」

 ジャド「違いない」


 そんな会話をしながら鉱脈を掘り起こし、使える鉱石かどうかの確認をしながら、選別した山を築いていく。僕が使えなくても、普通の鉱石として使える金属もあるので、余裕があるなら、そっちの鉱石も運びたいところだった。

 ある程度鉱石を掘り出しては馬車に運び、まだ動くかどうかをチェックした後、馬車に余裕がありそうなら戻ってまた鉱脈を削って山を築く。何回か、そんな作業を繰り返した後、僕は満足した思いで町へと帰ることになった。

 今までなら重過ぎて持ち帰れないような大量の鉱石を持ち帰ることが出来た。これでしばらくは研究に専念できそうだな。

 とは言っても、魔石を一つ作ると凄く疲れるので、一日に二つが今の限度なんだけれどね。


 ジャド「よう、調子はどうだ?」


 ジャドも魔石がそう簡単に作製できないことを知っているので、数日時間を置いてからやって来た。


 ロプ 「まだ必要な魔石の数が揃っていないからなんともいえないな。出来たやつから順番に組み込んでいっているんだけれどね」

 ジャド「さすがにこいつは大掛かりになるか」

 ロプ 「量産は無理だろうな~」

 ジャド「これ、魔石が消耗するたびに交換になるのだろう? どれくらい持つ物なのか、把握できるのか?」

 ロプ 「使用頻度で、かなり変わるだろうからな。ずっと使い続けたら、半年持つかどうかってところじゃないのか?」

 ジャド「維持するのは、大変そうだな」

 ロプ 「まあ、維持するのも大変そうだけれど、修理とかする方が大変になりそうな気がしてきたよ」

 ジャド「もしこの魔道具が売りに出されるとしたら、馬車を作っているところと契約でも結んで、魔石だけ設置してもらう方がいいんじゃないか?」

 ロプ 「そうしたいところは山々だけれど、それぞれの魔石との連結をしないといけないから、ちょっと難しいな」

 ジャド「はあ~。いろいろと面倒そうだな」

 ロプ 「だな。まあまずは一台作って、商業ギルドの反応を見るってところだろう。売るとしたらその後は話し合いで内容を詰めていかないとだな」

 ジャド「多少の利益は出ても、馬車に縛られたら、他の開発が出来なくなりそうだな」

 ロプ 「それが問題だよな」

 ジャド「そうなると、ギルドの方に成果として登録だけして技術は売らないで、俺らで使うのが一番いいのか? 金にはならないが、その代わり自由は手に入るぞ」

 ロプ 「それが今のところ現実的かもしれないな。まあ二台くらいなら維持できるかもしれないから量産を断って、管理できる分だけ売るっていうのも手だろうけどな」

 ジャド「おお! そっちなら自由と金が手に入るか! 中々いいアイデアだ!」

 ロプ 「商業ギルドの反応次第だよ」

 ジャド「まあな。じゃあまた来るよ」

 ロプ 「おう、またな~」


 とりあえず一台、馬車の完成を目指す。


 ジャド「え~。それでは改めて、ここで会議を始めたいと思います!」

 ロプ 「来てそうそう、なんだってんだよ・・・・・・ジャド」

 ジャド「俺はふと思ったんだよ。こいつ馬いないのに、何で今だに馬車なんだ? どう考えてもおかしいだろう? だからこいつの新しい名前を考えようと思った訳さ」

 ロプ 「はあ、まあなんとなくだがわかったよ。でも馬車から馬を取って、車でいいんじゃないのか?」

 ジャド「新たな魔道具が完成したのなら、それに相応しい名前を付けなくてはいけないだろう?」

 ロプ 「まあ、それはそうだけれどな。まだ完成はしていないぞ?」

 ジャド「だが完成はもう見えているんだろう? ここら辺りで名前も考えておかなけりゃ駄目じゃないか?」

 ロプ 「確かに後は調整くらいかな? それが終わったら、こいつは役目を終えて、商業ギルドに持っていく為の専用の馬車を作らないといけないかな」

 ジャド「意外とやることって、残っているんだな。開発が完成したら、そのままギルドに知らせて向こうが造るものかと思っていたぞ」

 ロプ 「まあ、そういうこともあるだろうけれど、こいつは自分達用になる訳だし、ボロボロの物を提出するのは体裁が悪いからな。それと、馬車と違って馬がいなくなるから、その部分はいらなくなる。風の抵抗なども考えて、形も変えていかないといけない、いろいろ変えるところとか、考えることは残っているんだよ」

 ジャド「はあ~。俺には生産は向いていないって、つくづく思ったよ・・・・・・」

 ロプ 「じゃあ、暇ならこいつの名前お前が考えてもいいぞ」

 ジャド「うん? いいのか? こいつはお前のオリジナルになる作品だろうに」

 ロプ 「うーん。厳密に言えば、オリジナルではないな。馬車の改造になるから、そこまでの名誉ではないよ。マッピングシートとかコンロとか、ああいう今まではありえなかった物を作るなら、それなりの名誉にはなるんだろうけれどな。まあ、それでも世界をあっと驚かすような魔道具ではなかったけれどな」

 ジャド「どういう物がそういう発明になるんだ?」

 ロプ 「そうだな。眉唾な話だけれど、能力値をわかるようにしたとかいうアイテムが実在したとして、それがこの世界の基盤になるようなシステムを構築したらそうなるかな」

 ジャド「つまり、世界になくてはならないような、そんなアイテムの開発か?」

 ロプ 「まあ、そうだな」

 ジャド「ほー。それは目標が高過ぎて、上が見えないな」

 ロプ 「夢は大きく! まあ現状は自分の生活の向上だろうけれどな」

 ジャド「そうだな。まずは一歩一歩進まなければ始まらん」

 ロプ 「ああ、じゃあ名前は任せるよ。僕はそういうのは苦手なんだ」

 ジャド「ああ、わかった! 俺に任せておけ!」


 ジャドはそう言うと、馬車を見ながらぶつぶつ言い出した。こっちはこっちで、仕事をしなくてはな~

 数日後、魔石の作製が終わり、再び試験走行の為に街道へとやって来た。外見に関しては殆ど手を加えていない為に、ボロボロのままである。

 まずは魔石が正常に機能しているのと、気持ち悪くならないようにすること、そしてスピードを出して走れるかどうかを確認することが重要だった。


 ジャド「おーい、ロップソン。名前を少し考えてみた、自動運転車と魔具車と四輪車とジャド号どれがいい?」

 ロプ 「おいちょっと待て、最後なんだ! さすがにお前の名前を入れるのは許さんぞ」

 ジャド「ちょっとしたジョークじゃないか、そんなに怒るなよ」

 ロプ 「いや、今のは半分本気だっただろうが」

 ジャド「そんなことよりも、どうなんだよ?」

 ロプ 「あまりぱっとしないな。魔具車とかは、ちょっといいかと思うけど、何か違うしな」

 ジャド「だよなー。もう少し考えてみる」

 ロプ 「ああ」


 馬鹿な話をしていると街道に到着したので、早速乗って来た馬車の速度を上げて行く。


 ジャド「あ、おい! いきなり始めるな、試験するなら俺を降ろしてからやれ!」

 ロプ 「もう遅い、今止めると失敗だった時は気持ち悪くなるぞ」

 ジャド「ぐっ、やりやがったな・・・・・・でも、はー。凄い速度で走っているな。すげー勢いで風景が流れていっているのが見える。これでこの揺れが何とかなれば! もう少し快適なんだがな! 後、轟々とうるさいし!」

 ロプ「そこは、今後の課題点だな!」


 僕達は怒鳴るように会話した後、一度馬車を止めることにした。以前のように急に止まるのではなく、徐々に遅くなっていって、停止の指示をした後しばらく進んでから完全に停止した。


 ロプ 「ジャド、しばらく魔石をいじるから、休憩していてくれ」

 ジャド「わかった」


 今回新たに浮上した問題点に対処する為に、一度馬車の外に出て魔法の構築を考え出した。

 今回は風の影響を受けて車体が揺れているようだったので、新たな魔石の追加ではなく、埋め込まれた魔石の機能を一部改良する方法で、対処することにした。

 ジャドはその間、僕の邪魔をしないようにと、大人しく休憩しているようだった。

 しばらく頭の中で構想を練った後、実際に魔石へと改良を加えていく作業をして対処が終わる。多分、魔石をいじるのは、これで最後になるだろうな。

 後は馬車の形状と、操作性を上げる為の構造の変化が必要だと思うので、しばらくはまだ手がかかりそうだ。


 ロプ 「ジャドー。対策したから帰るぞー」

 ジャド「おーう。意外と速目に終わったな」

 ロプ 「魔石の追加じゃなくて、改良で済んだからな」

 ジャド「それはよかった。じゃあ戻るか~」

 僕達は馬車に乗り込んで街へと戻る。

 ジャド「そんでさ、名前だけど、こいつはマギーっていうのでどうだ?」

 ロプ 「ずいぶんと簡単になったな。前に言っていたやつ、微塵も残っていないじゃないか」

 ジャド「魔具車のマは、残っているだろうが」

 ロプ 「あー、そこに繋がっているのか。まあ、いいんじゃないか?」

 ジャド「よし、決まりだな!」

 ロプ 「お前も、僕とそう変わらないネイミングセンスだと思うよ」

 ジャド「そっかな~」


 僕らは行きよりも快適になった馬車改めマギーの中で、そんな話をしながら戻って来た。

 酷い揺れと、轟々とする風の音も大分収まっていたので、行きとはかなり違いが出ている。ここまで来れば、後はそう時間もかからないで、完成までいけるだろうなっと思った。

 だが予想に反して、一から馬車を作るようなものだったので、製作には多額のお金と時間がかかった。製作費自体はかかっていないのだけれど、素材の方で結構お金が必要になったのだった。

 ジャドに着いて行って、冒険者ギルドでの依頼を受け、モンスター退治をしてお金を集めましたよ・・・・・・僕は生産者だったのではと、何度思ったことか・・・・・・

 それも一ヶ月くらいがんばって何とか終わり、僕はマギーの開発を終えることができた。

 ここまで来たのならと、後ろに荷台を連結して荷物を運べるようにもした。そっちは少し悪乗りかなって思ったのだけれど、今後鉱石などを運ぶ時に使えると思う。

 早速商業ギルドへと、マギーを見せに向うことにした。


 ギルド「ロップソンさん、いい物出来たじゃないですか。これを審査で出してくれればよかったものを・・・・・・」

 ロプ 「いえいえ、あの時は別の物をと思っていたのですが、途中で断念することになってしまって、やむを得ずああなってしまったので・・・・・・」

 ギルド「はあ、そうですか」

 ロプ 「とにかく、このマギーに関してなのですが、作ったのはいいのですが、製作するのに手間がかなりかかるのと、維持するのが困難なので、どうも量産する訳にはいかないようなのです」

 ギルド「と言いますと?」

 ロプ 「おそらく後二台作れればいいところかなと思っています」

 ギルド「なるほど、わかりました。ではまずはこのマギーをギルドで買い取るということにして、後一台、納品していただけますか?」

 ロプ 「はい、それでお願いします」


 予想通りになったかな。売れないとかじゃなくて、ちょっと安心したくらいだった。後は、どれくらいの値段で売れるかだな。

 僕は魔石をいくつ使い、どれだけの費用がかかるかなどを説明したりして手間賃、研究の費用モロモロの経費を上げて、販売金額を決めていった。

 二代目の方は、ギルド側にマギーの外見を任せる感じで魔石の構築作業などを僕が担当して、さすが商業ギルドは違うと唸らせられる物に仕上がった。

 その作業が終了したので報酬を別途もらい、今期のギルド審査は終わりになった。


 ジャド「それで、結構いい儲けとかにはなったのか?」

 ロプ 「いや、そうでもない。元が取れて、少し小遣いがもらえたなって感じかな?」

 ジャド「えー。なんだよそれ、何ヶ月もかかってやっていたのに、そんなものなのか?」

 ロプ 「どうなんだろうな。これで量産が出来ていたら、儲けは出ただろうけれど、作れるのは僕だけだし、おまけに維持する為にコストがかかるから、こんなものって感じなのかもな」

 ジャド「割に合わないものだな。冒険で依頼受けていた方が、よほど金が稼げるんじゃないのか?」

 ロプ 「案外、そうかもしれないな」

 ジャド「お、じゃあまた依頼でも受けて、金でも稼ぐか?」

 ロプ 「魔石作りに冒険したりするからな。ちょっと自分専用の武器になるようなものを開発させてくれ」

 ジャド「おお、いいぞ。戦力増強は望むところだしな」

 ロプ 「じゃあしばらくは、篭って作業させてもらうよ」

 ジャド「了解した。今期は余裕あるから、そんなに焦るなよ」

 ロプ 「ああ、大丈夫だ」


 僕達は、その後簡単なお疲れ様パーティーをする。

 もらったお金では豪遊する程の余裕もなかったので、ささやかな料理を持ち寄って、軽く飲み明かしたくらいだった。その後、僕達はそれぞれの活動をする為に、解散した。

 冒険者としては、僕は後衛の魔法使いということになる。

 たいした力はないので、殆ど初心者魔法使いって感じなのだが、まあそれでも一応はジャドと組んで、冒険をしていけるくらいの力はあると思う。

 そんな僕が魔道具で戦力を補強しようとするならば、扱う武器は接近戦用の物では役に立たないだろう。かといって弓などのような遠距離武器では、避けられてしまって意味がなさそうだった。

 それに魔法が使えるのだから、攻撃手段がかぶるだけで意味がない。

 魔道具での戦闘っていうのは、考えてみると中々難しいものだ。

 何日か悩んだ後考え出せたのは、使い捨ての物であったが切り札になりそうな攻撃方法だった。

 魔石を二つ使うのだが、針の後ろに爆発する魔石を付けて、その後ろに敵に向かって自動で誘導する魔石を付ける感じの、誘導型爆弾のような物であった。

 手投槍のように真っ直ぐに投げないと、うまく誘導が出来ないので、ちょっと変わった武器になるのだけれど、先端に取り付ける魔石の属性を変えることで、相手の苦手な属性攻撃による攻撃も可能になると思う。

 今のところ、一日に魔石が二つしか作れないので、この武器は一日に一個しか作れないところもまた、切り札っぽいな。

 とりあえず、僕はこの武器を四日かけて、火、水、風、土と属性に応じて一つずつ作製した。後は、余裕を見て増やしていくことにして、まずは売ってしまった為になくなってしまったマギーをもう一度作ることにする。


 ジャド「やっほー、来たぞー」

 ロプ 「いらっしゃい、どうした、なんかいいことでもあったのか?」

 ジャド「いや、特にはないが、そろそろ武器が出来た頃かなとか思ってな。それでどうだ?」

 ロプ 「一応切り札になりそうなものを作っては見たのだが、使い捨てだ」

 ジャド「何だ、使い捨てか・・・・・・戦略の幅は増えそうにないな」

 ロプ 「悪いな、いいアイデアが浮かばなかったんだよ」

 ジャド「いや、いいさ。切り札があるなら、生存率が高くなるって事だからな。何も無いよりずっといい」

 ロプ 「そう言ってもらえると助かるな」

 ジャド「それで今は何をやっているんだ? でもって、切り札ってやつを教えろよ」

 ロプ 「やっているのは、マギーは売っちまったから、僕らのを作っているところだよ。切り札っていうのはこれだ。敵に投げると誘導して当てることが出来ると思う。当たったら属性の爆発が起きるって感じだ」

 ジャド「ほー、一度は威力を試さないといけないが、まあ使いようだな」

 ロプ 「だな、とりあえずは、マギーが出来るのを待ってくれ。そうしたら依頼でも受けて、どこか冒険に行こう。出来たら素材の採れる奴がいいな」

 ジャド「爆発したら、素材も吹っ飛ぶけれどな!」

 ロプ 「確かに・・・・・・やっぱ使いどころだな~」

 ジャド「まあ、それは何でも同じだよ。じゃあまたしばらくしたら顔出すから、がんばれよ~」

 ロプ 「おう。またな~」


 それから僕は、商業ギルドの技術を見てさらに改良を加えたマギーを造り上げたのだった。


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