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角が有る者達  作者: C・トベルト
幕間の物語 シティと果心のハロウィーン
80/303

第81話 幕間の物語 シティと果心の『モグモグ』ハロウィーン

シティと果心の『怖ーい』ハロウィーン


注意



子ども「チョコ!ギブミーチョコレート!」

トベルト「今回の話しは…少しマニアックだぜ…」

子ども「んなもんどうでもいいからチョコよこせ!」


注意、終了 。




ホテル『KONKAINOBUTAI』


豪華絢爛なホテルの、パーティー会場。

そのど真ん中にダンクとガーナは立っていた。


ダンク「こ、ここが…」

ガーナ「コスプレパーティー会場?

広いですね~」


二人は馬鹿みたいに辺りをキョロキョロと見渡す。しかし、パーティー会場の何処を見渡しても、コスプレイヤーが沢山集まっていた。


狼男「どうだい今回の顔、ワイルドなウルフだろう?」

吸血鬼「へへ、俺、今年こそ可愛い子ちゃんの血を吸うんだ」

フランケン「お前そのセリフ、何度目?」


こんな、ハロウィンお決まりの服装から。


マリ●「ヒア・ウィ・ゴー!!」

類似「マンマミ~ア」

●~チ「まあ!」

窓付●「今日はどんな夢にいこうかな?」

モノ●「あんた、随分呑気に夢を歩くのね」

鳥「くわっくわっ」

ウボ●「………フヘヘ」


一体何処の国の人?と尋ねたくなるようなコスプレまで、様々なコスプレイヤーが互いに話し合い、笑い合い、この世界を楽しんでいる。

今ならどんなギリギリのキャラクターが出て来てもおかしく無さそうだ。


ダンク「え?地の文それを言っちゃうの?

何か凄く嫌なフラグの予感しかしないんだけど…?」

ガーナ「あの、一体どなたと話して…」

ダンク「ん?

 この無茶苦茶異空間に対して。無茶苦茶な事を話しているんだ。

深く考えてはいけない。イイネ?」

ガーナ「は、はあ…」

ダンク(とは言ったものの、本当にまずいな~。俺は洋服の事なんてサッパリ分からないし、回りの姿に目が回りそうだ。

…ミイラだから回る目、ないんだけどさ。)

ガーナ(ど、どうしよう…。

 この空気に入れないよ…やっぱりコスプレ作って少ししか経験の無い私じゃこの世界に馴染めない…。

 はうぅ…どうしよう…)

ダンク「あー…取りあえず、歩き回るか」

ガーナ「う、うん…そうだね…」


二人はしばらく会場をおろおろと歩き回った。

そしてその様子を、少し離れた所から見ている例の二人組。


果心「…なんだ、てっきり仲良くなるかと思えば、いきなりハブラれているじゃない。 

こりゃシティの悩み損だったわね」

シティ「う、うう…それはいいんだけどさ…。

 果心、なんでこんな服、持ってるの?

ていうかこれ…服?」


けらけらと笑う果心に、シティが恥ずかしそうに答える。

二人は現在、銀色を中心にした未来人みたいな服を着ていた。頭には触覚のような物体が装着されているカチューシャを着けている。

一見すると宇宙人みたいだ。

しかもなぜか体全体にフィットする。

これは流石のシティも恥ずかしそうに顔を赤らめている。対して果心は満面の笑みで答える


果心「勿論洋服よ!コスプレとしては半分半分といったところね。

 この宇宙人独特の銀色の何ともいえなさが好きで好きで…毎日鞄の中に入れているのよ」

シティ「そ、それは凄いわね…。

 あ、ダンクが飯をよそりにいったわ…」


シティはダンクにバレないよう、机の影に隠れる。そしてこっそり覗いていた。


シティ「何か選んでるわね…。

唐揚げ、鶏肉の照り焼き、ハンバーグ…。

うわ、あいつミイラの癖にこってりした奴を喰う気だ!」


宇宙人のコスプレをしたシティは机の影でこっそり覗きながら、ダンクの、料理を評価している。

それを見た果心はニヤリと笑った。


果心(うん、やっぱり宇宙人の服の方がストーカーでも怖く見えないわ。

怪しい人が怪しい事しても怪しくないもの。

シティ、人目なんて気にせずじゃんじゃんストーカーしちゃいなさい!……。

それに人目を気にしていられるなら、病んでしまう事もないしね☆)

宇宙人「ダンクめ…あの女の子をほっぽりだして一人で食べに行く気かしら…。

 どんどん離れていっちゃうわよ!?

あと私の名前を宇宙人にしないで!」

果心「フフフ」


果心は楽しそうに笑いながらシティの後をついて行き、シティはイライラしながらダンクの後をついて行く。

…そして何も知らないダンクは魔女、カータ・ガーナの所にやってきた。


ダンク「少し料理持ってきたぞ。

何かアイツら野菜ばっか喰ってるから肉と魚くらいしかなかったな。

 勿体ねぇな…」

ガーナ「皆さん自分の洋服を大切にしてますからね~。汚れるのが嫌なんでしょ~。

…料理ありがとうございます~」


ガーナはのんびりした口調で話しながら、自分のお皿に料理を分けていく。


ダンク「ん、まあな」

ガーナ「1つ頂きま~す。

モグモグ…美味しいですね~。」

ダンク「へえ、美味しいのか。じゃ俺も1つパクリ。

 ん~、美味いな。これを食べないなんて、本当に勿体ないぜ」

ガーナ「全くです!

 料理を作るのは、特に肉料理は作るの大変なんですよ!」

ダンク「お、ガーナは料理上手なのか?

それポイント高いぞ」

ガーナ「いえいえ、私は嗜み程度なんで『熊掌ゆうしょう料理』くらいしか作れませんよ~」

ダンク「ゆ、ゆうしょう?何それ?」

ガーナ「知らないんですか~?

熊掌料理は…」




シティ(宇宙人)「な~にが美味いな~、よ!

あいつ、舌が無いから味覚なんて分からないでしょ…。

この前私が作ったカレー(ハバネロ入り)の辛味も分からない癖に!

 あの子に合わせて無理しちゃってどうするの!男なんだから押しなさいグイグイと!

草食男子はモテないわ!」

果心(最近の宇宙人は過激ね~。

 あ、この魚美味しい…)


シティはダンクを見てイライラし、果心はのんびり飯を食べていた。

ダンクはガーナと楽しそうに雑談している。

何かが起きそうで、何も起きずに時間は過ぎていった。


そうやってしばらくめいめいでパーティーを楽しんでいると、不意に会場が暗くなる。


全員「!!??」


司会「さあさあ皆さん、これからこのコスプレパーティーの華、コスプレコンテストを始めたいと思います!

 自分の洋服には自信がある皆さん!

是非参加して下さ~~い!!」






このコスプレコンテスト…これこそが、この不思議な物語の締め括りであり、

後に語り継がれていく大・大・大事件を引き起こすのだが、

 それは次回明らかになる。


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