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異世界料理道  作者: EDA
第三章 ルティムの祝宴
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②宴の始まり

2014.9/17 更新分 2/2

「シチューを広場に運んでください! 熱いので、気をつけて!」


 その後はもう、てんやわんやの大騒ぎだった。

 主役のふたりは本家の真正面に建てられたやぐらの上まで導かれ、宴開始の挨拶をダン=ルティムあたりが始めたようだが、もはやその言葉を聞いているゆとりもない。この挨拶が終わると同時に、料理を食べられるように配膳しなくてはならないのだ。


 まずは、シチューの配置である。

 円状に設置された10個の簡易型かまどに、4つの鉄鍋をなるべく均等になるように配置して、弱火で火をつける。

 そして、残りの6つのかまどには保温用の水鍋を乗せて、強火になりすぎないていどの火を炊き、テーブル代わりの大きな割り板を置き、そこにステーキと野菜炒めを並べていく。

 ステーキは、まずは無難に、モモやロースである。


 すべてのかまどに女衆が控え、まずは配膳に集中してもらう。

 申し訳ないが、女衆には交代で食事を楽しんでもらう他ない。

 それに嫌な顔をした女衆は――少なくとも、俺の見る限りではひとりとして存在しなかった。


 ステーキの台に控えた女衆は、その手にどっさりと焼きポイタンを掲げて、肉を取りにきた者に一緒に手渡す。「これはポイタンだよ」と言い添えて。


 シチューのかまどに控えた女衆は、もちろんシチューを注ぐ係である。「この汁はひとり1杯だからね」と言い添えて。


 鍋で煮たり焼いたりしたものを好きなときに好きなだけ喰らう。それが今までの宴であったのだろうから、こんなやり方は窮屈であろうか?


 だけど俺は、ただ臭みのない肉を焼いたり煮たりするだけでは、足りないと思った。

 もっと大きな喜びをもたらしたいと願ったのだ。


 料理の美味さが、窮屈さを吹き飛ばしてくれることを祈る他ない。


 俺はもうあちこちの家に飛び回って指示を出しまくるのが仕事であったので、その後はもうどの女衆がどこにいるのかもよくわからなくなってしまっていた。


 たったひとり付き従ってくれていたアイ=ファも、ティト・ミン婆さんに呼ばれてどこかに行ってしまった。


 だけどそれを目で探すゆとりもない。


「それでは、宴を開始する――ッ!」


 というダン=ルティムの馬鹿でかい声が、やぐらのほうから聞こえてきた。


「ルティム家のガズラン=ルティム、ミン家のアマ=ミンに祝福をッ!」


「祝福をッ!」の声が100余名の眷族によって唱和され。

 広場の中央に積み重ねられた薪の塔に、儀式の火が灯された。


 広場を取り囲む格好で建てられた台座にも、松明のようなものが掲げられて、夕闇を散り散りにした。


 森景に沈み始めた太陽とは異なるオレンジ色の輝きに満たされて。

 人々はその手に、器を、金串をとった。


「大いに飲んで、喰らってくれ! この日のために尽力してくれた我が親ルウの女衆にも、祝福を!」


 大きな声の出しすぎで、ダン=ルティムの声がガラガラにひび割れてしまっている。


 その声に導かれるようにして、人々は果実酒の瓶を握り、そして――ゴムノキモドキの葉に乗せられた肉を、つかみとった。


 白い、頑健な歯が、肉を噛みちぎる。

 木皿に注がれたシチューがすすられる。

 焼いたポイタンが、おっかなびっくり口に運ばれる。


 そうした彼らがどんな表情を浮かべているかも確認できぬまま――俺は、家から家へと飛び回った。


「次はこの家のあばら肉です! 準備は大丈夫ですね?」


「大丈夫だよ。最初の肉はあっというまにたいらげられちまうねえ、こりゃ」


 まだ名前を覚えきれていない分家のおっかさんが、豪快に笑っている。


「もう出発したほうが良さそうだ。先陣の娘たちもしちゅーが食べたくてうずうずしてるだろうからねえ」


 と、おっかさんはその俺よりも太い腕で、1枚にスペアリブが7皿も乗せられている割り板を3枚同時に持ち上げた。


「交代してくるよ。――あのしちゅーは本当に絶品だね、あんた?」


「あ、もう食べられたんですか?」


「食べそこなったら一大事だからさ。最初にそいつだけいただいて、大急ぎで戻ってきたのさ。他の女衆もすぐ戻ってくるから、あんたもちっとは腹に入れておいたほうがいいんじゃないかい?」


「俺は後で大丈夫です。お願いします」


「あいよ」とおっかさんは出ていった。


 それからすぐに、「ほうら、こいつがギバのあばら肉さ! 勇気のあるやつはかじってごらん!」という大声が聞こえてくる。


 やっぱり俺が裏方に徹したのは正解だったのだろう。

 俺みたいな余所者が表に姿を現したって、料理の味を向上する役には立てまい。


「ごめんなさい! 遅くなりました! 残りもすぐに運びますね!」


 と、美しい宴装束に身を包んだ、やっぱり名前のわからない女衆たちが数人、かまどの間に飛びこんでくる。


「もう最初のすてーきは全部なくなってしまいました。しちゅーも残りわずかです!」


「そしたらお次は、スープだな。よし、ありがとう!」


 スープの担当は、シン=ルウの家と隣りの家だ。


 まずはシン=ルウの家に飛び込むと、かまどの間ではシーラ=ルウがひとりでかまどの番をしていた。


「あれ? ひとり? お母さんは?」


「今、しちゅーを食べに行っています。わたしは先にいただきました」


 と、シーラ=ルウがはかなげに微笑む。


「あのしちゅーという食べ物は、本当に美味しいですね。……何だかわたしは涙が出そうになってしまいました」


「そうですか。シーラ=ルウの婚儀の宴でも、ぜひ作ってもらってください」


 すると、シーラ=ルウはちょっと切なそうな顔をして、首を振った。


「わたしは生まれつき、身体が弱いのです。だからこの年齢まで嫁入りすることもできなかったのです。水瓶ひとつ運べない女衆は、家の厄介者に過ぎませんので」


「そんなことないですよ! 水瓶は無理でも鉄鍋は運べるじゃないですか? それだけの腕力があれば、十分にかまどの番は果たせます」


 おそらくちょっと躁状態にあった俺は、そこでウインクまでかましてしまった。


「それに、シーラ=ルウの調理の手際は見事でした。あなたはきっと美味しい料理が作れる花嫁さんになれるでしょう。そんな魅力的な女性を、これからの男衆は放っておきませんよ、きっと」


「まあ……」とシーラ=ルウの頬が赤くなる。

 そこに、彼女の母親が戻ってきた。


「しちゅーはあらかたなくなってきたみたいだね。さ、シーラ、あたしらの出番だよ」


「はい」


 おっとりとした母とはかなげな娘が、グリギの棒を使って鉄鍋を運んでいく。

 それを横目に、俺は隣りの家へと向かった。

 残りのスープの鍋は、すべてこの家にあるはずだ。


 そう思ってかまどの間に足を踏み込むと、3つのスープの鍋はとっくに持ち運ばれた後で、代わりにシチューの残骸がこびりついた鉄鍋が火のついていないかまどの上に乗せられていた。


 そして――そこそこ広いかまどの間に、ぽつんとたたずむ女性がひとり。


 ヴィナ=ルウだ。


「アスタ……?」


 その少しだけ目尻の下がった色っぽい目が、びっくりしたように見開かれる。


 ヴィナ=ルウも、やっぱり宴装束に身を包んでいた。


 半透明のヴェールを頭にかぶり、同じ薄物を腰に巻き――もともと他の家の女衆よりも華美に飾られていた髪や手足に、さらに装飾品が増えている。


 いつもは右肩でひとつに束ねられている栗色の長い髪もほどかれて、色っぽさも倍増だ。


 しかし、今日ばかりは彼女の色仕掛けにもつきあってはいられない。


「こっちはもう運び終わったんですね。じゃ、俺は仕事がありますんで」


 と、俺はきびすを返そうとする。

 その背に、「待って!」とヴィナ=ルウの大声があびせかけられた。


 ヴィナ=ルウの大声なんて、初めてである。

 さすがに俺も足を止めて、そちらを振り返る。


 ヴィナ=ルウは――

 子どものように肩をすぼめて、うつむいてしまっていた。


「アスタ……怒ってるぅ……?」


「え? 何をですか?」


「わたし……アリアのすーぷをこぼしちゃったから……」


「ああ、そのことですか。大丈夫ですよ。新しいスープもきちんと間に合いましたし。それよりも火傷とかしなくて良かったですね」


「……怒ってないのぉ……?」


 上目づかいに、じっと見てくる。

 この御方はどこまでが演技でどこまでが本気かわかりづらいので、非常に扱いが難しい。


「怒ってませんよ。……そんなことより、宴を楽しんでください。ヴィナ=ルウはシチューの配膳係でしたっけね。そうしたらもうしばらくは仕事もないでしょう?」


「宴は、嫌い。……色んな男衆に嫁入りを申し込まれちゃうから……」


 嫁入り、しちゃえばいいじゃないですか。

 とでも言ってやりたいところだったが、ややこしくなりそうなので、やめておく。


「じゃ、俺は仕事が残ってるんで……」


「待って!」


 再びの、大声。

 ヴィナ=ルウは、自分の両腕を抱えこむようにして、身体をくねらせた。


「あの……わたしは、家を捨てようとした女だけど……けして家族が嫌いなわけじゃないの……」


「はい?」


 いったい何の話だろうか。

 いい加減に、俺は次の現場に向かいたいのだが。


「むしろ、家族を愛しているわ……嫌いな人間なんてひとりもいない……みんなには、幸せになってほしいと願ってる……」


「あの、いったい何のお話なんですか?」


「家族を、憎みたくないの……」


 そして俺は、三たび驚かされることになった。

 自分の腕を抱いていたヴィナ=ルウが、その体勢で膝をつき、懇願するように俺を見上げてきたのである。


「アイ=ファなら、いい……アイ=ファなら、憎むことができる……もしもあなたがアイ=ファと結ばれたら、あなたを誘惑して無茶苦茶にしてやろう、とも思えるし……」


「いやだから、いったい何のお話ですかって!」


「レイナを、憎みたくないの」


 いつになくはっきりとした口調で、ヴィナ=ルウはそう言った。


「レイナと結ばれるのだけは、やめて……わたしは、家族を憎みたくないの……」


 何が何だか、わからない。

 しかし幸いなことに、俺は自分の心を偽る必要なく、ヴィナ=ルウの懇願に応じることができた。


「何を心配しているのかはわかりませんけど、そんな素っ頓狂な未来はやってきませんよ、絶対に」


 そして俺は、今度こそきびすを返した。


「それじゃあ、失礼します。最後のしめくくりは、段取り通りにお願いしますね」


 どうして俺が、こんな愁嘆場の片棒を担がねばならないのだろうか。

 あんなに真剣で、いつになく悲しそうな顔をしたヴィナ=ルウを打ち捨てて、俺は次なる現場に向かう。


 この胸中に生じる罪悪感も、代価の内なのか。

 仕事を放り捨てて、ヴィナ=ルウを慰めている時間はない。

 だったら――こんな気持ちも、すべて飲み込んでやる!

 そんなことを考えながら、俺は広場の外周を駆け抜ける。


 いつのまにか太陽は完全に沈みきり、世界は、炎によってのみオレンジ色に照らしだされていた。


 この距離では、人々の姿も黒いシルエットでしかうかがえない。


 表情などは、まったく見えはしない。

 だけど、熱気がものすごい。

 ごうごうと焚かれた儀式の火にも負けないぐらい――そこには、森辺の民たちの熱気と生命力が満ちみちていた。


 なんて、目のくらむような世界だろう。

 なんて生々しい世界だろう。


 その凄まじいばかりの生命力に背中を押されるようにして、俺は走る。


 次の現場は、遠く離れたルウの本家だ。

 その正面に組まれたやぐらの上では、新郎と新婦が静かに座しており。

 やぐらの下では、両手にスペアリブを掲げたダン=ルティムが馬鹿笑いしていた。

 この御仁だけは、シルエットのみでも見間違うことはない。


「お前ら、喰わんのか? 喰わんのだったら、全部この俺が喰ってしまうぞ!?」


 頼むから、食べたがっている人にはきちんと食べさせてあげてくださいね、と念じながら、俺は小走りでかまどの間に向かう。


 次の料理は、ハンバーグだ。


「あ、アスタだっ! やっと会えたっ!」


 かまどの間には、10人近い女衆が控えてくれていた。

 今までは宴を満喫し、これから仕事に取りかかる後衛部隊である。

 で、そのメンバーであるリミ=ルウが、入り口の付近で、2本のスペアリブを手に立ちはだかっていた。


「えへへー。ダン=ルティムのまねー」


「こらこら。あの親父さんだけじゃなくリミ=ルウまでたくさん食べたら、他の人の分がなくなっちゃうだろ? 本当はひとり1本ずつなんだから」


「だから、ちっちゃいのを選んだもん! ……それでも、だめ?」


 子犬のようにしょげてしまうリミ=ルウの頭を、ぽんと叩いてやる。


「可愛いから許す。その衣装も、すごく可愛いな」


「ほんと? うれしいなっ!」


 幼い女衆でも、宴装束に変わりはない。玉虫色のヴェールをかぶって、色んな髪飾りや腕飾りをつけたリミ=ルウは、文句なしに抜群に可愛らしかった。

 特に、両方のこめかみあたりに付けられた大きく赤い花飾りがすごく印象的で、少し赤っぽい髪をしたリミ=ルウにはとってもよく似合っていた。


「そういえば、アイ=ファを見なかったか? 宴が始まってから1度も姿を見かけてないんだけど」


「アイ=ファ? ティト・ミン婆が呼んでたんじゃなかったっけ?」


「最長老がお呼びだったから、あたしはそれを伝えてやっただけだよ。その後はあたしも見てないねえ」


 ティト・ミン婆さんもこのハンバーグ部隊の一員であったのだ。

 で、俺の腹心であり唯一の遊撃部隊員であるアイ=ファはどこに雲隠れしてしまったのだろうか?


「あの、ファの家の女狩人でしたら、さっきすてーきを運んでいる姿を見ました」


 と、ドンダ=ルウの二番目の弟の息子の嫁であるはずの女性が、そんな風に発言してくれた。


「そうですか。ありがとうございます」


 俺の指示もなく遊撃できているなら、それでかまわない。

 俺もこうして自分で走り回るのが一番手っ取り早いと体感できてきたところだ。


「さて。早くもハンバーグの出番が近づいてきたようです。ってことは、もう半分の料理が消化されたことになるんですけど……なんか、展開が早くありません?」


「あんたの料理が美味いもんだから、次から次へとなくなっちまうんだよ!」


「まあ、そのうちの半分はルティムの大将が喰らっちまってるのかもしれないけどねえ」


 年配の女衆が、愉快げに笑う。

 俺も笑いたいところだが、生憎そうもしていられない。


「このハンバーグが終わったら、あとはステーキがもう1人前ずつだけなんですよね。これはもしかしたら、本当に追加もありうるんでしょうか?」


「ありうるねえ。というか、本当に全然足りてないみたいだよ。男衆も女衆もまあよく食べること食べること。あっちこっちで肉の取り合いさあ」


 嬉しい悲鳴とは、このことか。

 最悪、料理が足りなければ肉を追加で焼く手はずは整えているが、野菜やポイタンに追加の準備はない。


「わかりました。それじゃあハンバーグを出してもらったら、俺はもう肉を切りわけときますよ。ちょっと薄めにして、強火だけで焼けるようにしておきます」


「はいよ。それじゃあ、出発しようか」


 ティト・ミン婆さんの静かな号令のもと、100個強のハンバーグと果実酒のソースを詰めた土瓶が運びだされていく。


「あ、リミ=ルウ。手が空いたらでいいんだけど、ちょっとヴィナ=ルウの様子を見てあげてくれないか? スープを3つ置いていた家のかまどの間にいると思うから」


「ヴィナ姉? ……あ、ヴィナ姉って宴だとお酒ばっかり飲んじゃうんだよねえ。わかった! リミ=ルウがはんばーぐを持っていってあげるよ!」


「ありがとう。よろしくな」


 そうして後衛部隊の手によりハンバーグが搬出されていくと、とたんにかまどの間はがらんとしてしまった。


 残っているのは、最後に提供されるステーキの一部だけだ。

 それらを保温のためにかまどの蓋の上に移してから、俺は柄杓で水を飲んだ。


 身体は、相当に疲れている。

 しかし心は、高揚している。


 ヴィナ=ルウのことが少し心配だが、それ以外は――きわめて順調だ。

 森辺の民がどんな表情で料理を食しているのかはわからないが、女衆の表情を見る限り、心配はないだろう。


 大きなアクシデントは、起きていない。

 俺の仕事も、もうひとふんばりだ。


 おれは、うーんと大きくのびをしてから、追加用の肉を運ぶために、食糧庫へと向かった。


(ルド=ルウやシン=ルウも楽しんでるかな。アイ=ファも、シチューを食いっぱぐれてないといいんだけど)


 入り口に掲げられていた燭台を手に取り、食糧庫に足を踏み込む。

 貯肉室は、さらにこの先だ。


 この野菜置き場も調理済みの料理を一時的に保管する場所として使われていたため、棚は壁ぎわに押しのけられてしまっている。

 そして、その棚に野菜はもうほとんど残っていない。

 数日分のアリアやポイタン、それに今回の献立では使われなかった野菜たちが少しばかり残されているだけだ。


 これらの食材費は、ルウとルティムで折半されるらしい。

 これで彼らの絆が強まるのか、あるいは溝でもできてしまうのか。ドンダ=ルウやジザ=ルウの人間性にはまだまだ謎が多いので、俺にはわからない。


 だけど――俺は俺の仕事をやりとげるだけだ。

 そんなことを考えながら、俺は貯肉室へと足を向けた。


 すると。

 開け放しておいた戸板が、ぴしゃりと音をたてて閉められてしまった。


「え?」と振り返った俺の胸に、小さくて柔らかい物体が飛びこんでくる。


 それはとても小さくて柔らかかったのに、とても力が強かった。

 だから俺は、そのまま背中から倒れこむことになった。

 それでも燭台を落とさずにいられたのは、ずいぶんな幸運だっただろう。


 その燭台の火に、照らしだされるのは――

 レイナ=ルウの、思いつめた表情を浮かべた顔だった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ・「大いに飲んで、喰らってくれ!   ・この日のために尽力してくれた ・我が親ルウの女衆にも、祝福を!」 アスタの名前も出してくれて然るべきではと思いました。 ダン・ルティムは、この…
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