黒の月の二十六日③~宴の下ごしらえ~
2015.12/13 更新分 1/1
宿場町での仕事を終えた後は、まずルウの集落で翌日の商売分の下準備に取りかかり、それを30分ていどで迅速に片付けてから、ルティムの集落へと移動した。
同行したのは、もともとルティムの女衆であるアマ・ミン=ルティムとツヴァイ、ルウの家からレイナ=ルウとシーラ=ルウ、それにトゥール=ディンとレム=ドムで合計6名である。
ユン=スドラも泣きそうなぐらい強く同行したがっていたが、「家の仕事がありますので」と微笑むリィ=スドラに連れられてスドラの家へと帰っていった。
「悪いね、けっきょく手伝わせることになっちゃって」
荷車を走らせながら俺が呼びかけると、「わたしたちが望んだことです」とレイナ=ルウに笑顔で返された。
ルティムの女衆に加えてこのメンバーが参戦してくれたら、鬼に金棒だ。
調理の時間は、およそ3時間半。
ダン=ルティムに喜んでもらえるよう、力を振り絞ろうと思う。
「ファの家のアスタよ、よくぞ来てくれた」
ルティムの集落で待ちかまえていたのは、長老のラー=ルティムであった。
禿頭に白い髭、背筋ののびた長身痩躯に、鷹のごとき鋭い眼光。禿頭と長身以外にはご子息と似たところない、ルティムの先代家長である。
「男衆らはまだ森だが、女衆らは全員かまどの間に控えている。血族ならぬファの家の人間にこのような仕事をまかせるのは忍びないが、家長の決断とあっては口をさしはさむこともできんのでな」
「いえ、ルティムの皆さんは俺にとっても大事な友ですから。喜んでつとめさせていただきます」
「……うむ。ファはルティムの友であるという家長の決断には、儂にも口をさしはさむ気持ちはない」
あくまでも厳しい面持ちで、ラー=ルティムはうなずく。
「では、よろしくお願いする。アマ・ミン、ツヴァイよ、アスタをかまどの間に導くがよい」
「了承いたしました」
手綱を引きながら、かまどの間に向かう。
ラー=ルティムはその場に居残り、小さな子供たちを相手に何やら剣術の指南でも始める様子であった。
「長老ラーは5年前に狩人としての仕事から身を引いて以来、あのように子供たちを鍛えるのを一番の仕事と定めているのです」
「なるほど。それは素晴らしいことですね」
「はい。わたしはまだルティムに嫁入りして数ヵ月の身でありますが、ミンの家族と同じようにルティムの皆を敬愛しています」
そのように語るアマ・ミン=ルティムは、とても温かく誇らしやかな面持ちをしていた。
「あ、アスタ。それに他の皆さんも、ようこそルティムの家に」
かまどの間にて、モルン=ルティムがにっこりと笑いかけてくる。
「言われた通りに肉は切り分けておいたし、ポイタンもすっかり焼きあがりました。必要な野菜や調味料なんかは、こちらにまとめてありますよ」
「ありがとう。それじゃあ、レイナ=ルウとシーラ=ルウは手はず通りに分家のかまどの間でよろしくお願いします」
何せ50名分近くの料理であるので、俺たちはあらかじめ手分けをする段取りを組んでいた。
ルティムの女衆は、総勢13名。この内の5名ずつがレイナ=ルウたちの班となり、俺のもとには3名と、それにトゥール=ディンとレム=ドムが加わる。
レイナ=ルウの補佐はアマ・ミン=ルティムで汁物料理を担当、シーラ=ルウの補佐はモルン=ルティムでステーキや肉野菜炒めを担当、そして俺がトゥール=ディンを補佐として特別料理の担当である。
我ながら、完璧な布陣だと自負している。
「アスタ、おひさしぶりです」
その、我が班に割り振られた女衆のひとりが、しずしずと俺に近づいてきた。
俺も笑顔で「おひさしぶりです」と返す。
それはツヴァイの母、オウラであった。
城下町の審問の日以来、2ヶ月以上ぶりの再会である。
「そして、レム=ドムも。……あなたとは、1年近くぶりでしょうか」
「……ああ、あなたはスン家の家長の嫁であった女衆ね。名前までは覚えていないけれど」
「わたしはオウラと申します。あなたがわたしたちにどのような気持ちを抱いているかはツヴァイに聞いていますが、仕事は仕事としてよろしくお願いいたします」
「ええ、どうぞよろしく」
逞しい肩をすくめつつ、レム=ドムはそっけなく応じる。
ツヴァイが何か言いたげな顔をしていたが、彼女はシーラ=ルウの班であったのでこの場に留まることはできなかった。
彼女らはともにルティムの集落で暮らしていたが、家族としての縁は絶たれているのである。
「母さん」と呼ぶことが禁じられているツヴァイは内心で相当苦しんでいるのだろうなあと、いつだったかダン=ルティムがしみじみつぶやいているのを俺は耳にしたことがあった。
また、ツヴァイらがその悲しみを乗り越えて、ルティムのみんなをかつての家族たちと同じぐらいかけがえのないものだと思えるようになれば、それでようやくルティムの氏を与えることができるだろう、と。
「そういえば、ダン=ルティムの姿が見えませんね。またトトスでどこかを駆け回っているのでしょうか?」
「はい。集落にいるとつまみ食いをしたくなるに決まっているので、夕暮れまでは戻らないと仰っていました」
静かに微笑みながら、オウラはそのように答えてくれた。
とても穏やかではかなげな女性であるが、スン家が滅びを迎えるにあたって、ヤミル=レイを除けば一番取り乱さずにいたのはこのオウラであったろうと思う。
アマ・ミン=ルティムやリィ=スドラにも通じる、それは静かな強靭さであるように俺には感じられた。
「それでは調理に取りかかりましょう。まずはおまけの、『ギバ・カレー』です」
最初に作製した日におけるダン=ルティムの好反応から、俺はこの料理も特別献立の内に組み込んでいた。
ひとり当たりの分量はささやかなものであるが、人数が人数なのでこれも鉄鍋に一杯どっさりと作製しなくてはならない。
「すごいですね。家長の生誕の祝いでこれだけの料理が必要になってしまうなんて。ディンの家ではまず考えられません」
モルン=ルティムらの準備してくれたバラ肉を適度な大きさに切り分けながら、トゥール=ディンがそのように呼びかけてくる。
レム=ドムにチャッチやネェノンの切り方を伝授しつつ、俺は「そうだね」と言葉を返す。
「家人だけでも27名って言ってたっけ。ひょっとしたら、それはザザ家なんかよりも多い数なのかな?」
「はい。ザザでも20名はいなかったと思います。……でも、北の集落はザザとドムとジーンでひとつの氏族のようなものなのではないでしょうか?」
「北の集落の全員を合わせれば、40名以上にはなるはずよ。それに、北の集落には若い人間が多いから、狩人の数でも負けてはいないはずね」
そのように言ってから、レム=ドムは皮肉っぽく笑う。
「そういえば、ルウやルティムにはひときわ年を食った人間が多いのじゃないかしら? あなたはどう思う、トゥール=ディン?」
「そうですね。人数がどうなのかはよくわかりませんが、さきほどの長老ぐらい年老いた男衆は初めて目にしたかもしれません」
「それもまた、強き氏族の証しというやつなのでしょうね。ルウ家では先々代の家長まで生きながらえているのだから驚きだったわ」
「先々代の家長? でも、ルウの家長は族長のドンダ=ルウで……ドンダ=ルウは、グラフ=ザザと同じぐらいの年頃でしたよね?」
「そう、だからルウ家の先々代の家長は80の齢を越えているのですってよ。まあ、それは男衆でなく女衆であったけれどね」
「80……それは女衆でも見たことがありません」
びっくりしたようにトゥール=ディンは目を見開く。
強面の外見に拘わらず、レム=ドムはトゥール=ディンと打ち解けるのにそんなに時間はかからなかった。意外にレム=ドムは気安い部分があるし、それに彼女たちはれっきとした眷族であるので、おたがいに心を開き合うべきという共通認識が強くあったのかもしれない。
「レム=ドムは、ジバ=ルウとも顔を合わせたんだね?」
「そりゃもちろん。ルウの集落で世話になるのに、最長老に挨拶しないわけにはいかないでしょう? ジバ=ルウは80を越えているのよね?」
「うん、俺の記憶では、たしか85歳だったはずだよ」
「85歳! 驚くべき数字ね、それは」
切ったチャッチを鉄鍋に流し込みつつ、レム=ドムはまた笑う。
「そんな老人が生きながらえたところで、何も仕事はできないのだから無駄に食料が減るばかりだ。……って、北の集落の荒っぽい男衆だったら、そんな風に考える人間もいるかもしれないわね」
「ふうん。君がそう考えていなければいいんだけど」
「考えないわよ。どうあれ、人間は長く生きるべきじゃない? 15歳の若さで家長を継ぐことになったディックだってそう考えているはずよ」
そういえば、ドムの本家にはふたりしか家人がいないという話であった。
いまだ15歳のレム=ドムに両親がいないということなのだから、それは早すぎる別れであったのだろう。
「そうだよね。俺も早くに母親を亡くしてしまったから同じ気持ちだよ。……ところで家長のディック=ドムは何歳なのかな?」
「あなたと同じ年よ」
「うん?」
あなたとは誰のことだろう、と俺は周囲を見回してみる。
しかし、ルティムの女衆らも熱心に作業に取り組んでおり、誰もこちらの会話に参加している様子はなかった。
「何をきょろきょろしているの? あなたと同じ17歳って言ってるのよ、アスタ」
「じゅ、じゅうななさい?」
思わず作業の手が止まってしまう。
とたんに、レム=ドムはぷっとふきだした。
「あなた、ルド=ルウとおんなじ驚き方をするのね。うちの家長はそんなに年老いて見えるのかしら?」
「いやあ、まあ……うん、失言しそうだからやめておこう」
「その言葉がすでに失言じゃない? ドムの家にいい土産話ができたわ」
「うわあ、勘弁しておくれよ。あんな御方の不興を買ったら、この先どうふるまっていいかわからなくなっちゃうよ」
レム=ドムは、愉快そうにくすくすと笑いだす。
こうして見ると、やっぱり憎めない娘さんだなあと思えてしまう。
「確かに家長は、あの若さでグラフ=ザザにも負けない力を持っているわ。収穫祭の力比べでも、最後に勝ち残るのはディックかグラフ=ザザだからね。……そんなディックは、わたしの誇りなのよ」
「うん、ディック=ドムは本当に優れた狩人なんだね」
「……だからわたしは、それにも匹敵しかねないアイ=ファの力に心酔せずにはいられないの。アイ=ファはわたしにとって希望そのものだわ」
と、今度はうっとりした様子で目を細める。
これまたアイ=ファには悪いが、俺には憎めない仕草である。
いささかスキンシップの度合いが過ぎてしまっているが、ここまで真っ直ぐな気持ちでアイ=ファを褒めたたえる人間を、俺が嫌いになれるわけはなかった。
そうこうしている間に、作業台と鉄鍋には切られた肉と野菜が山積みになっていた。
「よし、これで肉と野菜は完了かな? トゥール=ディン、煮込みのほうをよろしくね」
「はい」
その間に、俺はルーの作製に取りかかる。
香草の調合と乾煎りは家で済ませておいたので、こちらも後は乳脂、アリア、フワノを使ってルーに仕上げるばかりだ。
みんなの鼻をいたわるために、俺はレム=ドムに手を借りて鉄鍋ごと屋外のかまどに移動する。
そこに、近づいてくる一団があった。
ギバを担いだ、ルティムの狩人たちである。
「ああ、アスタ。今日はありがとうございます」
「ガズラン=ルティム! おひさしぶりですね!」
ひと月ぶりぐらいに相対する、ガズラン=ルティムであった。
精悍な面に穏やかな笑みを浮かべつつ、ガズラン=ルティムが俺の前で足を止める。
「私は少しアスタと話したいので、皮剥ぎの仕事を先に頼む」
「わかった」と応じたのは、分家の家長でありガズラン=ルティムの弟でもある次兄の男衆であった。
その人物も兄に劣らぬやわらかい笑顔で俺に礼をして、同胞たちとともに歩み去っていく。
ふたりがかりで運ばれている巨大なギバが1頭に、それよりは一回り小さなギバが2頭――血族の数が27名なら、これで1日の最低ノルマは達成だ。
「あの内の小さな2頭は、血抜きも成功できていると思います。首から上を本日の宴で使いたいというお話でしたよね、アスタ?」
「はい。全員分の量には足りないと思いますが、よかったら是非」
脳と目玉料理のリベンジ戦である。
この5日間で、俺は近在の氏族と協力してそちらの研究にも取り組んでいたのだった。
「どのような料理が出されるのか、非常に楽しみです。アスタにこのように大事な仕事を簡単にまかせてしまう家長ダンの気ままさを、血族はみな大いに喜んでいます」
ひと月以上ぶりでも、やはりガズラン=ルティムはガズラン=ルティムであった。
いや、どっしりとした大樹のような落ち着きには、いっそう磨きがかかったのではないだろうか。
そのガズラン=ルティムの静かな眼差しが、ふっとレム=ドムを見る。
「あなたはドム本家のレム=ドムですね? 私はルティム本家の長兄、ガズラン=ルティムと申します」
「ええ。お噂はルウの集落でも聞いているわよ、ガズラン=ルティム」
いくぶん挑むような目つきでレム=ドムは相対する。
ガズラン=ルティムは、そちらにふわりと笑いかける。
「あなたも宴の準備を手伝ってくれているのですね。北の一族とルウの一族の絆が深まることを、私は非常に喜ばしく思っています」
「そうね。かつての親筋であったスン家は真っ当な理由もなくルウの一族を敵視していたのでしょうから、わたしたちは正しい縁をしっかり結びなおすべきなのだろうと思うわ」
「宴の場では、客人として楽しんでください。ではアスタ、私も仕事がありますので、これで。ギバの頭は、のちほど本家のかまどの間にお届けします」
「はい、ありがとうございます」
最後にまた温かい笑みを見せてから、ガズラン=ルティムも立ち去っていく。
その大きな背中を見送るレム=ドムの瞳には、何やらきつめの光が宿っていた。
「ずいぶん取りすました男衆ね。わたしはダン=ルティムのように無邪気な男衆のほうが好みだわ」
「そっか。俺にとってはどちらも同じぐらい大事な存在だけれどね」
「ふん。ルウ本家の長兄も得体の知れない感じだったし、ルウの一族には奇妙な男衆が多いようね」
そんな風に言ってから、レム=ドムはひとつ肩をすくめる。
「ルウやルティムの跡取りに対して不遜な物言いだったかしら? でも、気に食わないものはしかたないわよね?」
「そうだね。でも、料理と一緒で人間だって、長くつきあえば印象が変わってくるかもよ? 好くも嫌うもご自由にってのはダン=ルティムの言う通りだと思うけど、長い目で見る心がまえってのは必要だろうね」
大量のアリアを乳脂で炒めつつ、俺はそのように答えてみせた。
香辛料が山となった木皿を手に、レム=ドムは「ふうん?」と唇をひん曲げる。
「それじゃあわたしもジザ=ルウやガズラン=ルティムに好感を抱いたり、アスタの作る甘い煮物を好ましく思うときがやってくるのかしら?」
「可能性はあるだろうね。とにかく第一印象だけで切り捨ててしまうのはもったいないよ」
「あなたはその第一印象とやらをくつがえされたことがあるのかしら?」
「そりゃあ、いくらでもあるさ。特に俺なんて、最初の内は腫れ物みたいな扱いだったんだから――それこそドンダ=ルウなんて、第一印象はおたがいに最悪だったんじゃないかな?」
そしてジザ=ルウとは相変わらず疎遠な俺であったが、ダルム=ルウには以前ほど嫌な感情は持っていないし、フォウやランの人々ともずいぶん打ち解けることができた。
思えば遠くに来たもんだ――と、ついつい感慨にひたってしまいそうになる。
「そういえば、ダン=ルティムにだって初対面のときは頭ごなしに怒鳴られたものだよ。ギバの胴体の肉を祝いの席で出すだなんて、いったいどういうつもりだってね」
「ああ、臭い胴体などを喰らうのは、弱き氏族の証しとかいう話? 北の集落では、それこそ臭みなど関係ないって好きな部位を口にしていたけれどね」
「そうなんだ? でもまあ、そんな俺がダン=ルティムに何の心配もなく目玉や脳を食べさせようとしているんだから、本当にいい関係を築けたものだなあと嬉しくなるよ」
俺がそのように答えると、レム=ドムがいぶかしそうに顔を寄せてきた。
10センチ近い身長差があるので、少し腰を屈めるような体勢になっている。
「どうかしたかい? そろそろその皿を貸してもらえるかな?」
「ああ、どうぞ。……いや、すごく今さらの話なんだけど、あなたは異国の生まれなのよね、アスタ」
「本当に今さらだね。ご覧の通り、森辺の生まれではないよ」
「ええ。黒い髪や瞳なんてのは北の集落でも珍しくはないけれど、そんな生白い肌をした森辺の民は存在しないものね。……だけどわたしは、最初からあまりあなたが異国人だという感じがしなかったのよね。最初にあなたの話を聞いたときは、異国人を家人に迎えるなんて、すごく馬鹿げた話だと思っていたはずなのに」
「ふうん? 俺も森辺の民として自然にとけこめているってことなのかな」
「そう。周りの人間があまりに自然にあなたと接しているから、わたしもそれに流されてしまったのかもしれない。あのバルシャという異国人も同じ場所にいたものだから、よけいにね」
そう言って、レム=ドムは頬にかかる前髪をピンと弾いた。
「まあいいわ。あやしげでない人間を無理にあやしんだって意味はないものね。アイ=ファのそばにあやしげな人間がうろついていたら、わたしだってたまらない気持ちになってしまうし」
「あはは。レム=ドムは本当にアイ=ファにご執心なんだねえ」
「当たり前じゃない。アイ=ファを悲しませるようなことをしでかしたら、わたしはあなたを許さないわよ、アスタ?」
おっかない目つきで、さらに顔を寄せてくる。
しかしその言動は、俺に喜びの気持ちを与えてくれた。
「アイ=ファのためにそんなことを言ってくれる人間が増えたのは嬉しいよ、レム=ドム。狩人の件については俺なんかが口をはさめる話じゃないけど、これからもアイ=ファをよろしくね」
「そんなの、あなたに言われるまでもないわよ。……あああ、今日はルウの集落に戻る日なのよね。こんなことなら、最初からずっとファの家に居座りたいって家長に申し出るべきだったわ」
そう言って、レム=ドムは筋肉質な己が身体を切なげに抱きすくめるのだった。
ともあれ――ダン=ルティム生誕のお祝いの宴は、着実に開始の時が迫っていた。