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異世界料理道  作者: EDA
第十一章 石の館
201/1675

⑫帰還(上)

2015.6/9 更新分 1/2

「いやあ、サイクレウス卿が現れたときにはどうなることかと思ったけど、まずは丸く収まって何よりだ!」


 ガラガラとトトスに引かれる荷車の中で、ポルアースがそのように述べてきた。

 全体が木造りの箱馬車のような荷車であるので、御者に会話を盗み聞かれる心配もない。


「おそらくは、城での会議を終えて、さあ慰労の晩餐会だ、というところでサイクレウス卿に何かしらの情報が伝わったのではないのかな。そうでなくては、あの御仁が何よりも大事に思っている晩餐会を放りだして館に戻ってくる道理もない。それを思えば、明日を待たずに僕へと相談を持ちかけてきたザッシュマなる人物の判断は完全に正しかったということになるね!」


 サイクレウスからもたらされる圧迫感から解放されて、ポルアースはいくぶん躁状態にあるようだった。 

 ただし、俺にはまだこの人物の内心や目的がまったくわかっていない。

「ザッシュマなる人物」という口ぶりからして、もともと親交のある相手ではなかった、ということなのだろうか。


「うん。僕が縁を結んでいたのはカミュア殿だけだよ。ザッシュマなる人物の名前は、カミュア殿から聞いていたのさ。その人物が語る言葉は、自分自身の言葉と同一のものだと思って聞いてほしい、とね」


「あ、それじゃあやっぱりカミュアのつながりで力を貸してくださったのですね」


「うんうん。彼は愉快な男だねえ。諸国を股にかけた旅の話なんかも面白く聞かせてくれるし、相手が貴族でもまったく媚びへつらったりはしない。あの堅物のメルフリード殿が一目置くだけのことはある人物なのだろう」


 そういう彼こそ、貴族らしい高慢さとは無縁な人柄に見える。

 このていどの交流で決めつけてしまうわけにもいかないが、とにかく無邪気で裏表はなさそうに感じられるのである。


「ただ、僕としては厄介事に首を突っ込む気持ちはさらさらなかったんだけどねえ。サイクレウス卿に楯突けば、この身がどうなってしまうかも知れなかったし! 一世一代の大勝負だったよ、これは!」


「本当にあなたには感謝しています。誰の助けもなかったら、俺の身こそどうなっていたかもわかりません」


「いいんだよ! 貴族といったって次男坊の扱いなんてたかが知れているんだからさ! 時にはこうして大勝負に出ないと、一生日陰者で終わってしまうものなのさ!」


 そんなことを言いながら、ポルアースは紅潮したお顔を俺のほうに寄せてきた。

 荷車の振動にあわせて、ゆるみ気味の頬がぷるぷると揺れている。


「とにかく今後は一蓮托生だ! おたがいに助け合って、明るい未来を切り開こうじゃないか! 君には期待しているよ、ファの家のアスタ殿?」


「え? あ、はい」


 いったい何をどのように期待されているのだろう。

 もちろん窮地を救ってもらえたのだから、俺にできることなら力を惜しむつもりもないが――今ひとつ真情が読み取れぬために、何となく不安だった。


「まあ、難しい話はまた次の機会にしよう。そろそろ城門に到着する頃合いだ。懐かしき同胞たちとの再会だよ!」


 荷車はすでに10分以上も街路を走っているはずであった。

 小窓にはカーテンのようなものが引かれているので、城下町の情景を目におさめることもかなわない。


 アイ=ファは俺の隣でお行儀よく沈黙を守っていたので、さきほどから車内では俺とポルアースの声ばかりが響きわたっていた。


「あ、だけど、夜間は跳ね橋があげられてしまい、城下町は出入りができなくなってしまうのではありませんでしたか?」


「大丈夫! これでもダレイム家の直系だからさ! しがない次男坊とはいえ、それぐらいのことは造作もないよ!」


「そうですか。本当にありがたい話です」


 アイ=ファはかたわらにいてくれるが、可能な限りの人々に無事な姿を見せておきたい。ドーラの親父さんなんかはとっくに家に帰ってしまっている頃合いであろうが、せめて宿屋のご主人たちには挨拶回りをして、ルウの集落にも寄っておきたかった。


「ところで、アイ=ファ殿。あなたに貸し出したその服や装飾具などはどうしたものだろうね? ここから城門までの道のりで着替えられる場所などはないように思えるのだが」


 と、ポルアースがぐりんとアイ=ファを振り返る。

 その眼差しにも、これといって森辺の民を忌避するような光はなかった。

 それに、アイ=ファを好色の目で見ている様子もないので、何となくほっとしてしまう。


「ならば、お返しするのは明日でもかまわぬだろうか? 私の装束は同胞らに預けてあるが、荷車の中で着替えるというのは気分が落ち着かぬのだ」


「うんうん、森辺の狩人とはいえ、うら若き女性なのだからね! 僕はそれでも全然かまわないよ。……ただしそれらは屋敷の宝物蔵から勝手に持ち出してしまったものなので、指輪ひとつでもなくしてしまうと、たいそう困ったことになってしまうのだが……」


「了承した。くれぐれも間違いのないよう取りはからせていただく」


「うん! お願いするよ!」


 ポルアースはひたすら上機嫌であり、アイ=ファは無表情のままだった。

 俺との対面を果たしたのちは、鋼の精神力を発揮して沈着さを取り戻したアイ=ファなのである。

 ほんの少しだけ目もとが赤くなっているようだが、ランタンだけが頼りのこの暗さなら誰にも気づかれないだろう。


「……ポルアース様、正門に到着いたしました」


 やがて荷車が停止して、小窓から御者が告げてくる。

「うむ!」と元気よくうなずいて、ポルアースは外に出ていった。

 番兵と交渉しているのだろう。数分ばかり待たされたのち、巨大な槍をかまえた兵士が、うっそりと荷車の中を覗き込んでくる。


「2名の乗員、確認いたしました。そちらの2名が城外に出て、その他の方々はすぐお戻りになられるのですな?」


「そういうことだ! さ、跳ね橋を下ろしてくれたまえ!」


 この荷車はトトスに乗った3名の兵士に警護されていたが、門を出たらアイ=ファとふたりで宿場町まで戻ることになるらしい。


(いや、そういえばドンダ=ルウが城門の外で待機しているっていう話だったっけ)


 これほどの大失態を犯してしまい、どれほどの怒号をあびせられることになるのか。

 そんな心配をすることができる今の状況を、心から幸福だと思う。


「さあ、凱旋だ!」


 ポルアースのその言葉はいささかならず的外れであるように思えたが、ともあれ再出発であった。


 ギギギギギ……という重々しい音色とともに跳ね橋が下ろされて、荷車がまたガラガラと進み始める。

 10秒と経たぬ内に、荷車は停止した。


「到着だね。何も危険なことはないだろうが、気をつけて帰ってくれたまえ。森辺の族長とやらにも、よろしゅうに!」


 俺とアイ=ファはそれぞれに御礼の言葉を返し、荷車から下りる。

 そこはまだ橋の上だった。

 幅が4、5メートルはありそうな巨大な橋で、左右には胸の高さぐらいにまで欄干が設えられている。跳ね橋なのだから、その向こうは深い堀になっているのだろう。


 荷車の乗車口は背面にあったので、俺はそこから下りるなり、城下町の城門および城壁と向かい合うことになった。


 石の城壁は、2階建ての建物ぐらいの高さ、6、7メートルほどはありそうだった。

 すでにとっぷりと日は暮れているが、城壁の上にはいくつものかがり火が焚かれているため、その威容を確認するのに不便なことはない。


 城門は、その城壁にぽっかりと穿たれた、巨大な暗黒の空洞である。

 番兵たちが松明でも掲げてこちらを監視しているのだろう。その黒い口の下のほうでも赤い炎が揺れている。


 視線を巡らせてみると、かなりの遠方にまで城壁のかがり火は点々とゆらめいていた。

 ジェノスの心臓である城と、貴族や富裕層のための城下町を、この堅固なる城壁が守っているのだ。

 そして、この城壁こそが俺と仲間たちを隔絶せしめていたのである。


(ジーダはこいつを乗り越えたのか。本当に大したものだなあ)


 そんなことを考えていると、荷車に居残ったポルアースがぶんぶんと手を振ってきた。


「それでは、また近日中に! ダレイム家と森辺の民に幸いあれ!」


 3組のトトス騎兵と荷車が、優雅にUターンして橋を戻っていく。

 それで外界のほうの視界も開けて、思いも寄らぬ情景が目に飛び込んできた。

 それと同時に、歓声が爆発する。


「な、何だ……?」


 耳鳴りがしそうなほどの、歓呼の嵐であった。

 跳ね橋の向こう側には、何十名という人々が群れをなして、俺たちを待ち受けていたのである。


「アスタ――ッ!」


「アスタだ! 本当にアスタが帰ってきた!」


 かろうじて、そんな言葉が聞き取れた。


「行くぞ。とっととこの橋を上げさせねば、城下町の番兵どもも気が休まるまい」


 アイ=ファが俺の腕をひっつかみ、すたすたと歩き始める。

 半ばそれに引きずられるようにしながら、俺はまだまったくこの状況を理解できていなかった。


「……アスタ!」と、その群衆から駆け出してきた人影のひとつが俺に抱きついてきた。

 長い黒髪をおさげにした、小柄な森辺の女の子――レイナ=ルウだ。


「ああ、アスタ、よくぞご無事で……!」


 森辺の装束に着替えた俺の胸もとに、また新たな涙が吸い込まれていく。

 が、アイ=ファは歩みを止めようとしなかったので、腕を引かれた俺もレイナ=ルウを抱き止めたまま前進する他なかった。


「アスタ! 無事だったか! 貴族どもにおかしな真似はされていないだろうな!?」


 跳ね橋を渡りきると、今度は図太い体格をした男性が俺につかみかかってきた。

 すかさずギリギリと持ち上げられていく跳ね橋の音色を背中で聞きながら、俺は驚きの声をあげてしまう。


「ド、ドーラの親父さん? いったいどうしたんですか?」


「どうしたもこうしたもあるかい! まったく、お前さんってやつは……」


 親父さんは、男泣きに泣いていた。

 その足もとでは、泣き笑いのターラも「アスタだー」と声をあげている。


「私が貴族の力を借りて城下町に足を踏み入れるということは、関わりのある者すべてのもとに通達されていた。衛兵などに気取られぬよう、日が落ちるまでは一切それを口にしないように、と厳命した上でな。……サイクレウスやその娘に話を有耶無耶にされぬために、これは必要な措置であったのだ」


 ひとり冷静なアイ=ファが、そのように説明してくれた。


「で、こうして日が暮れたから、みな城門にまで駆けつけてしまったのだろう。何も驚くほどのことではあるまい。……みな、お前のことを案じていたのだぞ、アスタ」


 数十名どころではない、そこには100名以上の――下手をしたら150名ぐらいの人々が集ってしまっているようだった。

 その内の半分ぐらいが森辺の民で、もう半分は宿場町の住人だ。

 その何人かが振り上げた松明の火によって、人々の姿がオレンジ色に照らしだされている。


 大半の人たちは、快哉の声をあげていた。

 残りの人たちは、泣いていた。


 シーラ=ルウがいる。

 ララ=ルウがいる。

 ヴィナ=ルウがいる。

 リィ=スドラがいる。


 ミラノ=マスがいる。

 ネイルがいる。

 ナウディスがいる。

 ユーミがいる。


 名前を知らない人たちも、大勢いる。


 その中から、小柄な少年ふたりがゆっくりと歩み出てきた。

 ルド=ルウと、シン=ルウだ。


「アスタ……無事だったかよ」


 ルド=ルウは、ふーっと大きく息をついた。


「助かったよ。自分の間抜けさを一生後悔せずに済んだ」


 そうして深くうなだれたかと思うと、ルド=ルウは低い声で「……森に感謝を」とつぶやいた。

 この少年がこれほど神妙な姿を見せるのは初めてのことであった。


 そして、シン=ルウである。


「アスタ……」


 シン=ルウがよろよろと近づいてくる。

 それに気づいて、レイナ=ルウが泣き顔のまま俺から身を離した。


 いつも冷静なシン=ルウが、俺の両肩をわしづかみにしてくる。

 そしてその切れ長の目から、いきなり涙がふきこぼれた。


「シン=ルウ……」


「すまなかった……俺の力が足りなかったばっかりに……」


 俺よりも少しだけ背の低いシン=ルウが、レイナ=ルウと同じように俺の身体を抱きしめて、泣いた。

 森辺の男衆が、人前で泣いてしまったのだ。

 いったいこの少年にどれほどの罪悪感を植えつけてしまったのかと、俺こそ申し訳なさで涙をこぼしそうになった。


「大丈夫だよ。自分で自分の身を守れないのは、俺の責任なんだから。そんなに気にしないでくれ、シン=ルウ」


 それでもシン=ルウはしばらく声を殺して泣いていた。

 やがて、つかつかと歩み寄ってきたララ=ルウが、その背中を平手でひっぱたく。


「さ、もういいでしょ? 明日からもめそめそしてたら、あたしが怒るからね?」


 そしてララ=ルウは、俺のほうを見て、にっと笑った。


「無事で良かったよ。元気そうだね、アスタ」


「うん。ありがとう、ララ=ルウ」


 ララ=ルウは普段通りの笑顔であったが、その目ははっきりと赤くなっていた。

 その背後から、どやどやと宿場町の人々が近づいてくる。


「俺の娘でさえ逃げのびたのに、お前さんが悪漢にさらわれてどうするのだ、馬鹿者め」


 ミラノ=マスは、怖い顔で怒っていた。


「本当だよ。あたしなんかの心配をしてくれてたのは何だったわけ?」


 ユーミは、何ともいえない顔つきで笑っていた。


「アスタ……わたしが迂闊であったばっかりに……本当に、おわびの言葉も見つかりません」


 ネイルは、今にも泣き崩れそうになっていた。

 無表情にふるまうのを信条とするこのご主人がこれほどまでに取り乱している姿を見るのは初めてのことだった。


「とにかく、ご無事で何よりでしたな」


 ナウディスは、そこら中で歓声をあげている森辺の狩人たちにいくぶん怯みつつ、それでもそのように声をかけてくれた。


 そう、これほどまでに森辺の民と宿場町の民が入り乱れている光景が、何だか俺には途方もないことのように感じられてしまっていた。


 ミラノ=マスやネイルほど森辺の民に心を許している人間は、そんなに多くないだろう。

 しかし彼らは共通の感情に支配されて、いま、俺の周囲を取り囲んでいてくれた。


 自分の迂闊さから貴族の手に落ちて、その後も自分からは何も有効な手段を講ずることもできず、ただ救いの手がのばされるのを待ち続けるしかなかった、俺のような大馬鹿者を迎えるために、彼らは泣いたり笑ったり、あるいは怒ったりしてくれていた。


 果実酒の土瓶を振り上げて笑っている南の民の一団は、きっとバランのおやっさんを手伝っていた建築屋の人々だ。

 東の民の人々は、相変わらずフードを深くかたむけて表情を隠してしまっている。

 1番人数が少ないのはやはり西の民であったが、それでも20名ぐらいはいただろう。屋台でよく見かける常連のお客さんや、布屋や鉄具屋の親父さんたちなどである。


 そして、それらに負けない人数の森辺の民たちが、同じように笑い声をあげたり、松明を振り回したりしているのだ。

 男衆もいれば、女衆もいる。よく見知った顔もあれば、あまり見覚えのない顔もある。が、そこに浮かんだ表情の明るさと力強さに変わりはなかった。


 また、よく見ればそれらの人々を遠巻きにして、10名以上の衛兵たちが木槍をかまえてもいた。

 これは、ジェノスの法に触れかねない大騒ぎなのである。


 それでも俺は、どうしていいかもわからぬまま、馬鹿のように立ちつくすしかなく――やがて、それを見かねたようなタイミングで3つの人影が近づいてきた。

 巨大な人影がふたつと、そうでもないのがひとつだ。


 それは、ドンダ=ルウと、ガズラン=ルティムと、ラウ=レイだった。


「アスタ、ご無事で何よりです」


 まずはガズラン=ルティムが、俺の手をぎゅっと握ってくる。


「ガズラン=ルティムまで……どうも心配をおかけしてしまい、すみませんでした」


「いえ。アスタさえご無事なら、それで良いのです」


 ガズラン=ルティムは、穏やかに笑っていてくれた。

 その横から、ラウ=レイもひょいっと顔を寄せてくる。


「まったく、心配させてくれるな、アスタよ。ついに貴族どもと戦になるところだったではないか。……ま、それはそれで面白かったのだがな」


 ラウ=レイのほうも、相変わらずのようだった。

 ただいつもの調子で笑いながらも、その水色の瞳は猟犬のように鋭く光っている。


「この数日間、俺たちは朝から晩まで宿場町を駆けずり回っていたのだぞ? よっぽど美味い料理でも食わせてもらわねば割に合わぬだろうな」


「うん、ごめん。料理なんて、いくらでも作らせてもらうよ」


「嘘だ、馬鹿。同胞のために駆けずり回るのは当たり前のことだ」


 と、ラウ=レイは腕を伸ばして、俺の頭をぐしゃぐしゃにかき回してきた。


 そして、ドンダ=ルウである。

 ドンダ=ルウは、野獣のごとき双眸で俺たちの姿を見下ろしながら、「ふん……」と鼻息をふいた。


「どこにも手傷は負っていないようだな。森辺に戻ったら、詳しい話を聞かせてもらうぞ」


 俺に返事をする間も与えず、ドンダ=ルウはその場に集まっていた人々へと向き直った。

 そして、雷鳴のごとき声を響かせる。


「ファの家のアスタは無事に貴族の屋敷から連れ戻すことがかなった! この5日間は、宿場町を騒がせてしまい申し訳なかった! 森辺の三族長の一、ドンダ=ルウの名において感謝と謝罪の言葉を申し述べさせていただく!」


 宿場町の人々は、びくりと首をすくめてその言葉を聞いた。

 しかし、すぐに身体を伸ばして、また歓声を爆発させる。


「よかったな、アスタ!」


「また俺たちにも美味い料理を食べさせてくれよ!」


「これで町に愛想を尽かして森辺にひっこんじまったら、みんなで押しかけてやるからな!」


 俺は胸が詰まってしまい、何も答えることができなかった。

 だから、精一杯の思いを込めて、深々と頭を下げてみせた。


 俺はようやく、大事な人々のもとに帰ってくることができたのだ。

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