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超能力者達の学園  作者: トリブレイシオ
第一章 高校一年春 前編
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第五話 訓練の開始②

他者視点だと執筆速度が速くなると言う不思議。

今日はこれで最後となるのです。

 第五話 訓練の開始②

 〜side澪〜


 高校の入学式が終わり、クラスでの自己紹介の後、実習のグループを組むことになりました。

 メンバーは主席の北神秋水くんと、ショートカットで活発そうな女の子の藤井輝美さんです。

 メンバー同士で自己紹介をした後、私と藤井さんは訓練場に行くことに、北神くんは生徒会室に行くことになりました。

 訓練場までの道すがら、藤井さんが私に質問してきます。


「戦闘能力はほとんどないって言ってたけど武術とかもいっさいやってないの?」

「はい。

 そういうのはあまり......。」

「そっか〜。まぁ、とりあえず向こうに着いたら基礎だけでも教えとこっか。」

「はい、お願いします。

 できるだけ足手まといになりたくはありませんから。

 ところで藤井さんは武術とかを習っていたのですか?」

「まぁね。

 一応子供の頃からずっとやっているわ。

 あと輝美でいいわよ。

 あたしも、澪って呼ぶから。

 チームメイトな訳だしね。」


 そんな会話をしていると更衣室につきました。

 実習用の服は学校から支給されたもので、軍隊が使っている一級品には及ばないものの、軽く、高い防御力がある。

 近接戦闘が得意だと言っていた輝美ちゃんは腕や足にサポーターみたいなものをセットしている。


「さて、行きましょうか。」

「はい。」


 第一アリーナは人が多かったので第三アリーナで訓練を開始する。


「さて、まずは体を温めるために周りを走るわよ。とりあえず5週ね。」

「はい。」


 大体、一周二百mぐらいだから、一キロか。

 輝美ちゃんの後ろについて、アリーナの中でウォーミングアップを行う。

 ゆっくり走ったので大体十分ぐらいだろうか。

 トラックを五周走り終わりるとすぐに、


「よし、それじゃあ、次は十周を十分で行くわよ。」

「はい。」


 さっきの倍で走るみたいです。

 訓練はこれが本番ではないでしょうけど、これぐらいだったら私にも何とかなりそうです。

 さっきと同じように後ろについて十周走ります。

 十周走り終わると輝美ちゃんが少し驚いているみたいです。


「輝美ちゃん、どうしたんですか?」

「いや、運動は全然って言ってたからついて来れないかなと思ってたから少し驚いていただけよ。」

「さすがにバカにし過ぎですよ。

 ウォーミングアップでついていけないほど運動音痴ではないつもりですから。」


 本当にバカにし過ぎですよ。

 これでも百メートルを七秒ぐらいでは走れますし、千mも二分ぐらいでは走れるんですから。


「そ、そうなんだ。本当に運動とか何もやってなかったんだよね?」

「はい。

 なので、訓練についていけるかは分かりませんけど、よろしくお願いしますね。」


 そういって頭を下げる。

 その後頭を上げると、輝美ちゃんは何かぶつぶつとしゃべっている。

 よく聞こえなかったけどなんと言っていたのでしょうか。


「まぁ、とりあえずおいておくとして、まずは実際に模擬戦をしてみましょう。

 こっちからは攻撃しないから実際にうってみて。

 悪いところがあったら指摘していくから。」

「分かりました。

 では、杉下澪、まいります。」


 そう声をかけて全力で向かっていく。

 実際の型だったりとかはしらないけど、剣を持ったときに何となく頭に浮かんだ通りに体を動かす。

 剣を一気に相手の喉元あたりをめがけて突き出す。

 でも、やっぱり通用しなかったみたいで軽くよけられてしまった。

 その後もしばらく打ち込んでいったのだけれど、全て軽くかわされてしまった。

 そして、


「じゃあ、今から私も反撃するから気をつけてね。」


 と言われた。

 反撃すると言われてもかわし方や防御の仕方など知らない私は、攻撃こそ最大の防御とばかりに打ち込んでいったが、


「足下がお留守だよ!!」

「相手の動きをよく見ないから簡単にカウンターの流れに持っていかれるんだよ!!」

「攻撃が直線的で単純すぎるよ!!」


 などと、アドバイスとともに攻撃を仕掛けてきて、かわすのに手一杯でした。

 その後、しばらくすると剣をはじかれ、北神くんが来たこともあって訓練は終了となりました。


「杉下さんは戦闘能力はほとんどないと言っていたわりになかなかセンスはあるみたいだね。

 まぁ、それをいなしている藤井さんはさすがだけど。」


 と北神くんがほめてくれますけど、輝美ちゃんとの実力差を見ると、素直に喜べません。


「いや〜、あたしはまだまだだよ。

 それより澪はすごいよ。

 今日初めて剣を持ったらしいのに、ここまでできるようになったんだから。

 才能あるんじゃないかな?」


 それに乗じて輝美ちゃんもほめてくれますが個人的には全然まだまだだと思うのです。

 ですけどここで謙遜しすぎると、教えてくれた輝美ちゃんへの嫌みみたいになってしまうので輝美ちゃんをほめる方向にしておきましょう。

 そして、北神君が持ってきてくれたスポーツドリンクでのどを潤していると二人が模擬戦をやるという話になっていました。


「私はここで見ていますね。」


 実力者同士の試合を見るのは自らの上達への近道だっておじいちゃんも言っていましたからね。

 そういえば、最近会いにいってないな〜。

 今年の夏にでも会いに行ってみましょうか。

 そんなことを考えていると、二人の戦闘が始まったようです。

 まずは輝美ちゃんから仕掛けるようで、首元への突きを放っていきました。

 なるほど、実際に見本を見せてくれるつもりなのですね。

 技は教わるものではなく盗むものだっておじいちゃんも言ってましたからね。

 その後も先ほどの私との模擬戦とは比べ物にならないほどのきれで、北神さんにうちかかっています。

 でも北神さんは、それをすべてかわしたりガードしています。

 さすが主席と言ったところでしょうか。

 先ほどもドリンクを持ってきてくださるなど気も利きますしね。

 しばらく打ち合っていると二人が何やら話しています。


「それじゃあ、そろそろ能力の使用ありということにしますか。」

「オッケー。

 それじゃあ、あたしから行くよー。」


 能力の使用を始めるということのようですね。

 その言葉と同時に輝美ちゃんが風をまとい、切り掛かると同時に風弾を手から打ち出しました。



 第五話end

参考までに

女子の百m世界記録:10.49

   千m世界記録:2.28.98

(wikiより引用)

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