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超能力者達の学園  作者: トリブレイシオ
第一章 高校一年春 後編
38/58

第二十八話 体育祭準備⑦

本日二話目です。

 第二十八話 体育祭準備⑦



 月曜日の放課後。


「今年の特別競技アンケートの結果だ。

 一位はこの競技になった。

 よって、この競技が行われることになる。

 明日にでも、クラスで発表しておいてくれ。

 後、もう一度通達しておくが、競技者の選定は水曜日の放課後三十分までの間にこちらに提出してくれ。」


 放課後の会議でアンケートの結果が発表される。

 まぁ、俺はすでに知っていたんだけどな。

 というわけで、今回の競技は迷宮攻略という名前になった。

 ただ、これに対して、ひとつだけ言わせてもらいたい。

 生徒たちよ。

 これを作る委員たちのことも考えてくれ。

 迷路に関してのみいえば、問題はないのだ。

 とあるひとつの訓練場にそういう機能がついていて、設定を打ち込めば、三日ほどでそのとおりの迷路を作ることができるという最新テクノロジーの塊のようなものがあるから。

 ちなみに、この訓練場は誰かからの寄付らしいが、なぜこのようなものを作ったのかは若干謎である。

 確かに、打ち合いなどの壁を作って見たいなことも出来るのだが、これでは三層まで作れるという謎使用の意味がわからない。

 まぁ、それがあるおかげでこういう意見が出たのだが。

 だがしかし、この他に、罠などを作ってくれという要望が出ているのだ。

 これがつらい。

 がしかし、そういう要望が出たからにはやるしかない。

 というか、どうしてこんな意見が通ったのか疑問である。

 まぁ、それが生徒たちの意思であるならば、それをかなえてあげるのが真の生徒会たるものであろう。

 そんなことを考えていると、会長からルール説明があった。


「さて、この競技のルール説明だ。

 要望を出来るだけ通した形で作ってある。

 参加人数は各チーム六人。

 迷宮はこの訓練場ので出来る最大規模で作る。

 つまりは三階建てだ。

 四箇所から一気に侵入してその時間を競うことになる。

 階段前と、最後の到達地点の前には何かしらの試練のようなものを用意しようと思っている。

 それについてはこれから決定する予定だ。

 罠の案などあればどんどん出してくれ。

 どこで使うかなどは言わんができる限り採用しようと思う。

 因みに、天井をぶち抜くのは禁止だ。

 持ち込みは基本なんでも許可する。

 細かいルールは、金曜日に発布されるルールブックを読んでくれ。

 迷宮作成は、競技にかかわらない生徒会メンバーと、会長、副会長のみで行う。

 競技観戦は二台ほどのカメラをそれぞれのグループにつけさせ、その画面を映していくことになる。

 罠に関しては、命の危険があるようなものは極力なくすつもりだが、怪我ぐらいはする可能性もある。

 あまりふざけすぎると危険だといっておいてくれ。

 取り敢えずは以上だ。

 質問などはあるか?」

「時間制限はあるのですか?」

「いや、ない。

 初日の最後だからな。

 多少遅くなってもその後の競技への影響はないわけだ。」

「とにかく早くついたほうが勝利ということですか?」

「そうだ。

 ただ、そう簡単にはつけないようにするつもりだ。」


 そんな感じで質疑応答が行われていく。

 これは本当に大変になりそうだな。


「よし、これで終了とする。

 この競技は各クラスから代表を一人選出という形だ。

 誰を選ぶかは自由となっている。

 ただ、競技全体で見て、あまり一人に出場種目が偏り過ぎないように気をつけてくれ。

 以上、解散。」


 こうして、月曜日の会議は終了するのであった。




「……というわけでこのクラスから一人選出です。

 競技説明は以上です。

 それでは……。」


 水曜日の午前中、担任の山田先生の授業(国語)がつぶれて、その時間で出場者を選ぶことになった。

 残念ながら俺は競技に出場することが出来ないので何もすることがない。

 まぁ、楽しみはほかにある。

 こちらで罠を用意するのだから凶悪な罠を用意してやる。

 どんな罠にしようかな~。

 そんなことを考えていると、競技選びが終了したようだ。

 それとほぼ同時に授業終了のチャイムが鳴り、昼休みとなった。


「輝美ちゃんが迷宮攻略の競技の代表ですか。

 がんばってくださいね。」

「まぁ、出来る限りがんばるようにするわ。」


 おっ、輝美がやるのか。


「輝美が今回の代表か。

 がんばれよ。

 どんな罠を作るのかは教えられないがな。」

「まぁ、できる限りがんばるわよ。

 私のほかにも先輩方がいるんだからそんなにひどいことにはならないでしょうし。」

「どうかな。

 まぁ、かなり難しいステージにするつもりだといっていたから、怪我なんかしないように気をつけてな。」

「わかってるわよ。

 それにしても、こんな競技になるとは思わなかったわ。

 迷路を自動で作ってくれる訓練場ってどこにお金をかけているのかしら。」

「あぁ、その訓練場は寄付らしいぞ。

 たぶんどこぞの博士が遊びで作ったみたいな感じなんじゃないか?」

「一度その博士にあってみたいわね。

 くだらない気はするけどその機能ってよくよく考えてみればかなりすごいわよね。」

「まぁ、実際他にそんな機能があるところを知らないからな。

 まぁ、機会があったらあってみたい気はするな。」

「名前とかってわからないの?」

「安藤皐月って言う人らしいね。

 五年ほど前に寄付したらしいよ。」

「へぇ~、女性の方なんだ。」

「そうらしいな。」

「でも、皐月なのに結構な無駄遣いな気がしますね。」

「澪、それは言ってはいけないよ。」

「どういう意味?」

「皐月の花の花言葉に『節制』っていうのがあるんだ。」

「そうなんだ。

 確かにそれは皮肉みたいなものがあるわね。」

「まぁ、名前が実態を指していないことなんてよくあることじゃないか。」

「そうですね。」


 まぁ、機会があったらあってみたいな、そんなことを思ったのであった。



 第二十八話end

皐月の花って良いですよね。

個人的に好きな花のひとつなのです。

ちなみにこれが誰かって気づきますか?

読者がこれぐらいだったら分かるというラインがわからないんですよね。

精進あるのみです。

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