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超能力者達の学園  作者: トリブレイシオ
第一章 高校一年春 前編
23/58

第十六話 トーナメント戦の終わりと新たなるイベント

第一章後編のプロローグとなります。

本編は今週の土曜日から更新予定です。

 第十六話 トーナメント戦の終わりと新たなるイベント



「......今回優勝しました三人に大きな拍手をお願いします。」


 パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


 教室での山田先生の話の後、クラスのみんなから祝福を受ける。

 その後解散となり、二人が集まってきた。


「明日が楽しみですね。」

「ほんとね~。」

「そうだな。

 あぁ、ただ悪いがこの後生徒会によって会議に出なくてはいけないんだ。

 チケットはそれぞれに渡しておくから、明日のことで何か変更だったり伝えたいことがあったらメールで伝えてくれ。」

「分かりました。

 会議がんばってくださいね~。」

「がんばってね~。」


 こうして二人と別れ、生徒会室へと向かうのであった。




「おや、秋水。

 今から向かうところですか?」


 教室から出るとすぐに秀樹とであった。


「そうそう。

 今日会議なんだろ?」

「そうですね。」

「それにしても会長と副会長の対戦はすごかったな。

 副会長の動き捉えられたか?」

「残念ですが全く捉えられませんでした。

 純粋な体術だけでも僕では勝てないでしょうね。」

「あれはさすがに厳しいよな。

 あれを見ると、初日に気づかなかったのも当然って感じもするしな。」

「あの体術を見るとそんな感じもしますね。

 どうやって鍛えてるんでしょうか。

 少々気になりますね。」

「たいしたことはしていないんですよ。

 ただ、身体強化が使えるので高速戦闘のセンスが素の状態でも高くなっているというだけですよ。」


 またもや後ろから声がする。

 後ろを振り返るとそこにはやはり莉奈先輩がいた。


「こんにちは。

 二人とも生徒会室へと向かうところですか?

 それでしたら、ご一緒してもいいかしら。」

「もちろんかまいませんよ。」

「はい。」

「そうですか、では。」


 そういって並んで廊下を歩く。


「それにしてもまた気づかなかったです。

 いつからいたんですか?」

「ついさっきですね。

 まぁ、噂をすれば影なんていうことわざもあるくらいですから。」

「それにしても高速戦闘の慣れですか。

 なんか独特な訓練でもされているのですか?

 できれば僕たちにもご教授を願いたいのですけれど......。」

「それは、機会がありましたらということで。

 それに、私と会長の戦闘ばかり話していますけど、お二人の戦闘もすばらしかったですよ。

 二人とも能力に制限を受けている中であれだけ戦えるというのはすばらしいと思いますし。」

「ありがとうございます。

 ですが、もし先輩と戦うことになったならば俺はガードすることもできずに敗北してしまいますよ。」

「そうでもないと思いますけどね。」

「秋水であれば大丈夫かも知れませんが、僕では歯がたちませんね。

 身体能力で劣れば僕に勝機はないですから。」

「勝機がないわけではないと思いますよ。

 確かに今回の試合のような形式ですと厳しいかもしれませんけどね。

 それに、能力が戦闘向きでないのであればしかたがないところもあると思いますし。」

「そういえばなんですけれど、今週の土日って何か会議とかあるのでしょうか?」

「いえ、ありませんよ。

 今回はどこに行くことになっているのですか?」

「僕のグループは箱根です。」

「毎年同じなんでしょうか。

 ということは秋水くんのグループは熱海ですか?」

「そうです。

 先輩も去年いったんですか?」

「はい、女性三人でしたけどね。

 今年は二人とも両手に花の状態ですね。

 がんばってくださいね。」

「えっと......。」

「がんばってください、秋水。」

「あれ?

 秀樹はそっちサイドなの?

 こっちの味方じゃないの?」


 そういうも、二人して笑っている。

 ちょっぴり悔しい。

 そんな会話をしつつ生徒会室へと向かうのであった。




「では今から、体育祭に向けた会議を始める。

 ではまず一人一人自己紹介だ。」


 現在俺は生徒会室の中にいるわけだが、生徒会室の中には全部で八人の生徒と、一人の教師がいる。

 生徒のうちの六人はもちろん生徒会のメンバーであり、残りの二人は、体育祭の実行委員の委員長と副委員長であった。

 生徒会メンバーが全員自己紹介を終えたところで、ほかの三人が自己紹介をすることになった。


「委員長の飯田雄介(いいだゆうすけ)だ。

 よろしくな。」

「副委員長の松本聡(まつもとさとし)だ。

 よろしくお願いするよ。」


 二人が皆に対して挨拶をする。

 委員長のほうはかなり筋肉質な体系で、副委員長はどちらかといえばすらっとした感じだが、ぱっと見た感じでもからだが引き締まっているのがよく分かる。

 簡単に言うのであれば、ゴリマッチョと細マッチョといったところなのだろうか。

 しかし、体型は違えど、中身は似たようなところがあるようで、どちらも何か熱意に燃えていた。


「さて、私が最後ですね。

 私は鳩山国信(はとやまくにのぶ)

 普段は社会科を教えていて、今回の体育祭委員の担任となりました。

 今年で三年目なので、この仕事は初となります。

 とりあえずよろしく。」


 こちらの先生は細身で眼鏡をかけた目の細い先生だ。


「よし、全員自己紹介は終わったな。

 では、ほかの皆は知っているであろうが、新入生が二名いる。

 一応二人に簡単なこの祭りの概要を説明しよう。

 うちの学園の体育祭はかなり大規模だ。

 内の学園で行われる行事では学園祭と並んで最大規模となっている。

 この時点で何か質問はあるか?」

「昨年の来客者数はどの程度なのでしょう?」

「うむ。

 体育祭と学園祭はどちらも二日間行われるのだが、昨年の体育祭は全部で数万人規模で客が入ったはずだ。

 周辺の祭りと混ざってしまうため正確な人数はわからないのだがな。」

「ありがとうございます。」

「で、この祭りだが、土・日の二日間にわたって行われる。

 周辺一帯はかなり大規模な祭りが起きる。

 学園祭よりはましだがな。

 それでもかなり混雑がおこることは避けられない。

 例年トラブルなんかは多発しているからな。

 周辺の自治体と協力してそういうトラブルの解決を行う必要があるわけだ。

 基本的にそういう解決なんかに行くときは二人一組で行動することが多くなるだろう。

 本当ならば三人一組のほうがいいのだが、人数が足りないのでな。

 何か問題があり、その二人で対処できない場合などはトランシーバーまたは携帯電話などで連絡を取ることになっている。

 生徒会からは二チームを出すことになっている。

 北神は藤堂と、西野は桐山とチームを組め。

 当日の巡回ルートは基本的には本人たちに任せる。

 緊急事態の場合はお前たちがただしいと思う行動を取れ、責任は俺がとる。

 定期連絡は一時間に一回。

 見回り以外にも仕事が与えられるため、クラスで過ごすことのできる時間はほとんどないだろう。

 この体育祭では、夏の大会の出場選手を決めるのにも利用されて入るが生徒会のメンバーはほぼ確定しているからな。

 そういう理由もあって、競技への出場はできない。

 申し訳ないとは思うのだが、よろしく頼む。

 とりあえずは以上だが、何か質問は?」

「見回り以外の仕事というのは?」

「人数の足りていない準備係へのヘルプが基本だな。」

「会長と井内先輩はどこにいらっしゃるのですか?」

「本部での待機だ。

 必ずどちらかはそこにいることになる。

 俺と井内、飯田、松本は基本的に当日は本部での待機となる。

 無論、始まりなどは挨拶などをするためここを出ることになるわけだがな。」

「分かりました、ありがとうございます。」

「よし、今日は顔合わせも終わったことだし、とりあえずは終了となる。

 何か分からないことがあれば聞きに来い。

 当日のスケジュールなどはこちらで定めることになる。

 基本的にはそれに従ってくれ。

 今日は以上だ。」

「すみません会長、最後に一つ。」

「何だ、井内。」

「次回の集まりについてです。

 次回生徒会メンバーが集まるのは水曜日となります。

 体育祭委員の方々は火曜日ですが、会長と私以外は出る必要はありません。

 今後のスケジュールを一応作成しておきましたのでこれをご覧になってください。

 当日のスケジュールは三日前前後までには完成させますので、それまでお待ちください。

 以上です。」

「うむ。

 ほかに何かあるか?」


 会長が辺りを見渡すが誰も合図を出さない。


「よし、では終了だ。

 次回の集合は井内の言ったとおり水曜日だ。

 場所は生徒会室か?」

「そうです。」

「そういうわけだ。

 忘れないようにしてくれ。

 解散。」


 会長の合図で会議は終了となった。


「秋水くん、当日はよろしくね。」

「はい、こちらこそよろしくお願いします。

 そういえばトラブルというのは去年はどんなことがあったんですか?」

「そうねぇ、子供が迷子になったりだとか、ちょっとしたいざこざがあったりとかね。

 そこまで大きなトラブルは起こらなかったわよ。」

「そうですか。

 周辺の祭りなんかだと何か屋台みたいなものも出るんですか?」

「ええ、出るわよ。

 去年は来なかったの?」

「ええ、実家からは遠いですから。」

「そうなんだ。」

「はい、何で今は母の有人が所有しているマンションの一室を借りて一人暮らしです。」

「あら、私も一人暮らしよ。

 一人暮らしだと、時々寂しくなったりするのよね。」

「あっ、なんとなく分かる気がします。

 夜一人なのは時々寂しくなりますね。」

「そうよね。

 こんど秋水くんの家にお邪魔しちゃおうかしら。」

「来るのでしたら大歓迎ですよ。

 お待ちしています。」


 そんな冗談を言いつつ生徒会室を出て、家に向かうのであった。




 家に帰り、明日の準備をしようとしたとき、携帯がメールの着信を伝えた。

 中身を見ると姉さんからだ。


「優勝おめでとう。

 お祝いに行きたいんだけど、今ちょっと忙しいからメールを送るね。

 まぁ、しゅう君が負けるなんて全く思ってなかったし勝つのは当然といえば当然だけどね。

 なにせ、私の弟だもん。

 しばらくは忙しいけど、体育祭の一週間前ぐらいには一度会いにいけると思うから。

 後、当日は私も行くから。

 生徒会の委員だからしゅう君の競技で成長の証が見れないのは残念だけどそれは夏にとっておくから。

 というわけだから、とりあえず体調管理はしっかりしなきゃだめよ。

 それじゃあね。


 P.S.優勝したってことは明日からは旅行だよね?

 羽目をはずしすぎないように。

 間違っても着替えを見ちゃったりとか、一緒の布団で寝ちゃったりとかはだめだからね。


 姉より」


 ははは。

 姉さん、俺が、人の着替えを除いたり、あまつさえ女の子と一緒の布団に寝るだって?

 ありえないありえない。

 よっぽどのことがない限りそんなことにはならないさ。

 まぁ、いいや。

 とりあえず明日の準備をしてしまおう。

 そんなことを思いながら、明日からの旅行の準備を進めるのであった。



 第十六話end

やっぱり温泉編はタイムリーなほうがいい気がしてきました。

というわけで、次の投稿は温泉編となります。

別に最後のはフラグじゃないんですよ。

ええ、フラグじゃないんです。

大事なことなので二回言いました。

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