〜プロローグ①〜
初投稿となります。
よろしくお願いいたします。
〜プロローグ①〜
「さてと、後はどうしようかな。」
明日の入学式に向けた文章の作成中に彼、北神秋水は机に向かっていて凝り固まっていた筋肉をのばしながらそうつぶやいた。
明日から入学する国立東京中央学園のパンフレットを片手に彼が作っているのは、所謂入学生代表挨拶についての文章である。
そのパンフレットの表紙には、手を前にかざし、大きな火の渦を操っている男子生徒の写真が載っている。
この写真はCGではない。
この高校は所謂超能力者のための高校なのである。
この高校と同じ系列の高校は全国にいくつもあり、関東だけでも神奈川・千葉・埼玉・栃木に一校ずつ存在する。
また、これらの高校は国立ということもあり、将来の国に役立つ人材を育てるため、超能力以外の面でもかなりの実力が必要とされているのである。
「まぁ、新入生の挨拶だから、不安や期待についてと先輩方へのお願いに......。
よし、こんなものでいいかな。」
そういいながら、文章を見返して問題がないことを確認し、立ち上がって書いた紙を鞄の中にいれた。
「よし。準備はこれで終わりかな。後はどうしようかな.....。」
そういいながら机の上みていると、
「あぁ、そういえば抜き打ちテストがあるかもしれないと思って歴史を軽く復習してたんだっけか。
あとは.....二十一世紀からだけか。」
自らの能力を用いて作ったウォーターベットに座りながら、二十一世紀の前半から二十二世紀に入るまでの歴史を見返していく。
「えっと、中国共産党政権の崩壊が、最低な政権が倒れるだから2031年で、
第三時世界大戦の勃発が難民増える戦争勃発だから2073年で.....」
ここで、付け加えておくと、今年は2111年である。
第三時世界大戦は、世界各地で起きた大地震と火山の噴火による世界的な冷害によって食料が不足し、各国が食料や燃料などを求めて起こした戦争であり、十年もの間戦いが続いたのである。
その結果人口は激減し世界平均で4割、日本でも3.5割もの人々が亡くなったと言われている。
しかし、その一方で人類の一部は生きるために進化を遂げていった。
それが超能力なのである。
この超能力の影響もあって、現在では復興もかなり進み、科学も発展を遂げてきているのである。
「よし、これで大丈夫だろう。明日は入学式だし、少し早めに休むとするか。」
そういって、彼は高校へ行くために借りたマンションの一室で眠りにつくのであった。
プロローグ①end
年号の覚え方についての注意
①あれは、秋水君がそう覚えているだけです。
②筆者は決して中国大嫌いとかそんな偏った考え方はしていません。
③ただし、この物語の設定上、第三次世界大戦では敵国という設定だということも裏にあるかとは思われます。