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超能力者達の学園  作者: トリブレイシオ
第一章 高校一年春 前編
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第九話 トーナメント戦の開始

 第九話 トーナメント戦の開始



 訓練を開始してから一週間が経ち、ついにトーナメント戦が始まる火曜日の朝を迎えた。

 この学校は一学年が二十四人×八クラスの百九十二人となっており、ちょうど三人組で組むとトーナメント戦にぴったりの人数となっている。

 このトーナメント戦は四日間行われ、初日が一回戦で三十二組、二日目が二回戦と三回戦で十六組と八組、三日目がが準々決勝と準決勝、最終日に三位決定戦と決勝とその他いろいろと言う日程になっている。

 つまり優勝するには全部で六回勝利しなくてはならないのだ。

 また、準決勝、三位決定戦、決勝に関しては制限時間はない。


「先週も説明しましたがもう一度説明しますね。

 今回のトーナメント戦は三人一組のグループでのチーム戦です。

 市街地をイメージしたフィールドでの戦闘となり、相手の三人を全員戦闘不能にするか、十五分立っても勝敗がつかなかった場合は、審判の判定で勝敗が決まります。

 皆さんにはこのヘルメットをかぶってもらいます。

 戦闘不能の判断はこのヘルメットで行います。

 戦闘不能と判断された後は攻撃することはできませんし、反対に敵チームも攻撃を加えては行けません。

 武器に反しては学校が指定した剣を用いるか、許可をもらえば自分の剣を使うこともできます。

 その他に持ち込みたいアイテムについては、こちらに相談してください。

 とりあえず以上ですが、何か質問などありますか?」


 山田先生がクラス全体に向かって問いかける。


「......特にないようですね。

 では、会場へと移動しますので皆さん、ついてきてください。」


 先生が声をかけ、会場へと移動することになった。




「さて、次が俺たちの出番な訳だが準備はいいか。」

「もちろん。」

「はい、大丈夫です。」


 第一試合が開始してから大しばらく時間が経ち、俺たちの出番である七試合目までそろそろである。

 今現在は第六試合が行われ、、控え室のテレビには現在おこなわれている戦闘が映し出されている。

 ちょうど決着がつきそうである。


「今からの戦いが俺たちの初陣となるわけだ。

 気を抜いたらすぐにやられてしまうであろう。

 気合いを入れていけ。」

「「はい!!」」

「今日まで一週間鍛えてきたことを出しきれば、必ず勝てるはずだ。

 一戦一戦大事に行こう。

 いくぞ、ファイトー「「オー!!」」」

「では、第七試合に出場する選手は指定の位置に着いてください。」


 アナウンスが流れる。

 こうして俺たちはトーナメント戦の第一戦目に向かっていくのであった。




 結論から言えば俺たちは圧勝した。

 というか、俺に関しては出番すらなかったのである。

 戦闘が開始されるとすぐに輝美が飛び出していったのだが、ビルの上からの奇襲に相手が気付かず、いきなり一人を撃破。

 他の二人も澪と、輝美が片付けてしまい、全く出番がなかった。

 まぁ、一回戦だからな。

 そういうこともあるのだろう。

 正直ちょっと拍子抜けではあったのだが。

 ていうか、やっぱりこのチームってパワーバランスおかしかったんじゃないの?

 そんなことを思いながら、俺たちはそれぞれ更衣室で制服へと着替える。

 一応更衣室のモニターで次の戦闘を見ておくことにする。

 次のラウンドで、対戦することになるからだ。

 が、正直言って次も簡単に勝てる気がする。

 この戦いの勝者はさっきよりはましだが、それでも俺たちに比べると練度が低い。

 一応勝敗がつくまでみてから自分たちの席に戻ってしばらくすると、他の二人がやってきた。


「お疲れさま。

 圧勝だったね。」

「お疲れさまです。

 訓練の成果が少しは出た気がします。」

「お疲れ。

 まぁ、俺に関しては全く手を出してないレベルだからな。

 まぁ今回圧勝したからと言ってここで手を抜けば次負ける可能性だってあるんだ。

 次も気合いを抜かないようにしないとな。」

「まあね。

 でも、正直次ぎ戦うグループも行けそうな感じするけど。」

「いや分からないよ。

 もしかしたら、実力を隠しているだけと言う場合もあるからね。」

「そうですよ、輝美ちゃん。

 秋水くんの言う通りです。

 油断大敵ですよ。」

「分かってるって。

 どうせだったら優勝しときたいしね〜、負けるの嫌いだし。」

「まぁ、一戦一戦地道に戦っていけばいいさ。

 とりあえず今日はもうこれで終わりだし、ゆっくりと他の人の試合を見とこうよ。」

「そうですね。

 一応、強い人のチェックをしておかないといけませんし。」

「そうね。

 やっぱり実際に戦いを見ておくってのは大事だしね。」


 そんなことを話しながら、第一回戦を観戦していくのであった。




「おや、秋水ではありませんか。

 今日はお疲れさまです。」


 学校からの帰りみち、電車に乗っていると秀樹に出会った。


「お疲れって言っても俺今日何も仕事してないんだけどな。

 他の二人が全部やってくれちゃったからね。」

「そのようですね。

 見ていましたが、まだまだ余力を残しているようでしたし、厄介な相手になりそうですね。

 とはいえ、あたるのは決勝か三位決定戦になりますが。」

「あぁ、そうだな。

 厄介と言ったらそっちのチームも同じだろ。」

「そうでもありませんよ。

 なにせ、僕は本来戦闘はあまり得意ではないのですし。」

「う〜ん。

 その台詞はこないだも聞いたんだけど信用性ゼロだぜ。」

「おや、それは心外ですね。

 僕は生まれて此の方嘘などついたことはありませんよ。

 無論、エイプリルフールをのぞいて、ですが。」

「まぁいいや。

 とりあえず、最終日戦うことになったらよろしくな。

 まぁ、容赦するつもりはないけどな。」

「ふふっ、こちらも、もしあたることになりましたら容赦はしませんから問題ありません。

 あぁ、後、一つ連絡です。」

「なんだ?」

「生徒会からです。

 最終日終了後に生徒会室へ集合してください、とのことです。

 おそらくは、体育祭のことについてではないでしょうか。」

「あぁ、なるほどな。

 この大会が終わると、後大体一ヶ月と言うところになるわけか。」

「そうですね。

 毎回、準備は大変らしいですよ。

 覚悟していった方がいいかもしれませんね。」

「分かったよ。」

「毎年派手ですからね、ここの行事は。

 この新入戦トーナメントをのぞけば全て一般公開されていますから。

『魅せる』と言うことも意識しているんでしょうね。」

「まぁ、その分裏方は大変なんだがな。」

「それでも楽しんでもらう方が大事なんでしょうね、学園的には。」

「そりゃ、分からなくはないな。

 おっ、駅に着いたな。」

「そのようですね。

 では秋水、また明日。」

「おう、じゃあな。」


 そういって、秀樹と分かれたのであった。



 第九話end

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