1/82
プロローグ
真面目っぽいのは今回だけです(多分)。安心してカルめに読んでください。
――お前はヒトにはなれないよ。
そう言われたのはいつのことだろう?
――どんなに人間と同じ身体のつくりをしていても、お前はヒトにはなれない。
昔すぎてもう、覚えていない。
――ヒトには無い能力も、ヒトには無い命の長さも、たんなるオマケに過ぎない。
あの時言われた、予言のようなあの言葉。
――お前には、決定的に足りないモノがあるからね。
ヒトになりたいとも思わなかった。
――たった独り、永遠に寂しく生きな。
それでも、よかったんだ。ヒトになったら、弱くなるような気がしていたから。
――それでも、お前は本当は願ってる。ヒトになれたらと。
願ってないよ……。
――そうだろう?
願ってなんかない。絶対に願ってなんかない。
俺は……じゃあ、何を願って生きている――?
はじめまして。なんとかキッチリ終わらせることを目標に(低)、頑張っていきます。お願いします。