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詩集

さびしがりのウサギ

作者: ロースト

私はさびしがり屋なの。


私はさびしがり屋

あの頃の私は二人に依存してたね。

二人は迷惑してたんだろうけど、いつもはっきりという二人はそんなこと言わなかった。

だから信じてたんだよ。


先に裏切ったのは私。

でも利用したのは二人。


一人で立てなかった。

自分のことでさえもかかえきれずに

頼り切っていたの。

二人に半分ずつ、乗せてもらってた。


でも、そんな私に支配者ができたの。

絶対的な、すべてを預ける人が。

私は二人から離れていった。

二人も厄介払いをしたいと思っていたんだよね。

だから私があの人に依存していくのを眺めていた。

私も二人が眺めているのを、眺めていた。


でも、あの人は嘘つきで、ひどい人だから。

何度も私を突き放す。

私は何度も傷つき、何度も折れた。

何の前触れもなく、いなくなる。


結局はあの人も私のこと嫌いだったのかもしれない。

だけど、私にとってあの人がすべてだったから。

疑って、信じ切れなくて、

それでもすべてを預けていたんだ。

ひとりでは無理だから、そういって私は楽してた。

すべてをあなたに負わせて、甘えていた。


私は馬鹿で、かわいそうなぐらい馬鹿で、

何もわかっていなかった。

辛さも苦しみもわからなくて、

わかりたくなくて、すべて預けていたのだから。


終わったのは、あの人がまた、嘘ついたから。

私が、愚かでかわいそうなぐらい馬鹿な私が、そこにいたから。

感情を、押し付けた。


それで、おしまい。

あの人は簡単に離れていった。


私は一人じゃ立てない。

だから、また二人に頼ったの。

でも、二人は頼られることを嫌がった。

私にはもう、頼る人はいなかった。


空白の時間帯。

何もかもが真っ白。

新しいもの、わからなかった。

なにも、ない。


私はその場での、つくろい方を覚えた。

二人とは、依存ではなくて、友人になった。


でも、心の奥ではまだ、一人では無理だった。

表面をつくろっても、中は何も変わらなかった。


あの時、私は一人でも、自分を支えられるようになった。

でも、最低限で、支えるだけ。

歩くなんて、到底できそうにない。


今も、何も変わらない。

依存する人がいない。

歩き出せない。

もう、一人で歩かないといけないのに。


ねぇ、いつかの私は、一人で歩けてますか。


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