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婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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皇宮へ(9)

「アシュトン嬢、時刻が来たら起こすので、体を休めるといい」

「お嬢様はとてもスタイルがいいので、ピッタリのものは難しいかもしれません。ですが胸元が今のように苦しくなく、かつ控えめなデザインのドレスを用意し、明朝お持ちします。こちらの客間にはローブなどもありますので、そちらに着替えてお休みいただくのが良いかと。お着替えはお手伝いします」


 アトラス王太子とメイドは、私に休むようにと言ってくれるのだけど……。


 正直なところ、アドレナリンは全開の状態。とても横になって眠れるかと言うと、それは無理!と断言できる。


「お気遣いはとっても嬉しいのですが、あまりにもいろいろなことがありすぎて……心身共に、とても休息できる状態ではありません」


 そこでチラリとアトラス王太子を見る。


「アトラス王太子殿下は、まだいろいろとすべきことがありますよね」


 彼はホワイトブランドの髪をサラリと揺らし、頷く。


「そこまでというわけではないが、ベネディクト第二皇子の件があり、現場を抜けることになった。皇宮全体の制圧状況を確認するなど、いくつかすべきことがある」


 これを聞いたメイドは頼もしいことを言ってくれる。


「皇宮の使用人たちには私たちからも話します。殿下を信じ、今は指示に従った方がいいと。第二皇子の件があり、皇家にマイナスなイメージを持つ者も多いので、説得できると思います!」


 そこでメイドには、他の使用人の説得を頼みつつ、私が今着ているドレスを脱ぐのを手伝ってもらうことにした。そしてひとまずメイドの制服であるワンピースをお借りして、着替えさせてもらうことにする。


 もし私がそうやって着替えている間に、アトラス王太子の方も落ち着いたら、その後少し二人で話したいとお願いすると……。


「それならばちょうどいい。諸々確認を進め、戻って来よう」


 そう快諾してくれた。これには安堵し、それぞれ動くことになる。


「ではお嬢様、ワンピースをすぐにお持ちしますね」

「ええ。お願いします……こんな変な時間に余計な仕事を増やして、ごめんなさいね」

「とんでもございません! 普段ならこの時間、皇帝陛下から湯浴みの用意を命じられたり、マチルダン男爵令嬢からは夜食を作れと言われたり。決して暇ではないんです。よってそこはお気になさらないでください! 何より使用人である私たちのことを気遣ってくださり、ありがとうございます」


 皇帝陛下はこんな変な時間に湯浴み!?と思ってしまうが、皇后と共に過ごした後、体をさっぱりさせたいのかもしれない。


(あら? でもそれなら皇后の方が湯浴みをしたいのではないかしら?)


 そこで気がつくのは、まさか皇帝陛下もベネディクトと同じような性癖を持っていたりしないわよね?という疑問。メイドを見るとその顔には「お察しいただいた通りです」と言っているように思える。


 これには驚きであり、納得することになった。ベネディクトのあの欲求の強さは皇帝陛下……父親譲りだったのだと。でもそんな話、皇宮で暮らしていても、一度も耳にすることがなかった。


(そこは皇帝陛下。変な噂を流したら消される……と言うことで使用人も専属皇宮騎士も警備の兵士も、口が裂けても何も言えない。見て見ぬふりをするしかなかったのね……)


 メイドとはアイコンタクトをとり、この予想が正解だと悟った。そしてメイドは退出し、私は客間の中に入る。そして一旦そのまま前室のソファに腰掛けて改めて気付く。


(な、何なのこのドレス!?)


 アトラス王太子との初対面は、前世のベリーダンスの時のような、大変露出の多い衣装だった。だがそれは胸を盛るようなことはしていない。でも今は、娼婦みたいに胸を誇張し、谷間を限界まで強調しているような状態。サイズの合わないドレスのせいだが、これでは襲ってくださいと言わんばかりになっている。


(一体、誰のドレスなの、これは!? 色も赤で派手過ぎるわ。それにこんなに胸や背中が開いて……)


 そこで少し考えると、答えはすぐに出てしまう。


(これはベネディクトがマチルダン男爵令嬢に贈ろうとしたドレスなのではないかしら!?)


 ヒロインは元の世界から転移してくるので、日本人そのままだ。髪はこの世界でも染めることが出来るが、体型は日本人スケール。西洋人のように、胸にボリュームがあるわけではない。


(なるほど。ベネディクトは自身の婚約者にこんなけばけばしいドレスを贈ろうとしていたなんて。やっぱり大馬鹿者だわ)


 そこで扉がノックされ、メイドが戻ってきた。


「では着替えましょうか」

「ええ、お願いするわ」


 こうして私は、キツキツのドレスを脱ぎ、メイドの制服である黒のワンピースに着替える。髪はすっかり乾いていたので、綺麗にとかしてもらい、ハーフアップにしてもらう。最低限ではあるが、身支度が整ったそのタイミングで、アトラス王太子が戻ってきてくれた。


(秘密の通路でのこと。あの言葉の真意。彼には聞きたいことが沢山あるわ……!)

お読みいただき、ありがとうございます!

あの件は気になると思うので、もう1話公開します~

時間は23時頃になるので、ご自身の体調やご都合にあわせて、どうぞ無理はなさらないでくださいませ!

また明日のお昼にお会いしましょう☆彡

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