皇宮へ(3-2)
ゴゴゴゴゴ……という不穏な音が聞こえた瞬間。
私は悟る。
(ああ、やっぱり。こういうギミックでは何かとんでもないことが起きると思っていたけれど……)
まるで心の拠り所のように握りしめていたアトラス王太子からもらったペンダント。それは急いで隊服のシャツの下に入れる。
「!」
突然何かが、岩壁を見ていた私にぶつかり、そのまま体を呑み込む。
まさにウォータースライダーの中に突然放り込まれたようで、私の体はそのまま勢いよく流されていく。真っ暗な中、方向感覚も分からなくなり、水の勢いに呼吸もままらない。
(こんなの無理ゲー過ぎる……)
意識が途切れる瞬間に聞こえたのは、アトラス王太子の声だ。
(彼の声が聞こえるなんて、ありえないのに!)
でもアトラス王太子の声が、聞こえた気がしていた。
――『アシュトン嬢とは話したいことが沢山ある。だからこれを最期とは言わないで欲しい。必ずもう一度、会うと約束してくれ』
会いたい。
アトラス王太子に。
もう一度。
会いたかった……。
お読みいただき、ありがとうございます!
物語の進行上、短めですが
このあと2話更新します!
まず次話は20時に公開です~☆彡
【お待ちいただく間に……】
\ バッドエンドを回避せよ! /
冒頭しか読んでいない。結末は不明!
真犯人が分からないまま転生した世界で
私は処刑エンドと父親の死を回避する!
『悪女転生~父親殺しの毒殺犯にはなりません~ 』
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