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1,よろず部

初めて連載させていただきますが、読んでくれればうれしいです。

「本日は、どんなご用件で?」

「あの、このよろず部ってのが気になってきたんですけど。」

「転校生かな?いいよ。入部希望?依頼希望?」

「入部希望です。」

「そうか、じゃあ説明を始めるね…」

ー ー ー ー ー

俺の名前琉創蒼医(るそうあおい)

よろず部の部長をやっている。

よろず部が何かって?

なんでも依頼をこなす部活だよ。


「おはよー、部長ー。よく寝れた?」

「あー。千鶴か。おはよ。今何時?」

「5時。部長1時間半も寝てたよ。よく寝たね。」


そんなに経ってたのか。

あ、昨日の活動記録書いてないじゃん。やべ、怒られる。


「そこにある活動記録書とって。昨日の分書いてない。」

「あ、さっき部長が寝てる間に書いておいたよ。昨日依頼なかったでしょ。」


とか話している間に、本日一人目の客がやってきた。


「ありがと、あ。本日はどのようなご用件で?お茶出して。千鶴」

「はいはーい、あとこれでしょ。ルーズリーフ。」


部長は代々ルーズリーフに依頼内容を書いて記録している。

そして、そのルーズリーフは部長だけが見れる。


「ありがとう。で、何を依頼しに来たの?」

「あ、あの莉々華(りりか)の噂について詳しく知りたくて。お願いできますか?」


ああ、あのことについてか。


「いいよ、裏メニューになるけど。」

「そう、ですよね。1万円でどのぐらい教えてくれますか?できるだけ多く。」


そう、裏メニューというのは金をとって依頼をこなすメニューということだ。ちなみにこれは非公式だ。

先公どもに見つかりそうとかはあまり考えなくていい。

何せ、先公が手を付けられなくなるぐらいだったこの学校の治安を落ち着かせているのは俺ら、よろず部だからだ。

何回か廃部しようとした先公がいたらしいけど、廃部した瞬間治安が異常なほどに悪化したことから存在を認められている。

けど学校から出る費用がほかの部活より少ないのはなぜだろうか。

先公たちはそこまでものを買わないからいいだろうと言っているけど、結構使うんだよな。


「いいよ。この案件は調べてあるから少し安くしておく。この件についての、真偽、そして先公の対応ってとこかな。これでいい?」

「はい、いいです。」

「まず名前は?」

大倉 梨菜(おおくら りな)です。」

「じゃあまず真偽から。この件は真実だ。これに関しては金を積めば証拠も見せることができる。」

「いや、いいです。よろず部の情報は本当のことしかないとみんなが言っているので。」

「そうか、ならよかった。変な噂じゃなくいいうわさが流れていて。じゃあ、次に先公の対応だ。何回か

 相談が来ているらしいが全部証拠がないという理由で無視している。」


そう、先公はこういうやつらだ。

証拠がないからと言って無視し、事態が大きくなってから止めようとし、手遅れになり、こっちに仕事として回してくる。

馬鹿どもの集団としか言えない。


「そ、そうなんですか。先生たちって優しいと思ってたんですけど。」

「まぁ、そういうもんだ。一部のお気に入り生徒には優しく、嫌いな生徒には厳しく当たる。」

「莉々華はかわいいし、人気なので好かれてるもんだと勝手に思ってたんですけど。」

「そういうのは人それぞれだ。あと、このこと口外するなよ。」

「なぜですか?いつもはよろず部の言った情報は口外していいと聞いてますが。」

「これは裏メニューのルールだ。いいな。」

「はい。わかりました。」


なんかこいつ表面は知ってるのに内側については何も知らないみたいだな。

基本的に裏メニューに関しては話してはいけないことになっているはずだが、要監視対象にしておくか。


「これで用件は終わりか?」

「はい、ありがとうございました。」

「ありがとうございました。これからも、どうぞ御贔屓に。」


そう言って出て行った。


「千鶴。お願い。」

「誰に行かせる?」

「中級のできるだけ上級に近いやつで。あとクラス監視がない奴。」


そう、この部活には上級、中級、初級と分けられており、中級以上は全部員の約4人に一人だ。上級ともなると、約11人に1人となる。

ちなみに裏メニューの詳細を知っているのは中級以上だ。

互いに監視させているし、信頼できる上級も見張っているから情報が漏れにくい。


「わかった。もうそろそろ人手が足りなくなるから昇格選抜したほうがいいかも。」

「その件は後ででいい。足りなくなったら最悪、俺らも出るぞ。」

「は~い。」


すると誰かが入ってきた。


「蒼いるー?」

「莉々華じゃん。何の用?」

「明日の練習試合人数足りないんだけど、出てくれない?」

「いいよ、莉々華の頼みなら。」

「ありがと、明日学校に7時集合ね。」

「わかった。いつもの服でいいんだろ?」

「うん。」

「わかった。明日7時に学校集合ね。」

「じゃあ、よろしく。待ってるね。なんかあったら連絡する。」

「はーい。」


よし、明日も莉々華に会える。

仕事終わらせよう。


「てことで、千鶴明日の俺がいない間の部活番よろしく。」

「はいはーい。」

「俺はかえって明日の準備する。お前は?」

「私も一緒に帰る。」

「わかった。じゃあ早く準備しろ―。」


ー ー ー ー ー


朝6時起きはつらい。

俺寝覚めわるいんだよ。

昨日、やる気満々で準備したら今日になってたし。


すると、電話が来た。


「蒼~。起きてる?」

「ああ、起きてるがどうかしたか?。」

「うん、今日やっぱ来なくていいや?休むはずだった子が、来れるようになったから。」

「そうか、それはよかったな。名前は誰?」


許せない。

俺と莉々華の邪魔をした奴。


「梨菜っていう子。てことで、ありがと。じゃーねー。」

「あぁ。」


なんとなく悪い予感がした。

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