外伝 最終章 皇位奪還【愛と革命に生きるヴィルヘルム大公物語】皇宮攻撃
グランダリア公爵の投降で一気に戦力が高まった連合軍は皇宮を攻撃すべく決戦は火ぶたを切った。
遂に皇位奪還の戦いが始まる。
出撃に伴い革命連合軍は全軍戦闘態勢に向けて準備に余念がない。
張り詰めた空気の中で緊張と興奮が兵士の身体の中を駆け巡る高揚感と希望と使命感が心地よく命など惜しくはないと言わんばかりに志気は高い。
ようやく自由を手に入れる日が目の前に訪れたのだ。
「所定の配置につけ!!
歩兵部隊!!
前進!!」
「Who!!Who!!~~~~WhoWho~~~~~」
「Who!!Who!!~~~~WhoWho~~~~~」
「Who!!Who!!~~~~WhoWho~~~~~」
歩兵部隊長の叫びが鉛色の天に木霊し反響すると、地響きの様な雄叫びが轟く。
ガシャ!ガシャガシャ!!
巻き上がる砂埃と地が揺れて、地下から何かが動き出しているかのような激しい振動音と甲冑の擦れる金属音が不協和音を巻き起きる。
汗臭い屈強な男達は砂埃をもろともせず血走った目を皇宮に向けて突進していく。
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
混ざり合う兵士達の叫び声は恐怖からの脱出にほかならなかったが、それと同じくらいに戦闘への執念のそれも感じる。
雄叫びの後に空を貫く様な音速が響き渡る。
シュッツ!!
シュッ! シュシュシュ!!
シュッ!!
シュッシュシュ!!シュシュシュシュ!!
シュ!シュ!シュ!
シュシュシュシュ!!
シュ!シュ!
突如乾いたような音が宙を切り裂いた。
歩兵部隊の後方から放たれた弓矢だ。
甲高い音と共に空に放物線を描いては確実に皇宮へと放たれる。
何十万という歩兵部隊が手に盾を持ちながらも突進する。
皇宮の何重もの巡らされた外側の堀には皇宮軍の兵士がびっしりと配置されていた。
彼らはその時がくるのを防御の盾を構えている。
革命軍の歩兵部隊は堀の周りに配置されその皇宮軍に対じするように埋め尽くされた。
数にしては革命連合軍が圧倒的に多いが、攻撃側は数百倍の戦力と多勢故に統率の難しさは非ではない。
安易な戦ではない。
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!!
カン!カン!カンカン!
「皆!敵の注目をこの前線に集中させるんだ!
いけ!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
「WAAAA!!WAAA~~~~!!」
歩兵部隊長は志気を高める為兵士達を孤軍し叫ぶ。
兵士もその志気に答えるかの様に叫び攻撃の手を緩めない。
これは皇宮攻略の作戦の手始めだ。
本来は城を爆破して突入し攻防戦の計画の中止を受けて、敵の目を歩兵隊に集中させる作戦に変更されたんのだ。
いわば自分達は囮だ。
だからと言って志気は低くない。
今まで出陣すら出来なかった。
長く待ったのだ。
このくらいなんでもない。
興奮でアドレスはは最高潮に達していた。
どんな敵も打破出来ると兵士の顔は皆興奮状態の中みなぎる闘志を隠しもせず敵を睨みつけては剣を交える。
革命連合軍は迷いなく敵に突進していった。
ドド~~~~~~~!
弓矢隊も見事な腕で堀にいた数多くの皇宮の兵士を倒していく。
歩兵部隊は徐々に皇宮の外堀へと進め、皇宮の歩兵部隊と交戦となった。
戦っているのは兵士だけではない。
志願した平民達は戦場で後方支援の舞台で汗だくになりながらも懸命に作業に従事している。
食料を準備する者、武器や武具を管理し整備する者、それらを運ぶ者、医療支援の補助など多岐にわたる。
交戦では兵士も必要だが後方支援が一番の力になる。
精神面でも安全面でも必要不可欠な作業だった。
弓矢隊が次の攻撃の準備の為に後方に下がる。
その場には銃部隊が現れた。
もう射程圏内に配備されている。
銃部隊は皇軍からの銃撃に備え一人ずつの盾要員を配備し兵士を守った。
パン!パンパン!!パンパンッ!!
パン!パンパン!!パンパンッ!
パン!パンパン!!パンパンッ!!
耳を切り裂く爆音が空に響く。
パン!パンパン!!パンパンッ!!
パン!パンパン!!パンパンッ!
パン!パンパン!!パンパンッ!
パン!パンパン!!パンパンッ!!
パン!パンパン!!パンパンッ!
パン!パンパン!!パンパンッ!
鳴りやまない銃声に次々と皇宮への兵士達が堀から力なく人形の様に堀下へ落ちていった。
まるで糸の切れたマリオネットのようにすら見える。
堀の先発隊も徐々にではあるが皇宮の兵士を先頭不能にしていった。
あまりにあっけなさすぎるのではないのか?
歩兵部隊長は首をかしげながらもその光景を眺めている。
多くの戦場を経験した中でこれほど容易く崩れていく敵を経験したことがなかった。
皇宮の守備があまりに幼稚だったからだ。
双眼鏡で覗く限り、兵士は右往左往して明らかに混乱していた。
どういうことだ?
司令官は連合革命軍の攻撃は気持ち悪いくらいの計画通りの進行を疑問を感じながらも進撃を続けていった。
初期攻撃は上々だった。
次回本来の皇宮陥落の計画の本陣が動く。
そして皇宮の謎とは?
一気にクライマックスに向かいます。
とうご期待!!




