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外伝 最終章 皇位奪還 【愛と革命に生きるヴィルヘルム大公物語】 皇宮の秘密編Ⅱ

グランディア公爵がヴィルヘルムの本陣に現れた。

これで連合軍は数倍に増える。

公爵との話し合いの場がもたれた。


「では伯父上。

 この度の投降は我が革命軍に賛同していただけたと理解で良いでしょうか?」

ここは聞いておかなくてはとアレクサンドルが神妙な面持ちで口にした。


「あぁ…その通りだ。

 私はかつて皇位を目指した3代前の皇王陛下に忠誠を誓いお仕えしました。

 当時の陛下は本当に民の為皇国の惨状に憂いておられた。

 表向きはそれなりに統治していたが貧困層は苦しい生活を強いられ人口も減っていった。

 あのままだったら確実国は滅亡していたろう。

 即位後は精力的に政務をこなしておられたが……。

 月日が経つほどに陛下は人が変わった様に政治に興味をなくされて酒に女に溺れていかれた。

 私はそんな陛下に失望して出仕すら病を理由に断っていた。

 そんな時に第1皇女がクーデターを起こされた。

 私は好機と第1皇女派に寝返ったのだ。

 しかしその選択は誤りだった。

 皇女が女皇王に即位すると途端にクロフォード公爵を厚遇し賄賂や買収が横行していったのです。

 その金を目当てに貴族達は領地の税を挙げ出して農民が疲弊そして天変地異と疫病の流行。

 アレクサンドルが革命軍に入ったと聞いた時はショックだったのですが。

 しかし同じくらい何故かほっとしたのを覚えています。

 あの日殿下と妃殿下にお会いした時に陛下にお仕えしたあの若き日を思い出したのです。

 私ももう年です。

 最後熱い人生を胸に死んでいきたい。

 そこが戦場でもいい。

 いや戦場がいいと…」


その瞳には偽りが感じられず、老兵とてフェレの大将軍と名高い誇りと自尊心がヒシヒシと伝わってくる。


「グランダリア公爵。 

 決意していただけてありがとうございます。

 公爵の決断がいかに大変だったか想像できます」


ヴィルヘルムは公爵を受け入れる意思を伝えた。

公爵の口下手で荒々しいが生真面目で正義感の強い人物と受け取ったからだ。

元々味方にしたいと思っていた本心を聞けて決戦を前に心から安堵する。

伯父と甥の命を賭けた対立は避けたかったからだ。


「グランダリア公爵派の賛同を感謝します。

 ただ一つお伝えするのですが、もし皇位を奪還出来たとしても即位後私は寵臣としてお迎えする事はな

 いでしょう。

 私は即位します。

 それは次世代への継承を促進する目的の為です。

 将来私は政治をシャハルバート共和国の更に進んだ体制に移行するつもりです。

 つまり王政や貴族階級の支配からの脱却。

 身分制度そのものの根幹を破壊します。

 この戦いが終わり皇位を奪還しても私達の意思は揺るぎない。

 内戦だけは避けたいもしあなたの軍の中に私達の意思に反する考えの者がいた場合すぐさま戦線を離脱して亡命する様に指示してほしい」

リライディナはヴィルヘルムの政治手腕に大賛成で、何も野心の為に皇位奪還の戦いを決意したのではない。

フェレ皇国民の幸せと自立を願っていたからだ。



「フッツ! 

 妃殿下。

 いえ皇王陛下、及び王配殿下。

 奪還後は私は政治の舞台から引退します。

 これは私の派閥の長全員の答えです。

 そして後継者には陛下の意を無条件に受け入れ貴族としても誇りを胸に。

 領地運営と奉仕活動に尽くす様にと各家々の後継者に伝達し皆も同意しています。

 亡命や惨めな家柄だけの生活よりも領地運営と貴族としての誇りだけで生きていけると。

 皆考えた結論です」


「そうですか?

 本当に宜しいのですか?

 ランスブルグ伯爵。

 伯爵は生まれながら保証された全てを奪われるかもしれませんよ」


フランシスが揺さぶりをかける。


「それが両陛下の意ならば従います。

 このまま領地運営も限界なほど日疲弊して国が滅んだら血族共に生きる事すらできません。

 高位貴族達は田舎の領地や同盟国に亡命してしまいました。

 私達はフェレ皇国祖国と共に死も受け入れます。

 但しそれが反逆者としてもどちらの正義が正しいか?

 正しいと思った正義の旗の元死にたく存じます。

 これは他の家門の後継者とも同意いたしております。

 陛下の御意に従います」


「ありがとう伯爵」

リライディナは緊張からようやくとれたのか柔らかく微笑んだ。


「そうと決まったら早速皇宮を落さないと。

 砲弾部隊がこちらの異変の為に発射を中止した所ですが。

 すぐに砲撃をさせましょう!!」

次回皇宮への攻撃作戦が遂に始まる。

戦いのクライマックスに!!

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