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外伝 【愛と革命に生きるヴィルヘルム大公物語】結婚三年目の二人 夫婦の絆Ⅱ

遂に本当の夫婦になったヴィルヘルムとリライディナのラブラブ回

リライディナの乳母子であるマーシャは最近酷くイライラする事が多くなった。


今日もいつもと同じ定例のお茶会。

この日はヴィルヘルムとリライディナそしてクリスティア商団の幹部で懇親会を兼ねた寛ぎの時間だ。



ダイニングテーブルには色とりどりのお菓子が白磁に盛られて、サンドウイッチやカナッペといった軽食と各国のフルーツが所狭しと並べている。

演出の為にパティスリー専門のシェフが腕をふるい砂糖菓子で作られた動物や花が飾られ新鮮な今の時期の生花もいけられている。


そして香り高い芳醇な茶の香りが心地よく部屋中を漂う

そんな香りの中で以上に甘い甘い香りがしてマーシャは鼻に付いて仕方ない。


なんでかしら?

なんだかイライラする!!


いやいや…いやいや。

なんでかは……なんでかはわかっているの。


いや………違う違う。

こうなってほしいと心から願っていたし、事実こうなって本当に喜んだわ。


それは紛れもない真実。

でもいざそうなった現実を………見せられると……体験すると。

毎日空気がそこにあるかの様に当然と見せつけられるとなえてしまうものだ。


私も年頃、沢山恋愛をしたい!

私もいちゃいちゃしたい!


これは心の声決して口に出して言ったわけではないないのに………。

目線の先にはぴったりと椅子を近づけて顔がくっつくのでは?と思うほどの距離で楽しそうに話すヴィルヘルムとリライディナがいる。


「リラ~。とってもその髪飾り似合っているね。

 リラと同じ瞳のイエローダイヤのはめ込んだ鳳凰の装飾がとても素敵。

 なんでもリラは似合うね。

 可愛らしさが引き立っているよ。」


ヴィルヘルムは懇親会そっちのけでニコニコとリラと自分しかいないような甘い言動を連発している。


「……恥ずかしいぞ…ヴィル」

頬を赤くして俯いた。


「恥ずかしくなんかないから!

 すごく可愛い。

 僕の天使」

リラの肩をヴィルヘルムが優しく撫でて自分の腕に抱きかかえてしまった。


「この真っ赤な頬は薔薇色で。

 褐色の肌はすごく魅力的。

 情熱的で太陽のようだよ。とても僕は好き。

 ずっと傍にいてね。僕もずっと傍にいるよ」


あ~~なんてあんな人だったけ?殿下って…?

ストーカーか??殿下は……。

かなりドン引き。


姫様は恥ずかしそうにはしているけれどまんざらではない様子。


隣同士の席で椅子はもうほとんど横並びで隙間すらない。

………他でやってちょうだい。



隣のヴォルがニヤニヤした笑いを蓄えて野太い声で放った心臓をぐさりと刺す言葉。


「マーシャ!

 羨ましいだろう~~。

 いやはやあの姫様のこんな姿を見られるとは俺は大満足だ。

 今日死んでもいい。

 本当に満足だ。

 この調子でいくとプチ姫様に会えるのもそう遠くないと思わないかぁ~~」


満足そうに大きな口を開けて笑いが部屋に響く。

マーシャには耳障りの声だ。


駄目~~~!イライラする!!


「……ヴォ…」


このヴォルの一言に凹んだ。

そして殺気立った瞳でヴォルを睨んでしまう。我慢できなったから!!


あんなになんのに知らなかった姫様が私を追い越してしまって只今恋愛ド真ん中。

青ざめて顔を縦線ががあぁ~~~と走っているのがわかったのか母が私の傍に来て優しく囁いた。


「マーシャにもいい方と出会いますよ」


ん~~~ナイスフォロー母と少し救われる。

まあ~~許そう…ヒキガエル事件を乗り越えたんだし。


しかし殿下と姫様のイチャイチャぐらいは耐えれたけど、アンリエットルシファルのイチャイチャ度も本当に勘弁してほしい。


が!!

殿下と姫様の様子は今までの事があるからまあ………新鮮で許してもいいだけど。

アンリエット公女様は私より少し上相手のルシファル様も二十代半ばイチャイチャ度ももううざすぎる。


さっきから身体を密着させてことある毎にお互いの身体をさすりながらスキンシップをかかさない。

私達がいないように思っているのか時折口付けをかわしている。


「早く革命を成功させて君と結婚式を挙げたいよ」

アンリエットの首に手を絡ませて首筋にキスをしているルシファルに。

それを否定しない拒まないアンリエット公女様も。


「まあ~」

その上から自分の腕を絡ませるほどの積極的な面があった。


「新婚旅行はフェレイディンとシャハルバードがいいな。

 両国を見聞したい。

 そしてフェレ皇国に役立てたい」


「素敵~~」

もう周りにいっぱいのハートが飛んでいる。

見ているこちらが目を反らしてしまうほどの見てはいけないもののような光景だ。


ッそれよりはヴィルヘルムとリライディナはましだし。

以前よりは一緒にいても一定の距離感で会話していたけれど、今は手が触れるか触れない程度の絶妙ないい距離感を置いてお互いを愛おしいと思っているのが瞳でわかりくらい幸せそうだ。


まあ許そうと……。



さあお茶会も佳境に入った頃、フレディが皆に問いかけた。


「ところでグランダリア公爵をどうするの?

 このまま帰す?

 それとも……」


一気に緊張感が漂い先ほどまでの甘い空気はさっと風の様に消え去った。

沈黙の後、アレクサンドルが咳払いをして答える。


「フレディ。

 拉致実行お疲れさま。

 すごい度胸で先が楽しみ。

 うちにスカウトしたいくらい。

 …伯父上は僕とヴォルへルム殿下とリライディナ殿下で説得してみるよ」


「そう最長の拉致期間は14日だからこれを超えると疑われるよ。

 公爵もね」

フランシスが期限を設定する事を提言する。こういった冷静さは重要だとヴィルヘルムは思う。


「アレクサンドル。

 説得というよりもフェレの現実を見せて判断する機会を起こしたい。

 僕が感じた公爵は権力と金銭に貪欲というよりも。

 忠義や騎士道的な理論に弱そうだ。

 そこで彼が決断する際にこちらの優位になりそうな資料と誘導をしたい。

 彼にはそのほうが僕らの有利になる」

ヴィルヘルムは公爵への攻略を話す。


「なるほどね。

 さすが殿下。

 公爵は武人の出だからね。

 それのほうが効果的だね」

甥のアレクサンドルも何度も頷いては同意する。


「リラ!!

 だから公爵こちらに引き入れるのではなくて彼を誘導させるカリスマ性のある君が。

 うちの最大の武器!

 これから公爵を落しに行くよ」

ヴィルヘルムの意気揚々とした言葉にリライディナは頼もしく思って心から笑った。




次の章は前章のⅡの続編

高位貴族を拉致せよⅢに続きます。


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