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外伝 【愛と革命に生きるヴィルヘルム大公物語】結婚一年目のニ人 点と点を繋ぐ線

司教からアレキサンドロヴィッチ城壁の奇跡を見せられたヴィルヘルムとリラディナの二人。

自分達の宿命について考え始める。

そんな時に突然の訪問者が。

「両殿下。

 シャハルバード大統領閣下。

 シャルル・オーギュスト・デュアル=ルファンツ

 ッア伯爵が内密で両殿下にお会いしたいと只今謁 

 見の控えの間でお待ちでございます。

 いかがいたしましょうか?

 シャハルバード共和国の現大統領でいらっしゃい

 ますから。

 突然のご訪問ですが…。

 無下にお断りは出来かねるかと存じます」

挿絵(By みてみん)

侍従長が汗をハンカチで拭いながら焦った様子でヴィルヘルムの居間に入ってきたのは、司教にてつもない光景を目に焼き付けられ、この世の出来事かと見まごうばかりの城壁の奇跡を見た一時間後の事だった。


ヴェルヘルムとリライディナの二人は初夜の気まずさなどはまるっきり忘れた様に、さっきの奇跡について興奮の冷めやまらない思いをお互い語り合っていた時だった。


「えっ?

 会う約束にはなっていなかったと思うけど?

 なんで??」


ヴィルヘルムは当然の困惑している。

他国の大統領とはいえ、皇族と会うのにはアポイントメントが必須というのが常識だ。


侍従長はあたふたと珍しく焦った表情でヴィルヘルムに顔を近づけて震える声で伝えた。


「内密にお会いしたいためだそうです」


えっ!

こういう時は流石に未連絡の訪問は上下に関わらず失礼なのは承知の事実。

デュアル=ルファンツッア伯爵も承知しているはずなのに、それでも訪問したのは重要案件とヴィルヘルムはすんなり理解した。


「僕とリラに会いたい?」て?

そうだ。


確かリラを託されたのはエルミエ御祖母様が、大統領デュアル=ルファンツッア伯爵に頼まれてと母上がおっしゃっていた。

そう大統領が会いたい=両殿下=フェレ皇国関係案件!


「いいよ。

 今からこちらの居間にお通しして。

 それとこの後、侍従長が直接お茶を接待したら、

 ドアの外で待機して、絶対にこの部屋に誰一人近

 づけないで。」


「かしこまりました殿下」


そう言って侍従長は居間を退出した。


「リラ。大統領は君の義兄にあたる。

 多分ご用はフェレ皇国の極秘案件だ。

 君も母上からなんだかの話は聞いているね」


「ああ。

 お母様と話した。

 多分例の件だ」


「気を引き締めてこれから重要だ」


「わかった」


いままでリラが僕の婚約者としてオルファンに来た理由を話たりあったり、彼女の運命や宿命について直接彼女と話はしてこなかったけれど。

あの城壁の奇跡を見せつけられたら認めざるをえない。

彼女と僕の宿命を。

二人でしっかり話そう。


ため息まじりの吐息のような声がヴィルヘルムから

漏れた。

それはどちらかというと宿命への受諾のような声だった。


しばらくしてヴィルヘルム達のいる居間に大統領が入室しやってきた。


元軍人らしくがっちりとした身体つきにしなやかな立ち居振る舞いは貴族らしく鮮麗されている。

肌は血色よく少し日焼けしているが、海路で来たためだろう。

ダークブラウンの瞳は力強く意志の強さを感じる。顔たちは端正かつ少し陰りのある男の色気という雰囲気を持つ美男だ。

さぞ女性達が色めき立つだろうと思うが、どことなく近寄りがたい雰囲気も兼ねそなえ、女性達には難攻不落の要塞のようでもあろうと想像出来る。


口元を緩め、やや身体をかがませてゆっくりとお辞儀をしたその振る舞いは美しい。


「シャハルバード共和国大統領・伯爵シャルル・オ

 ーギュスト・ディア・デュルアンルファンツッア

 でございます。

 この度は謁見の申し込みもせず、大変失礼いたし

 ましたのに、面談いただき両殿下ありがとうござ

 います」


印象深い声は低く心地のよい響きだ。

とヴィルヘルムは好印象だ。


「いいえ。大統領お目にかかれて嬉しく思います。

 急な訪問は緊急か何かの事情がおありかと推測い

 たしております」


シャルルはその受け答えを聞き、暗い瞳が一瞬光を帯びた。


「ご理解いただき感謝いたします。

 私がここにいる事を内密にしたいため。

 私は現在執務室に籠もっている事になっておりま

 す。

 偽名でオルファン帝国に入国いたしました。

 あまり長いは出来ません」


「御用はやはり妻の実家。

 フェレ皇国の件だね」


「はい。

 その通りでございます殿下。

 皇后陛下よりお聞き及びかと存じますが。

 私と妃殿下の祖父君は昵懇の仲でございます。

 まだ若い頃商売を通じて知り合いました。

 遊牧の民の長で何にも代え難い誇りを尊敬いたし

 ております。

 その彼が孫君の一大事に私を頼ってくださった。

 しかもフェレ皇国の皇女殿下。

 腹違いとはいえ我が妻の妹君。

 なんという因縁」

 

冷静に見えた大統領も語りは饒舌で、頰を赤く染めて興奮した様子はヴィルヘルムにも伝わっ胸が熱くなってくる。


「確か大統領閣下は愛妻家と聞きおよんでおりま

 す。

 奥方様も幼き頃先の皇女王に殺されかけたと

 か?」


「お若いのによくご存知で。 

 オルファン帝国のダルディアン大公に助けら

 れ、シャハルバード共和国の当家で知り合いまし

 た。

 紆余曲折がございまして私が当主となり、妻に迎

 えました」 


「では本題に入ります。

 リライディナを助けるだけが、目的ではありませ

 んね。」

 



「逝去した皇女は剛腕凄腕大商団女団長になりました」

「伯爵令嬢アテナイスの秘密」

出て来たキャラ登場です。


新たな決意を胸に次の展開へと進む。


是非「逝去した皇女は剛腕凄腕大商団女団長になりました」

「伯爵令嬢アテナイスの秘密」もお立ち寄りいただければ嬉しいです。

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