渚の決意ー戻るー
私はその日夢を見た。
私がまだヤンキ−で隊長をやっていた頃の夢。
私はとても楽しそうだった。
・・・でも、今はちがう。
そう思ったら暗闇に飲み込まれたー・・・。
ガバッ
私は起き上がった。
「なんで・・・あんな夢を・・・」
本当は思い出したくなかった。
思い出したら戻りたくなってしまうから・・・。
今は夜中の4:00。
まだ寝ていたいけど目が覚めてしまった。
「はぁ〜・・・。ヤンキ−か」
私はまだ悔いを残していた。
なのに戻ろうとしない。
嫌われたくからだ。
もう誰にも嫌われたくない・・・。
♪〜ピンポーン
チャイムが鳴った。
私は一人暮らしなので私が出るしかない。
「もぉ・・・。こんな夜中に誰?!」
ガチャッ
「あ゛い゛?」
そこには実ちゃんが立っていた。
「よぉ」
「な゛に゛?」
「・・・わりぃ起こした?」
「いや・・・、さっき起きたばっか。入れば?」
私は実ちゃんを家に入れた。
「で?どおせヤンキ−のことでしょ?」
「わかってんじゃ〜ん☆・・・そうだよ!」
実ちゃんは最初はふざけたが、しらけた空気を読んでまじめになった。
「戻んないよ」
「そう言うなよ」
「はぁー・・・。何度言ったって一緒!!決意は変わんねーんだよ」
実ちゃんは黙り込んだ。
「あいつのせいなのか・・・?」
「はぁ?」
「あいつがまだ好きなのか?」
「だまれ!」
「ごまかすなよッ!!」
実ちゃんは私の体を壁にぶつけた。
「何すんだテメェ!!」
「好きなのか?」
実ちゃんは私がキレてるのにビビりもせずに真剣に口を開いた。
「好きだったよ・・・。でももう嫌われた・・・」
「じゃぁもう嫌われねーじゃん」
「わかんねーよ・・・。もしかしたら実ちゃんに嫌われるかも・・・」
「俺は嫌いにはなんねーよッ!!」
実ちゃんは私の言葉をさえぎった。
「俺と仲間の皆は全員ぜってー嫌わねーよ!だって・・・」
「みんな渚が好きだか」
「え?」
みんなが私を・・・?
「ほ・・・んとうに?」
「あたりめーだろ!」
実ちゃんは私に向かってピースをした。
私の目からぽろぽろと涙がこぼれた。
「私・・・。戻る・・・。みんなをもう一度・・・信じるよ」
午後0:00。
私は自分のアジトへ実ちゃんと向かった。
「あ!隊長!!」
みんなが私のことを覚えていてくれた。
「テメェら・・・。悪かった!!!もう一度・・・戻っていいか?」
「あたりめーだろ!」
みんなが私を認めてくれた!
もう一度信じてみるッ!!!!!!!