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潜入

 私は夢の中男性だった。


 その世界には言い伝えがあった。

 古の昔、聖なる女王が治める美しい国があった。聖なる女王は秘宝を代々受け継いでいた。ある日、その国は滅ぼされた。

 聖なる女王も秘宝もその後どうなったかは言い伝えにはなかった

 今の王朝は、その聖なる女王の国を征服した王朝だった。

現王家がその秘宝を受け継いだろうということになっていた。しかし、その秘宝はどういうものなのか全く噂になかった。どんな文献にも言い伝えにも残ってなかった。

 今やその秘宝の存在自体が絵空事というのが常識となっていた


 私は秘宝の存在は絶対あると確信していた。

私は知りたかった。秘宝とは一体何なのか。どんなモノなのか。宝石のような物なのか。それともなにかの力なのか。知りたくて知りたくてたまらなかった。

べつに秘宝を手に入れたいとかそういうわけではなかった。ただ、知りたかった。知りたくて知りたくてたまらなかった。

 

 私は知るために王宮に潜入した。

 いろいろと苦労した。聖なる女王の国の存在自体が抹殺されていた。なかなか近づけなかった。

 遠回しに私に調べることを止めるように忠告してくる人もいた。

 それでも私はあきらめなかった。


 ある日、とうとう私は王宮の奥深く、地下へと続く階段を見つけた。

 あたりを念入りに調べながら階段を降りる。

 みつけた。壁にあきらかな境目があった。王宮は何か別な建物の上に建っていた。そう、聖なる女王の神殿の上に現王宮が建っていたのだ


 私は興奮し、夢中になって壁を調べた。夢中になりすぎて周囲への注意を怠った。


 私は捕えられた。


 私は地下へと続く長い階段を鎖につながれ連行された。皮肉にも私が調べていた階段を。

 下へたどり着く。生臭い空気があたりをただよっていた。目の前にに真っ黒な空間がぽっかり穴をあけていた。

 私はそこへ投げ込まれた。

 身体を起こし、明かりの方をみる。ゆっくりと扉が閉まるところだった。ゴゴゴコと何かを引きずるような重い音が響く。分厚い石の扉のようだった。

 大きな音を立てて扉がしまった。一筋の光もみえない。あたりは真っ暗闇になった。

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