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4.わたしとハッピーパクト

その笑みを漏らすと、クロメは嬉しそうに目をキラキラと輝かせた。そして、ぴょんと喜ぶように一回跳ねる。猫ゆえに、高く跳ねられるらしい。

『ありがとうにゃん!なら、これを受け取ってほしいにゃん!』

クロメは口の中からぺっとピンク色の袋を吐き出した。形は巾着袋のようで赤いリボンが紐になっている。

(…触りたくない)

生き物の口から吐き出され、挙げ句の果てには唾液がべっとりと付着している始末。こんなの、誰が触りたいのだろうか。

わたしの嫌がる気持ちを察したのか、クロメはバタバタしながらリボンを解いて中からなにかを取り出した。

それは指輪ケースくらいの大きさで、材質はガラスに見えた。ガラスには星空が中に閉じ込められているようだった。時おり、ガラスの中の星空が流星をゆっくりと流すのが特徴だった。

『綺麗だね、それがハッピーパクト?』

『そうにゃ!はい!これはあんたのにゃ!』

『ありがとう』

クロメからハッピーパクトを受けとると、小さなルームライトのような重さだった。

ハッピーパクトはパクトという名前なだけあって、ファンデーションパウダーみたいにパカパカと明け閉めできるようだった。

私は興味本位で蓋を開けてみた。

パクトの蓋には鏡がつけられていて、自分の顔がよく見えた。パクト本体には何かはめ込む前提なのか、鍵穴のような窪みがあった。

『クロメ、どうやって変身するの?』

ハッピーパクトを持っていながら、変身方法を知らなければ本末転倒どころではない。

『ああ!忘れてたにゃ!』

また忘れたのか。この猫は。猫は記憶力がよくなかっただろうか。

『はい!これにゃ!』

クロメはハッピーパクトを取り出した巾着袋から小さなものを取り出した。それは宝石のようだった。小さなピンクのリボンに桜の花が三つついていた。リボンには小さく穴が空いていて、ビーズセットの宝石のような見た目だ。私が色々思考を巡らせていると、クロメは口を開いた。

『これはフラワーストーンにゃ!ハピネス星のエネルギー源でハッピーガールの変身にも使えるにゃ!これはバッドエンドモンスターを倒したらゲットできるにゃ!』

大体理解した。つまり、ハッピーパクトとフラワーストーン、二つないと変身できないって訳だ。ちょうどいい、なくさないようにフラワーストーンはネックレスに、ハッピーパクトはポーチを作ってつけておこう。

『ありがとう、クロメ。それで…いつ変身したらいいの?』

『今にゃ、今ここで変身するにゃ』

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