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フォトグラファー

フォトグラファー

疾走する被写体の心を

棘のある花

感じてる

このまま揺れる

君の唇の感触を撫でる

まるで月の肉体を撫でるように

感じてるモデル

感じてるボディ

ハートを剥いて、林檎を剥く、気分はライド

気分はライド

走っている

君の髪のパフュームを、染める夕日の色に

そして、躍動するカメラのボタンを

切る

シャッター

写る

涙の跡さえ、肉体を辿る、ティアー、アップする髪をほどかないでモデル

言葉を突きつけた眼差しを、透過していく風景に溶け込んだ、傷を見ている

君の傷を

キスじゃない

君の傷を

笑っておくれ

モデル

それから、あの夕日の角度を計算して、その繊細な美貌を、笑顔で飾ることなく、剥き出しのままに、閉じ込める

この空間に、萌す緑のような清々しさドライな炭酸を飲んで、着替える前に心をそのままに

叫んでくれ、モデル

僕のフォトグラフに収まらない声で

そしたら、僕らは、きっとウォーク

この道を、さらに、速く、速く、誰も追いつけない

風をまいて、街をまく

必要なのは、愛、それだけ

テクニクス、それから、アヴァンギャルド

でも、

モーション

古いカメラを大事にしている

想い出、よりも、この瞬間を

閉じ込めれば、拡大する世界を平和にできる

このプライが、フォトプレイに乗れば、被写体には何もいらない

操作するフラッシュ

操作するフラッシュ

ストロボたいて、笑っておくれ、モデル

僕は、それなら、君と添い寝する、そう、この写真の中だけで

空間もいらない、時空すら

大切なものは、愛、それだけ

僕の指が、君に、ネガを撫でる

この愛おしい気持ちを、現像する幻想を焼くように

そして、あの夕日を、焼く、まるで憎しみから、違う、まるで、支配から

そんな欲望を、込める

指が震えるぶれる手に、レンズは、笑う

大丈夫

君ならできる

撮れる

この被写体の涙を

狂気を悲しみを

失った痛みを

思い出すように、シャッターを切る

泣きながら、この夕日が、沈むとき、あの山に虹が架かって、僕らは、黄昏の前に、祝福を、歌う鳥の気持ちを閉じこめたい、このシャッターだけに

森を走る

獣の悲しみを喜びを、夕日に映えるこの街を

遠くの

近くの

交差点

追憶の

瞬間がクラッシュして、叫んだよ

スパークする雲の熾烈な情熱に、ワンモア、フォトグラフ

「私の写真を撮って」

「いいよ、どんなふうに」

「思い出したい」

「なにを」

「世界の温もりを」

僕は、そのままモデルに恋をした、このレンズ越しに

そしてキスする、このフレームを収める角度を計算して

「自由」

「鳥」

「記憶」

「恋」

「夢」

「愛」

様々な被写体を、光をたいて、表現する

フォトグラフ

君の手の中に、納まらない想いを僕の指が押したとき、もっと、解放の気持ちで、踊っておくれ

それでね、写真家さん

なに?

この胸の奥の苦しみを撮って欲しい

いや、モデルさん

写真に乗る表情が大事だよ

きっと、そしたら、心はその写真のように映る

僕は一枚の夕日の写真を見せた。

首を傾げるモデルの、頬に不意に涙の筋が見えて

顔を押さえて泣く君の涙の訳はきかない

僕は、その時シャッターを切った

すると、びっくりした顔して、それが彼女の心の中か

と呟くと、僕はレンズの向こうで、君の心にキスをした。

写真の中の鳥は飛んでいる

こうなりたいと君が言って、僕もつられて泣いた。

君が手を伸ばした。

僕にじゃなく、鳥を撫でる写真の中の

すると、光のスペクトルが、記憶とぶつかって、僕はシャッターを切り続けた。

モデルの名前はライブナと言った。


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