5/27
もどかしい戻れない
悲しい余韻を残して、去り際に壁をついた
すると、一匹の蛙が、帰れない。
故郷の空に、ブレスするスルーするように、すっと溶ける。
影が消えるような錯覚を感じて、頭をよぎる風の名残に、気配を察した。
そう、僕は、膝を抱える。
何でもないよ
と返事を返して、ナルシスの夕暮れに、戻れないことを美しいと感じて、木々の葉音に耳を傾ける
青春はきっとループしていく空の下
今が走っていく
空の上の宇宙を呼吸から感じる
すると、一抹の不安がよぎって、ヨモギの葉を食んだ。
素敵な味に、傾ける
コップの静けさ
もどかしくて、戻りたくない
と言って、ダンスを踊るタンスの中で。
服たちが、綺麗に線を描いて、僕らを誘うから
誘われるようにナルシス
それは美しいことだ。
世界を感じる大切なことだから、故郷の田舎道を走る自転車
ふいに刺さる棘が、痛む
大切な、気持ちを隠すように、影を抜いた瓶のふたにキスした帰りの公園で。