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浮遊してくる

浮遊してくる

この間の心の情景に、切り詰める紙の端切れ

書きなぐった寂寞の心象を

再開する劇の間に

景色を映す

そこに開いていく黄昏の枯れ草

燃やすように、焚きつける情熱の静寂で

悲しいことに、頼りなく

寂しいことに、たよりなく

手紙を刻んだ

アートのように

際限なく続く回廊で、綱を持つ紳士の、静かな景色に微笑が、裂ける

浮遊してくる

繰り返す、何度も、リピート

センス

センスを奏でる音色の後に、楽興の静けさが儚い

レースを着飾った見物客の見つめる舞台に、天球の大道具

セリフをしゃべる

舞台の俳優の声に、上擦るトーンが

浮遊してくる

天球を着飾る緑のコートに

壮大な芝居の間に、しんっと静かな雪が降る

劇場の外は雪

白々とした大地に煙る馬車の音が、冷たい柱に、つららを切るように

風を切る

着ている服に雪がかかる

汽笛の音に、止まる桟橋の下の河の小舟が、ネオンの望洋を見上げるから

この街の中で、ひたすら走る馬のひずめにネオンが照らす

湧き上がってくる幻想の言葉に、意識を乗せて、降りてくる雪の結晶の、ダンスのクローゼットの中のハンガーにかかった毛糸のマフラー

少女の哀れは、町はずれの井戸の中で、水をくむ

冷たい手をさする温かさを知らない

そして、大きな距離が、逆流する風の音に、雪を孕んだ顔をしている

鏡の中の自分を抱きしめるように

道端の草の間に、落ちている世界を映した結晶が、顔を覗いた少女の微笑に、雪を渡る渡り鳥の飛翔を不意に見上げる。

指の間からこぼれる結晶を、きらきらと映すなら、この世界は美しいと思えて、劇場を去る人群れの間をぎこちなく通ると、スルーする風に、よろける足を、馬車が急ぎ足で通り抜け、凍った水たまりを割る体が、水たまりの上の小虫に息を吹きかけると、少女は、立ち上がって、人波にロスト&ウェット。


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