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天才

神様に殺された僕、浅尾 健太は寿命を延ばすために異世界に転生した後の話です

 僕が1歳で立ち話し始めた。そりゃそうだ。僕はもともと30代の成人男子だから。しかしそれはこの世界では異常な速さだったらしい。なので僕は母のミケにこう言われてしまった。


「トレイ、あんた天才じゃないの」


僕はその言葉にうんざりしていた。だってその言葉は前世で何回も言われてきた言葉だったからだ。  

   僕はある田舎で生まれた。そしてそこで育っていった。まだその時は僕はただ好奇心が強い子供くらいだった。しかし小学校に入り、人間関係が苦手だと気づき、僕は1人で物事について深く調べ深く考えるようになっていた。そして僕にはそれができる記憶力と想像力があった。しかしまだ僕はこれが普通だと思っていた。しかし僕が3年生の時、僕の父は僕に勉強を教え始めた。僕の父は元々貧しかったので勉強を頑張り、有名な私学の法学部に入り司法試験に受かった、一代で家を大きくした努力家で苦労人だったのだ。なので僕には勉強のやり方を教え、頑張ってほしいと思っていたのだろう。そして僕は父から勉強を教わった。僕は素質があったのだろう。英語や数学はサクサク進んでいった。父は


「健太は天才だ。いい学校に行けるかもしれないぞ」   


   しかし勉強はできても僕は生活面は全くもってだめだった。毎日のように忘れ物をするしたり、図書室の本をなくしたり、机の周りが散らかっていて先生に叱られたり、提出物を期日までに出せなかったりと全くできなかった。また人付き合いも得意ではなかった。そしてなぜか僕の周りには少し問題がある人しか来ないのだ。生まれつき苦手だった滑舌についてみんなから悪口を言われて家に帰ってから泣いたこともあった。                   

  そして僕は家から近い私学に行くことになった。僕の家からいい学校は遠かったからだ。また両親は僕が内申が取れないだろうと判断したのだろう。その学校にはSコースとAコースがあったがもちろんSコースだった。

  そして中学3年生になり学校のルールで定期テストと内申を入れた席次の順番でクラス分けすることになっていた。そして僕は3組だった。心当たりはあった。まず内申がものすごく低いことテストでは真ん中くらいだったのに席次では下から10番目に入っていたこともあった。そしてもう一つ計算ミスや綴りミスなど細かいミスが普通の人の2倍くらいあったからだ。しかし実力テストは上位だったのでいじめっ子たちには勉強しかできない障害者なんて言われるようになった。そして勉強ができなくなるにつれて両親の視線もどんどん厳しくなった。そして3組なのに天才だと言われていることが嫌になった。だって煽られているような感じがしたからだ。

   その時僕はある本を見つけた。その本は発達障害についての本だった。そしてそこで僕の運命が変わることがのっていたのだ。それはADHDについてだった。ADHDとは一種の発達障害で社会的に必要なことがうまくできない障害だ。つまり集中できなかったり、提出物を無くしたり割合的には10人に1人はADHDらしい。しかしADHDの中には異常に地頭がいい、つまりIQが異常に高いと言うことだ。そして僕は自分のIQが気になりネット上にあるIQテストをした。結果130、世にいうギフテッドというやつだった。そして多分僕はADHDでありその中でも元々天才だと言うことがわかった。そしてADHDには好きなことに集中したら周りも見えずに一心不乱になってしまうと言う特徴があった。なので僕はそこから計算ミスなど細かいミスなどに気をつけて大学のテストを受けた。そして某有名大学に入り僕は好きだった数学を専門にすることに決めた。そして数学の教授になって大学で数学について研究したり、生徒たちに教えていたりしていた。そしてそのまま死んでしまったのだ。まだ結婚もしていなかったのに。

      そんなことを思っていた。しかしこの世界は数学者の頭のまま異世界転生した僕にとってなかなか興味深いことばかりだ。まず科学が向こうの世界より発達していない。その代わり魔法みたいな呪文がある。そしてその呪文の暗号を知るためか暗号の分野については進んでおり暗号専用の計算機みたいなのがあるらしい。そして向こうの世界の暗号が使われていることが多いのだ。これに関しては多分神様がそのようにしたのだろうと思った。そしてこの世界には邪悪な魔物がところどころいるらしくそれと戦うための戦闘者とそれ以外の生産者がいるらしい。そしてそれは生まれた時から決まっているらしい。なぜなら戦闘者には生まれながらの属性があるからだった。そして戦闘者はその色にあった指輪を、生産者は黒色の指輪をつけるらしい。この指輪は6歳になると使えるらしい。

    魔法の呪文を使うための指輪は6歳からしか使えない上これ以上母に天才と言われたくなかった。なので僕は少なくとも6歳までは母の前で子供らしいことをしておこうと思った。


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