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 春の終月終日

 今日はローラとのお別れ会をしたの。

 明後日、風の日には新しいお父さんとお母さんのお家に行っちゃうから。

 ちょっと遠くのお店までお使いを頼んでその間にお別れ会の準備をしたのよ。

 帰ってきたときローラは誰もいない孤児院で慌ててたんだって。そうよね、年少組の子達とローラだけで出てたんだもん、何が起こってるのか聞ける人が居ないって困るもの。ミシェルに手を引っ張られて入ってきたときの顔ったら!

 その後みんなで怒られちゃった。驚かせすぎたみたい。

 部屋の机をくっつけて大きな机にした上にはご馳走をたくさん並べて、真ん中にはオオキバオニネズミの丸焼きを乗せて、お料理を作ったラインお兄さんがお料理の近くに置いていいお花と遠くに置かないといけないお花を分けて飾ったの。

 おいしかったなぁ、食べ始めた時には焼き立てじゃなかったのにまだ温かくて、かむとじゅっ、てお肉のお汁が出てくるの。

 もちろん丸焼きだけじゃなかったのよ。

 砕いたナッツのソースを和えたウルグに生のお野菜。

 農家さんが育てたお野菜は高くてめったに買えないし、すぐに食べてしまわないとしなびちゃうからご飯になんて出てこないんだけど、だからかな?お皿いっぱいに盛り付けられたお野菜はとってもきれいだった。

 大きなお芋やお肉が入ったミルクのスープもおいしかった。白くってとろとろで、お芋さんの半分をすりおろして作ったからとろとろになったんだって。

 生の果物の乗ったタルトは、あれは、王さまのかんむりみたいにきらきらで、もう……もう……わたしには書けない!

 あれは、今まで生きてきた中で一番素敵なものだと思うの。

 えぇっと、それで、贈り物はちゃんと渡せた。

 貝殻の中に刻んだ紙をしいて、首飾りを入れて、開かないようにひもで結んだ貝。

 ちょっときつく結びすぎちゃったみたいで手でほどくのはあきらめて、ナイフを使って開いたんだけど、ローラはとっても喜んでくれた。

 すぐに首にかけてお揃いだって。

 ん~、そうだ、いいこと考えた。

 今ちょっとね、ローラが幸せにくらせるおまじないを考えたの。

 旅立つあなたのうろこが健やかにありますようにって、うろこ?あれ?何でうろこ?

 あ、そっか、首飾りの青緑の石がちょっとうろこに似てるってさっきローラと話してたんだっけ。きっとそれと混ざったのね。

 それじゃあローラのとこに行ってこようっと。またね。

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